153.ルーファス4
「・・・・お前。そういや最近・・・テレビに出て話題になってたやつか!」
「ほおお!それは光栄っすね、自分の出た番組は見ないようにしてるんすよ、エゴサはいいことないっすからね」
ベッケンはにやりと微笑むと声色を変え、モニターにジェスチャーをする。
「キャラ濃すぎwwなんなんあいつww、たまに会うなら楽しいAiだなwww・・・って評判だったよ」
「いや、、自分知りたくないって言ったすよね。。」
ルーファスを揶揄うとベッケンは顎に手を当てる。
「しかしまぁ・・・」
ベッケンはそこで言葉を止めて、顎から手を離す。
(白井。ここ最近でてきた学もなさそうな見た目の・・・学者や博士を名乗るオヤジ。オカルトチックな未来を話したかと思うと、急に現実的な未来の話をしていた・・・なるほど、人工知能が関わっていたってことか)
「しかしまぁ・・・なんすか?」
「あ、いや。他局のバラエティで話題のキャラをわざわざぶつけてくるなんて、いよいよテレビも終わりなんだな」
「でも昔もあったことっしょ?」
「いいや、独占契約があったりして、視聴率のためならタレントの抱え込みなんて当たり前だったぜ」
(ここで白井について詮索しても仕方のない・・・意味のないことか。芸能、子供のおもちゃ、飲食店。ゲーム業界に、サプリメント、介護施設、孤児院、今はAIねえ、インカムさえあればその道の人でも評論家や知識人、なんなら専門家にさえなれるってか)
「・・・・・。ルーファスお前今楽しいか?」
「楽・・・しい?」
「ああ、いや。そうだな。機械にそんなこと聞いても」
「楽しいっすよ。撮影のあと、博士とお食事するんすよ」
ルーファスが乗った台を押しながらベッケンは笑う。
「お食事会って。博士はともかく、お前はそれを見ているだけだろ?楽しいのかよ」
「もう、失礼っすね。今のAIはちゃんと生理現象もあるんすから。栄養不足は体調不良だって起こすっす」
「それは、そのままだと死ぬ・・・ってことか?」
「そりゃあ、まぁ。そうなんじゃないっすかね」
「・・・・無理して人間になろうとするなよ?機械のように働いて死んでいった人間を俺は知ってるぞ」
ルーファスは笑ながら答える。
「はー。まあ確かに人間のように死んでいく機械がいい意味に使われるように祈りたいもんっすね」




