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魔王様は手品師  作者: ゆたか
比企田天在編
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146/191

146.南去る

ゆきたかは南の体の状態を確認する。


「いやぁ。さすがルーファス君。発想力は完全に人間のそれですな」


べたべたと南の体を触るゆきたか。


「ちょ・・・ちょっとやめてもらえますか。たかゆきもなんとか言ってよ。っていない?」


「糞オヤジに触られるのが嫌なのか、とっくにお前の体から出てきてたぜ」


松本が顎で南の前を指す。


「あ、出入り自由なんだ。。ってどうなってんのこれ?!」


「い、今更じゃなあ。超長くなるけど聞くかのう?」


「いや。・・・いいです・・・あっ」


ゆきたかの言葉に即答する南、直後。緑色のノイズが松本の前に現れる。


「・・・??あれ?君は誰?まあいいか。南。こんなところで。ああ。不良品を処分しようとしていたところなのか」


松本は緑のノイズに驚きながらも、冷静にもう1つの声を聞く。


(松本よ。この緑のやつにはわしとたかゆき様は見えていない。そう作ったからな。あとなんとなく分かると思うが大ピンチじゃぞ)


「・・・・思い出した」


南は松本のほうを見る。


「ルーファス様。この本を読んだり手品ばかりしているアホは不良品ではありません。真や実に匹敵する潜在能力を秘めています」


「ふーん。・・・そうだね。あいつらのほうが処分に近いわけだし、後釜になりえるなら取っておこうか。じゃあね。松本君。次にこの姿を目の当たりにしたら、それは昇格か処分か。どっちかだよ。楽しみだね」


松本が奥歯を噛み締めるのをよそに緑のノイズが南に入り込む。


「ごめんね。じゃあ」


南は空に飛び立って消える。同時に何かの重みを感じる。


「お・・・おい!」


(松本の顔を見て、誰・・・か。スコトーマ機能に助けられた・・・か)


ゆきたかはそろそろだろうと、松本の顔を見る。少し遅れてだが、松本は左手を上げる。


「よ。・・・・ただいま」


松本は左手を見て返事をする。


「お、おせーよ。たかゆき様」


空中を飛ぶ南。


「わたし、ルーファス様を探していて、でもどうしていいかわからなくて、色んな人にあって」


「ふーん」


興味のないルーファスに南が疑問を投げかける。


「これどこに向かってるんですか?」


「念のために容量確保するために県を破壊しているんだけど、モブじゃあ時間がかかって仕方ないからさ、南ちゃんの機能なら、1日もかからず近畿圏以外全部壊せるかなと思って」


「はい。簡単でございます。一生懸命頑張りますから・・・その、2か月も独りにはしないでほしいです」


「24分で1日、1440分後に来たから、そういや60日経ってるんだったね、面倒だし、仕事が終えたら元に戻しておこうか」


「色々と大変なのでございますね、そういうときは」


「わかってるじゃん、全部まとめてするに限るよ」


南は群青色の手袋を両手につけ、颯爽と空を飛ぶ。

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