114.特訓
「み、見ちゃった・・・・真さん、やっぱりただの変態ではなかったんだ」
南はミカン箱を使い、器用に部屋の中を覗き込む。
「真が変態?どちらかというと実のほうがむっつりで変態だと思うけどな」
ミカン箱の上で揺れる南。背後に立つ明子は不思議そうに話す。
「えー、明子さんの名前聞いただけであんなに鼻血出してたのに」
「ああ、それは真のいつもの悪ノリ。あいつお得意の体液カプセルじゃねえか」
南は明子の声にようやく気づき振り返って青ざめる。
「南ちゃぁん、特訓中に逃げ出したと思ったら盗み見なんてよくないわよぉ」
「いやだぁ、あの特訓退屈なんですものぉお」
明子に引きずられ南はしぶしぶ連れ去られていく。
部屋の外の声を聞いた真と松本。顔を見合わせ南に合掌する。
「しっかし、明子さんは南を敵視してるような可愛がりたいような変な行動ばっかりですね」
「ふふ、それはお前も自分そっくりの下位互換に会うとわかるさ」
「育てたいような、自分を超えられたくないような・・・ってことですか?」
「そ。まあそのときがくるのを楽しみにしとくんだな、で。さっき話に出てきた体液カプセルってのはだな、心霊手術などでは木の実が用いられていた血液に似た液体を出せるもので・・・」
「なるほど・・・スティグマにも使えそうですね」
「おっさすがだねえ」
テレビ出演に向けた特訓は続く。




