108.夜
夕食を終え、中途半端に眠らされたせいか、松本と南は寝れずにいた。
「ビールとお茶は本当に偶然の産物かもしれねえだ、お茶は薬として葉が食べられていて、ビールはパンとして食べられていたのがたまたま水と出会いだなぁ・・・」
大ちゃんはお茶とビールを交互に飲みながら南と松本に笑顔で語る。
「ねえねえ、松本くん、お茶を飲みながらビール飲む人初めてみたんだけど」
「いや、俺も初めて。ってかあのお茶も焼酎が入っているそうだよ」
「うっそ」
大きなジョッキを手に明子が現れる。すでに悪酔いをしている。
「だぁあ。さっきの愚痴の続ききいてくれよぉ、そりゃあインチキ占い師って言われたのも少しはぁ少しは傷ついたけどぉ、この仕事もやりがいがあってしてるんだぁ、お母様の糞婆はわかってくんねえけどぉ、この村が好きでぇ、あの夢の謎を解き明かしてぇ、しかもギャラもいいんだぁ」
南はやや引きつりながら明子に笑いかける。
「な、なんだか明子さん、大ちゃんの訛りが移ってしまってるだぁ」
「いや、お前もじゃねえか!ってか、これ給料が出てるんですか?」
ジョッキを天高く掲げ明子は大笑いする。
「だっはっはは!なんせこれは国からの任務、わたしゃ上級公務員になったんだよ、年金もがっぽがっぽ!!」
「意外と堅実。。く、国が絡んでいる組織にしては変な集まりなような」
明子は松本の肩を下品なほど強く叩き、松本にも酒を促す。
「あたしからすりゃあ、いないかもしれない明子を紙一枚で探しに来たあんたらも十分変な集まりだぜぇ」
「確かに変です、でも」
南は少し言葉に詰まるが、明子は優しく答える。
「安心しな、私たち(真と実が主に)が協力してやる!」
男らしい握手を交わし、明子は豪快な笑いをしながら去っていった。
「明子さんが占い師をやめてでも研究したいことか・・・」
松本は大ちゃんをちらりと見る。
「んだ??教えてやってもいいだがぁ、もうヒントは沢山あるだぁ、松本くんならたどり着けて当然だなぁ」
「な、なんか過大評価されてませんか俺。。」
「まぁ、ちゃんというと、この研究を先にしているもんがいて、デメリットを無視して強行しようとしてるから・・・明ちゃんは止めてえんだよ、自分のしたかったことをやめてでも」
大ちゃんを見ていた南が恐る恐る口を開く。
「デメリ・・・ットって・・・」
大ちゃんは鋭い眼光で二人を見る。
「人が沢山死ぬかもしれねえだ」




