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63話 トワ・オリスティナ王妃


 こんにちは、ヒカリちゃんです!


 あれから一週間、コウに勉強を教えたり、音楽教育の復習をしたりしてのんびり過ごしていました。



 そしてようやく、魔法教育初日。


 庭で待っていると、一台の馬車が正面玄関で止まり、そこから王妃様とレオン様が降りてきた。


(なんでレオン様もいるのぉ!?)


「お久しぶりねヒカリちゃん! 私のこと覚えてるかしら?」

「お久しぶり……です、王妃様。六年ぶり……だと思います」


 そんな動揺と緊張で、僕はガッチガチになってしまいました。


 それはもう、油を刺していないロボットの方がまだ滑らかに動く程に。


「あら、あの日のこと覚えててくれたのね!」

「はい」

「フィリアも久しぶりね?」

「お久しぶりです、王妃様」


 お母様もお堅いお辞儀を一つ。


「もう二人とも堅いわよ? 今日は魔法の家庭教師としてきたんだから、もっと気持ちを軽くね!」


 ふんわりした物言いもトワ様は、堅い対応を嫌っているのか、ずっと笑顔を絶やさない。


「なんなら『トワ』って呼んでくれていいのよ? ね、シャル?」

「全く賛同出来ません王妃様」

「もう!」

「……」


 そういえば、六年前家に訪れた時もシャルの話題が出てたけど。


「あの、お母様とトワ様って、どう言ったご関係なのですか?」

「あら、フィリア言ってないの?」

「言ってないわよ? 娘が無礼を働いたら困るもの!」

「全く、私は気にしないわよ?」

「どうだか!」


 なんかゴリゴリに世間話してるけど、学友どころか親友ってレベルなんだけど……。


「お母様!!」

「あらごめんなさいヒカリ、思わず話が弾んでしまって!」

「全く……」


 シャルが若干呆れているが、僕はもっと呆れているぞ?


「ねぇシャル、お母様とトワ様ってどんな関係なの?」


 二人に聞いても世間話に夢中で返って来なさそうだ。


 事情を知ってそうなシャルならと思い、期待して聞いてみる。


「言っていいのですか?」

「良いわよ?」

「王妃様の許可も得たので話しますがーー」

「ゴクリ……!」


「あの二人、姉妹です」

「………………え? 姉妹?」

「はい。そうですよね? トワ・テンライト公爵様と、フィリア・テンライト公爵様?」

「あら懐かしい家名! お父様元気してるかしら?」

「「ええええええェェェェェェェェ!!?」」





「お母様……え!?」


 何も言葉を発していなかったレオン様も動揺していた。


「なんで言ってくれなかったのですかお母様!?」


 僕に至っては動揺どころじゃない。トワ様の姪っ子にあたる存在なの僕って!?


「別に話さなくてもね?」

「ねぇ?」


「あ……え……え?」


 レオン様がロクに言葉を発せてない。僕のそっち側に行きたい。『あ』とか『え』だけで動揺したい。


「姪って、婚約者候補にいても良いのですか?」


 ようやく言葉を発したと思ったらそれかレオン様!?


 そんなにヒカリちゃんが婚約者候補って大事ですか!? どうもありがとう!?


「大丈夫よ? そもそも私とフィリア、血繋がってないし!」

「……へ?」

「ああぅ……え?」


 王妃……様?


「トワ様、もう少しちゃんと説明してください」

「うふふ、ごめんなさいね?」


 動揺している僕らを見て満足したのか、凄く楽しげに笑っている。

 

「私、テンライト公爵家の養子なのよ! 元々平民よ?」

「懐かしいわね? トワったら夜な夜な泣きべそかいてたものね?『フィリアおねえさまぁ!』って!」

「ちょっと! 昔の話よ、掘り返さないで!」

「「…………」」


 なんか、もう魔法の家庭教師とかどうでも良いからこの混乱した気持ちをどうにかしてほしい……です……。

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