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45話 別れた後の遭遇


 こんにちは、こちら、アリアサイドです!


「平民服を選ぶって難しいわね?」

「そうですね?」


 お母様の系列店に来て、ヒカリちゃんのお母様のフィリアさんと平民服を選んでいます。


「これとかどうかしら?」

「良いですね! ヒカリちゃんも黄色いドレス沢山着てるし、私も黄色欲しいかも!」

「うふふ! じゃあこれに合わせて一緒に選びましょ?」

「はい!」


 正直、凄く楽しい。


 私のお母様は、明確に私に似合うドレスを見繕ってくれて、絶対的に自信があるような感じ。


 でもフィリアさんは、あまり服選びに慣れてない。


 だからなのか、私と相談しながら鏡と睨めっこして、良さそうなら候補に選んでーー。


 一緒に買い物する過程がこれまで味わったことなくて、どの服も欲しくなってきてしまう。


「アリアちゃん、見てこれ! ゴシックって言うらしいわよ?」

「なんか……凄い服ですね?」


 ドレスに近い感じだけど、全然雰囲気が違う。


 平民はこんな服を着て歩いているの? 見たことないけど?


「そうだわアリアちゃん! どうせなら平民服とは別で、一着見繕わせてくれないかしら?」

「え! 私は嬉しいですけど、良いんですか?」

「勿論よ! ヒカリがいつもお世話になってるし、そのお礼だと思って頂戴?」

「なら、ありがたくいただきます!」


 思いがけず平民服をもう一着いただくことになったけど、こう言うのは甘えた方がいい。


 だって、凄く嬉しそうだもん。


「ゴシックから選ぶんですか?」

「えぇ! アリアちゃんに似合いそうな服を見つけちゃったから!」


 ウキウキで取り出した一着は、白と空色のゴシック服。


 私がよく着ている白色と、私の髪と瞳の色の空色。


「ほら、凄く似合うわ?」

「おぉぉ!」


 鏡を見ると、まるで本当に自分か疑いたくなるほど、雰囲気の違う私がいた。


「これいいですね?」

「そうよね! これは平民服とは別であげちゃうわ!」

「ありがとうございます!」


 それとは別で、再び一緒に平民服を選び始める。


 フィリアさん曰く「目立ちすぎるのはNGね!」と言っていた。


 まぁ誘拐されるリスクを減らすために選びにきてるんだからそれはそうなんだけど、私一人だったら絶対に私欲に負けて可愛いのを選んでた。


 そんなこんなで平民服も買い終わり、家に戻ろうと店を出る。


 するとーー


「あれ、今度はアリアを発見!」

「ん?」


 突然動きを止めた馬車から私の婚約者候補のユアン第二王子、それからヒカリちゃんの婚約者候補のレオン第三王子が降りてきた。


「ユアン、下町で何してるの?」

「ただの徘徊だよ? レオンが来年から学園生活始まるし、その前に王国全体の景気や治安を見せたいなって」


 ユアンがレオン第三王子をチラリと見つめる。



「初めましてアリア様。私ポーンロンド王国の第三王子『レオン・オリスティナ』と申します。お噂はヒカリからよく聞いております」

「ヒカリちゃんから?」

「はい。ことある毎に『アリアちゃんと◯◯したんだ!』と嬉しそうに話しております」

「まぁ!」


 レオン様は嬉々としてその話をしている。


 レオン様、いい人だわ! 実は初めましてじゃないミスも許しちゃう!


「先ほども、アリア様のお母様とヒカリが一緒にいるところに会いましてーー」

「あらそうなの、偶然ね?」

「はい、今のアリア様のお姿と似た服を着ておりました!」

「まぁ!」

「あらあら!」


 やばい、フィリアさん大好き! この服選んでくれてありがとう!


「それから、お兄様がヒカリを口説こうとーー」

「おいレオン!?」

「へぇ…………?」


 私の限界突破した機嫌が一瞬で地の底まで落ちた。



「いや違うんだアリア、ちょっと揶揄っただけで」

「私の親友を揶揄った?」


 ユアンの顔が真っ青になっているけど、そんなこと知ったこっちゃない。


「ユアン様、いつから女の子を揶揄うのがご趣味になられたのですか?」

「違くてアリア、レオンがあまりに奥手だから少しだけーー」

「人の恋愛にとやかくするのがご趣味と?」

「か、勘弁してくれアリア!」


 もの凄くワナワナして青ざめている。


「全く……」


 この人、私が絡むと直ぐへっぴり腰になるんだから。


 私が好きなのは分かりやすけど、嫌われたくない気持ちが強すぎなんだよね?


 ちょっと面白いんだけど。


「まぁいいですわ? 今とても機嫌がいいので許してあげます!」

「本当か? キスとかしなくてーー」

「大衆の前でなんてこと言うんですか!?」


 このバカ王子! なんでレオン第三王子の方がしっかりして見えるのよ!


「レオン様、ヒカリの方は大丈夫そうでした?」


 フィリアさんは完全に好奇心でレオン王子に質問を始める。


「はい。ただ、アリア様同様、とても素敵な姿に見惚れてしまいまして……」

「…………ユアン、婚約者にはああいった態度を取るのが普通ですのよ?」

「ここでやろうか?」

「今度にしてください!」


 そんなこんなでわちゃわちゃした時間は過ぎ、私とフィリアさんも屋敷に帰るのだった。

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