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28話 再来


「ヒカリ、ちょっといいかい?」

「お父様?」


 コウが生まれておおよそ一ヶ月。


 お母様も容体が安定し始め、生活に落ち着きを取り戻し始めた時、突然お父様が僕を執務室へ呼び出した。


 こんなこと初めてで少し緊張する。


「ヒカリ、あれから王城に行くって言ってないね?」

「あれから…………言ってません」


 初めて王城に行ってから半年は確実に経ちました。


 何せ四歳から五歳になりましたし?


「レオン王子がね、ヒカリに会いに来るって?」

「…………へ?」

「レオン王子がねーー」

「きこえました!?」


(なんで!?)


 どう考えてもこの婚約者候補かなりダメな存在でしょ! 執着する理由 is 何!?


「来年には足切りも始まるし、もう少しレオン王子と交友を深めてもいいのでは?」

「はい……そうおもいます」


 ずっと王城に行ってないのは悪かったけど、お母様の出産時期だったし、しょうがないと思うんだよね?


「と言うわけだ、レオン王子?」

「はい」

「…………はぇ?」


 レオン王子が、そこにいた。


 唐突に、現れた。何故かお父様の卓の後ろから出てきた。


「えっと、久しぶり?」

「ええええぇぇぇぇぇぇ!!?」


 ヒカリ・ウィンガート伯爵令嬢、超はしたなく大声を上げました。





「へぇ、この子がコウくんかぁ!」

「はい」


 あのまま執務室で置き去りにするわけにもいかないので、とりあえず真っ先に有効な話題としてコウを紹介した。


 因みに、アリアちゃんとナツとルカには紹介済み。


 最後になっちゃったけど、別に紹介しないつもりとかそう言うのじゃないからね?


 普通に王城に通ってないから報告するタイミングがなかっただけで……。


 ごめんなさい。


「僕のお母様も去年新しい子を産んでね? 妹と弟が出来たんだ!」

「ふたご?」

「ううん! 弟は、僕が二歳の時に生まれて、妹が去年生まれて、今年一歳になったんだ!」

「じゃあレオンさまもおにいちゃんなんだね?」

「うん! 妹はまだあまりお話できないけど、僕が話してると沢山笑顔になってくれるよ!」

「コウはまだ話せないから、楽しみ!」


 王妃様は中々お盛んなようで。それとも世継ぎ的に子供が多く必要なのか。


 あと今更答え合わせになったが、僕が一歳だった時に話してた王家の赤子は弟さんだったか。


(マジで今日の今日まで忘れてたぜ……)


 いかんな、王家に対して感情が雑過ぎる。敬うべき相手なのに、どうにもヒカリちゃんの気持ちが向かない。


 そう言う時は話題転換に限ります。



「ねぇ、レオン王子は音楽教育なににするの?」

「うーん、ピアノかな? 鼓笛も面白そうだけど、お兄様やお姉様のピアノ聴いてると『これがいいな』って」

「ピアノかぁ」


 多分一番無難な選択肢だし、レオン王子と関わるきっかけにもなるだろうし。


「ヒカリもピアノにする!」

「え、ヒカリちゃんも!?」

「ん!」


 苦労するのは目に見えてるけど、本来アドバンテージなんて存在しないんだ。


 そしてレオン王子は心なしか嬉しそう。


「でも二年後だよね?」

「アリアちゃんが七歳で、音楽教育はじめたから、ヒカリも早くやりないなって」

「あ、セルライト嬢が……」


 なんか一瞬しゅんとした気がするけど、一旦いいや。


「アリアちゃんとね、本よむために文字もおぼえたんだよ?」

「そうなんだね……?」

「アリアちゃんもレオンさまの『こんやくしゃこうほ』なの?」

「うん。あと二つ上のお兄様の候補でもあるんだ?」

「おぉぉ、アリアちゃんすごい!」


 王子二人の候補に上がっているとは。


 でもさっきお父様が足切りがどうのって言ってたし、アリアちゃん大丈夫かな?


 気付けば僕の頭がアリアちゃんに支配され、気付けばレオン王子との時間は終わっていた。


 まぁ楽しそうにしてたから良しとしよう。。。

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