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220話 お団子ツインテール


「あ、来たわねヒカリちゃん…………え?」

「おはようスーちゃん! どうしたの?」


 スーちゃんは僕を見るなり目を見開いて固まった。


「ヒカリちゃん……!」

「シャイナちゃん?」


 シャイナちゃんも同様、ポカンと口を開いて固まっている。


「ヒカリちゃん、その髪型」

「か……可愛い……!」

「あ、これ?」


 スイカとサンも同様に固まっていると思ったが、理由は僕のお団子ツインテールだった。


「今日家出る前にやってもらったんだ! 似合う?」


 頭の団子をつつき、感想を求めて四人に迫る。


「どうしよう、ヒカリちゃんが可愛すぎる……!」

「シャイナちゃんありがとう!」


 口をアワアワさせてじっと見つめている。なんなら目がギラギラしている。


「何をどうしたらこんなに可愛くなるのかしら?」


 スーちゃんは関心したようにじっと見つめ、違う意味で目がギラギラしている。


 そしてーー


「ヒカリちゃんが……可愛い!」

「本当に同じ人間? 何が起きたらこんな可愛くなるの?」

「えへへ! ありがとう!」


 スイカとサンはなんかとろけたような顔をしている。



「全員席につけ!」


 元々到着がギリギリだったのもあり、少し話しただけで朝礼開始時刻になり、急いで自分の席に着く。


「…………」

「……なに?」


 かと思えば隣から熱烈な視線を感じ、思わず少し目を細めて声をかける。


「えっと…………おはよう」

「おはよう、リョウさん」

「………………すげぇ、似合ってる」

「ありがと?」


 明らかに見惚れている様子だけど、残念ながら貴方のためのオシャレじゃないから、出来れば勘違いしないで頂きたい。


 ツンデレとかじゃなくて、昨日ようやく折り合いがついた相手にオシャレするほど美意識高くない。


 まぁ可愛く見られるのは嬉しいけど、相手が違う。



*



 ようやく昼食の時間。


「おーい、三人とも!」


 いつものようにレオンやユアン様、アリアちゃんが教室に迎えに来て、大所帯になりそうな時。


「待って! ヒカリちゃんが凄く可愛い!」

「アリアちゃん! どうどう、似合う?」

「似合うよ! 似合いすぎてなんか、凄い!」


 語彙を失うほど興奮したアリアちゃんが、珍しく有無を言わさず教室に入って来て、豪快に抱きついて来た。



「マジでアリアも同じ髪型にして欲しい」

「ユアン、この髪型はヒカリちゃんだから似合うのよ!」

「アリアも似合うだろ!」

「…………」


 僕を抱きついたままイチャイチャしないで欲しい。

 いくらアリアちゃんでもちょっと居心地が悪く感じてしまう。


「なんか、こうしてちゃんとヒカリちゃん見ると、レオンがゾッコンになるのもわかるわね?」

「ね! 少し危なっかしいところも守ってあげたくなるわよね?」

「スーちゃんとシャイナちゃんは同い年だよね!?」


 なんだろう、スーちゃんもシャイナちゃんも婚約者候補のはずなのに、最近妙に僕とレオンをくっつけようとしている気がする。



「私とヒカリちゃんが同い年な訳ないでしょ! どう見てもヒカリちゃん十歳じゃない!」

「スーちゃん……」


 冗談キツイですよオーラライト公爵様……。どこからどう見ても同い年じゃないですか。


「なんかヒカリちゃんってカルラより歳下に見えるのよね?」

「カルラくんって九歳だよね……」


 最早一桁。一体僕って周りからどう見られているのだろう。



「そ、それより! 早く食堂行かないと場所なくなっちゃうよ!」


 強引に話を終わらせ、アリアちゃんの背中を押して教室の外で待っていたレオンとユアン様と合流。


「スイカとサンはどうする?」


 押しながら一緒にわちゃわちゃしていた二人にも尋ねる。


「私たちは遠慮するわ!」

「お昼は婚約者と食事を摂るって決めてるからね!」

「わかった! また後でね!」


 会話を終え、スーちゃんとシャイナちゃんもついて来て、ようやくいつも通りの昼が訪れた。

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