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188話 思わぬ現状


 どうも、ヒカリちゃんです。


 あれから一ヶ月半。監禁事件の熱りも冷め、王妃教育も始まりだし、気付けば学園生活が三ヶ月過ぎてました。


 レオンが毎日送り迎えしてくれて、部活動も充実して、嫌がらせとかもなく、充実した生活を送っています。



「今日もありがとね?」

「やりたくてやってるから良いよ? それじゃあまた昼休みにね!」


 レオンと別れて教室に入るが、まだスーちゃんもシャイナちゃんも来ていない。


 少しずつ話すようになった『スイカ・ミナモ』と『サン・タカノ』もいない。


 まぁだからと言って教室の外で時間潰すなんてことも出来ないので、席について窓の外をじっと眺める。


 何故わざわざ外を見るかって?


 そんなのーー


「ヒカリちゃんおはよう!」

「うん」


 隣にリョウさんがいるからだよ……。


「ねぇねぇ、この前の魔法基礎の講義さーー」


 そんな感じでマシンガントークが始まり、適当に相槌を打って過ごしている。


 こういう時は男に戻りたいって心底思う。そうすれば変に近寄って来ることもないだろうし。



「それでさーー」

「ヒカリちゃんおはよう!」

「シャイナちゃん! おはよう! リョウさんちょっとごめんね」


 そんな風にぼーっと過ごしている、ようやくシャイナちゃんが到着。


「おはよう! あ、スイカちゃんとサンちゃんもおはよう!」

「おはようヒカリさん!」

「おはよう!」


 僕が二人と話し始めたのをきっかけに、スーちゃんとシャイナちゃんも二人と話すようになった。


 二人は『貴族至上主義』だが、かなりの穏健派で、平民が道を塞いで怒鳴ることもなければ差別することもない。



 そんなわけで三人が僕の席に合流して、ちゃんと話に花が咲き始める。


 置いていかれたリョウさんはもう目に入らず、四人で話していると、直ぐにスーちゃんも到着。


「おはよう! なになに、なんの話?」


 学園始まって三ヶ月。


 

 三十人のクラスには、五つのコミュニティが完成されていた。


 僕ことヒカリちゃんがいる女子五人グループ。

 リョウさんが中心の男女七人。

 まだ名前を覚えていないが、クラスカースト最上位の男女八人。

 男女六人で形成された『貴族至上主義』過激派のグループ。

 そして、コミュニティに馴染めなかった、いわゆるボッチ四人。



 スーちゃんとシャイナちゃんがいなかったら、マジでボッチコースだったから、本当に一安心だ。


「でさでさ! 前行ったお店にさーー」

「全員席につけ! ホームルーム始めるぞ」


 楽しく会話をしている最中だったが、始業の鐘が鳴り、ジョン先生が扉を開けて入って来た。


 そんなわけで今、ヒカリちゃんはかなり充実した学園生活を送れています!



*



「ただいま!」


 講義も部活動も終わり、のんびり家の扉を開ける。


「お姉様、お帰りなさい!」

「おかえりヒカリちゃん!」

「コウただいま……って!?」


 そんなだらしない姉を弟のコウが健気に迎えに来てくれたと思ったら、隣にもう一人。


「アリアちゃん! どうして!?」


 大親友のアリアちゃんも一緒に迎えに来てくれた。というか家にいた。


「一週間くらい前に、コウくんから相談にのってほしいって手紙が届いたから!」

「なるほど! コウ、良くやった! おかげでアリアちゃんと遊べる!」

「ヒカリちゃん、私今日コウくん目的で来たんだよ?」


 目をキラキラする僕と裏腹に、アリアちゃんは若干呆れている。


 とはいえ僕の頭を撫でているあたり、きっと満更でもないのだろう。


「あ、お姉様にも一緒にいて欲しい。お姉様にも関係があると思うから」

「え、私にも?」


 コウと僕に関係があって、なおかつお呼び立てした人がアリアちゃんとなると、思い当たることは一つしかない。


「……カルラくんのこと?」

「うん……」


 ビンゴだ。


「最近、カルラくん、僕と遊んでくれなくて……」

「あぁ……なるほどね」

「アリアちゃん?」


 そしてアリアちゃんは今のコウの一言に思い当たる節があるらしい。


「アリアちゃんなら何か知ってるかなって」

「うんうん、コウくんはカルラに嫌われてないか心配なんだよね?」

「うん……」


 凄くしゅんとしている。


「……そうだ! ヒカリちゃん、コウくん!」

「「ん?」」


 アリアちゃんは頭に電球が灯ったような顔をして、僕らに一言。


「来週の休みにさ、二人で朝から遊びに来てよ!」

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