表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/74

16話 教育過程


 あれから一週間。


 家庭教師の契約が決まり、四歳の内は一週間のうち三日。


 本来なら五歳から一週間で五日契約なのだが。まだ四歳なので、様子見がてら三日だそうだ。


「ヒカリ様は、教育過程をご存知ですか?」

「きょういく……かてい?」


 言葉はわかるが、理解が追いつかない。


「貴族の子供は、五歳からお勉強、七歳から音楽教育というものがあり、十歳から淑女教育というものがあります」

「なるほ……ど?」


 七歳から音楽頑張らなきゃいけないのか。完全に前世アドバンテージゼロだからしんどいかもな……。


 そして元男に淑女教育が待っているという事実が辛い。


「こうして一通り教育を終え、十二歳から学園生活が始まります」

「がくえんせいかつ?」

「はい。王族、貴族の子供や商人の子供、優秀な平民が勉学のために通う場所です」


 お堅い言葉を使っているが、要は学校だ。


「ここでは地位や身分は完全に意味をなさない、完全平等制です」

「あいっ!」


 まぁそうでないと意味ないよな。学ぶために来てるんだから。


「あれ? まほうは?」

「魔法は学園で学びます。十歳で魔力測定がありますが、淑女教育と被るので、向上心の強い者しか余程家庭教師を取りません」

「えぇぇ?」


 淑女教育はきっと大変だろうし、いくら魔法でも流石に並行してやりたくないかもな……。


「ヒカリ様の場合、理解力がありますし、教育が前倒しになって、十歳で魔法を学ぶ時間があるかもしれませんね」

「はっ! がんばる!」


 一気にやる気が出て来ました! 元高校生の四歳児は単純なのです!


 そんなわけでお勉強を、小学一年生みたいな文字の読み書きを始め出した。


「……」


 正直、ヒカリちゃん、かなーり物足りない!


 いや日本語もといポーンロンド文字はヒカリちゃんの脳には新鮮だし、どんどん学びが深まってく感じはある。


 でも、理解力が高校生だから、この程度直ぐ覚えられるんだよ!



 そんな物足りない時間を過ごす事一時間。


「……凄いわね」


 ユース先生はガチトーンで感心している。


「ヒカリちゃん、このお勉強物足りないでしょ?」

「あい」


 ヒカリ様と言うことすら忘れ、僕の真意を当てて来た。


「オズワルド様とフィリア様はヒカリ様にどんな教育したんだろう……」

「……」


 なーんにもしてません! 家族と水入らずの時間をたくさん過ごしていただけです! 前世の僕に感謝してよねヒカリちゃん?



「ヒカリ様は、どうして勉強したいのですか?」

「どうして?」

「はい。勉強は嫌いな人が多いのですが、ヒカリ様は楽しそうにされています。今日は物足りなさそうでしたけど……」


 何か気になことでもあるのか、それとも純粋な好奇心かわからない。


 だから何も偽らずに答えることにした。


「アリアちゃん、アリア・セルライトちゃんと本をよみたいの!」

「セルライト……セルライト公爵様!?」


 ユースが目を見開いて声を荒げる。


「アリアちゃんしってるんでしゅか?」

「勿論です。セルライト公爵と言えば、ポーンロンド王国の四大貴族の一角です。ご存知……でしたでしょうか……」

「よんだい……きぞく?」


 普通に聞いたことのない単語が出て来たが、令嬢系ラノベとかだとテンプレなのだろうか。


「四大貴族とは『オーラライト公爵』『セルライト公爵』『テンライト公爵』『ミクロライト公爵』の四つの公爵からなる貴族です」

「はぇ〜」


 数秒後には忘れてそうだけど、僕も伯爵令嬢だから覚えておかないといけないよな。


 アリアちゃんだけで完結したい。


「じゃあ、おうじさまのおくさんも、よんだいきぞくの人なの?」


 自分は除外されてますように! と、淡い期待を込めて質問する。


「いえ、王妃候補は公爵、侯爵、伯爵の三貴族から選ばれます。ヒカリ様も王妃候補に入っておりますが、ご興味がありますか?」

「にゃいっ!」

「……へ? ないのですか?」

「ありましぇーん!」


 元男が男に惚れるだと? それはない!


 ジェンダーが嫌いなわけじゃないけど、自分は同性愛者じゃない!


 いや今は伯爵令嬢だから……あれ? 今の僕ってどういう状況?


「珍しいですね。ヒカリ様のご年齢だと、王妃に憧れるものなのですが……不思議です」


 ユース先生、世の中不思議なことばかりなんですよ?



 転生とか、転生とか! 転生とか!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ