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157話 王妃教育の先生


 どうも、ヒカリちゃんです。


 あれから一週間経ちました。


 そして今日は王妃教育の日。


 僕とスーちゃんとシャイナちゃんは学校を終えた後、レオンに案内されてそのまま王城へ向かった。



「会議室?」

「そう。王妃教育は基本、週一回会議室でやるから、忘れないようにね」

「わかった」


 四人で会議室に入ると、中には歳のいった女性がおり、品定めするように三人を見つめる。



「レオン、この方々が?」

「はい、僕の婚約者候補の三人です」

「……珍しいですね、揃って教育を受けるなんて」


 その女性は目を丸くして僕らを見つめる。


 一方僕らは、初めての王妃教育というのもあり、少し緊張していた。


「正直、また一人一人バラバラに教えなければいけないのかと思っていましたが……」

「あはは……」


 初めて会う人だけど、なんか、すげぇ苦労してんだな……。


「それで、お名前をお伺いしても?」

「はい! オーラライト公爵の『スティア・オーラライト』と申しますわ!」

「ミクロライト公爵の『シャイナ・ミクロライト』です、よろしくお願いします!」

「ウィンガート伯爵の『ヒカリ・ウィンガート』です、よろしく、お願いいたします」


「ありがとうございます。私は先代国王の妻の『ハウ・オリスティナ』と申しますわ? レオンは孫に当たる存在ね?」

「おぉ……」


 とても大物だ。


 まぁよく考えれば、王妃になった者以外で誰が王妃教育なんて出来るんだって話ではある。



「しかし、本当に珍しいわね? 三人は仲良いのかしら?」

「えぇ! 仲良しよ!」

「そう、素敵じゃない!」


 迷いなく答えたスーちゃんを見て、ハウさんは嬉しそうに微笑んだ。


「私の時もそうだったけど、どの代の婚約さ候補も『蹴落としあう相手』としか思わなくて、凄く仲が悪いのよ」


 確かに、婚約者候補は一人の男性を取り合う者だけどーー


「……なんで競い合うって発想にならないんだろう」

「そうなのよヒカリさん、あなたの言う通り」


 またも嬉しそうに声が跳ねる。


「歪みあって蹴落としあっても、ただ醜いだけなのよ。そんなんで王妃が務まるわけないのにね?」

「切実ですね」

「体験談だからかしらね? ごめんなさいね、与太話が過ぎたわ? それじゃあ今日は概要の説明だけするから、三日後来て頂戴?」


 話を切り上げ、三人で適当に空いている席に座って教材を一冊受け取る。


「今年一年で、隣国の文字だけ覚えて貰うわ?」

「え……それだけ?」

「えぇそれだけよ? 学園の勉学も大事だし、焦らずやるために八年もかけて王妃教育をやるのよ?」

「なるほど」


 まぁ後三年で最後の足切りで、完全に一人のための王妃教育になるし、そこから先が本番だろう。



「今日は短いけどこれで解散ね? この後は王城見て回っても良いし、冊子読んでも良いし、自由に過ごして頂戴!」

「「はーい!」」


 三人仲良く返事をして、顔合わせはお終い。


 正直、いきなり講義をやるものだと思ってたけど、猶予が出来た分予習が出来るし、三人で勉強もやりたいし。



「じゃあ僕は三人と王城をーー」

「あらレオン、あなたはこれから帝王学をやるのよ? 遊んでる暇なんてないわ?」

「そ……そんなぁ……! 助けて三人とも!」

「あはは……」


 何をするかわからないけど、レオンはレオンで忙しそうだ。


 ハウさんに連れ去られるように会議室を出て行き、切ない声も聞こえなくなった。

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