表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
149/175

148話 入部


「もうレオン、ヒカリちゃん連れてくるなら先に言ってよね!」

「いやいや、ここ来るかどうかはヒカリ次第だし、興味を持ってくれるかどうかもーー」

「そんなことないわよ! 意地でも入部させてたわ!」

「お姉様……」


 レオンはユウ様と話に花を咲かせている。


 一方僕はーー


「噂通り凄く可愛い! メイクとかどうやってやってるの!」

「いえ、何も……」

「メイクしてないの!?」


「凄い華奢じゃん! いいなぁ、体型維持の秘訣は?」

「何もしてないです……」

「いいなぁ!」


 女子生徒に質問攻めにされていた。


「レ、レオン!」


 ちょっと捌ききれない。無意識にレオンに助けを求める。


「レオン様を呼び捨てに!」

「あらあら! 素敵じゃない!」


 何故かうっとりし始めた。


「ちょっと皆んな、ヒカリが困ってる!」


 そしてようやくユウ様との会話を抜け出して助けに来てくれた。


「た……助かった……」


 嫌というわけでではないけど、初めての体験でちょっと仰け反ってしまった。


「大丈夫?」

「あ、ありがとうレオン」


 レオンは僕の両手で僕の肩を持ち、僕はそのレオンに保たれる形をとっていた。



 わー、めっちゃ少女漫画だー。すごーい。



「待って! 超絵になる!」

「モモって美術部だっけ」

「いやでも絵になるでしょ!」

「気持ちはわかるよ」


 モモさん含むほぼ全員が魅入っている。

 きっと側から見たらキラキラエフェクトかかってるんだろうな。


「……」


 なんか、このシチュエーションにトキメクほど女子に染まってないんだな僕って。


「いやぁ、キラキラしてんなぁ!」

「フウさん、じじくさいですよ」

「モモにもあんな時代があったんだ」

「蹴りますよ?」


 あの二人は仲が良さそうだ。


「……」


 一方『ハクト・シロ』侯爵さんは面白くなさそうにしている。


 妹のことを考えるとそりゃ王族と仲良い姿なんて見たくないだろうけど、僕はユアン様と何も関係ない人だから気持ちを改めてほしい。


「こらこら、部室でいちゃつかないで!」

「別にいちゃついては……ヒカリが困ってたから助けただけで」

「それをいちゃついてるって言うのよ! レオンは部活動どうするの?」

「うーん」

「入らないならそれでもいいけど、いつまでも侯爵の人間から逃げるのは無理な話よ?」


 ユウ様は僕とレオンを引き剥がして、入部届を渡しがてらレオンに向き合う。


「そうだよね……」


 両手で頬を叩き、目を大きく開く。


「部活にはやっぱり入らない。でも、スカラ嬢やセッカ嬢とはちゃんと話をつけるよ」

「わかったわ」



「しかし、凄い子が入ってきたな?」

「いやいや、ユウがいる時点で誰がきてもでしょ!」


 堅苦しい雰囲気や会話は一瞬で何処かへ消え去り、和やかな歓迎ムードが戻ってきた。


「レオン、部活一緒に周ってくれてありがとね?」

「いいよ全然。僕はもう行くね?」

「うん、またね!」


 手を振ってレオンを見送り、部活動の輪の中に入る。


「ヒカリちゃん、さっきの音楽ってあれで完成なの?」

「うーん、私も詳しく知らないんだけど、歌いながら踊ってたかな」

「え……ん……どういうこと?」

「あの音楽にダンス…………合わなさそうだよね?」


 いやそういう反応になるよね。


 この世界では歌とダンスは別物だし、かと言って僕もそんな芸当出来ないし、そもそもポップダンス自体存在してないし。


「一ヶ月時間くだされば、最低限何とか……なると……」

「本当に?」

「はい」

「じゃあ、ヒカリちゃんは入部して最初の活動がそれだね!」

「頑張ります!」


 本当に一ヶ月でどうにかなるかわかんないけど、社交ダンスのベースは一週間で出来るし、そこからはきっと何とかなるだろう。



 そんな前向きな気持ちで入部を決定したが、どうやら僕とレオンは後をつけられていたらしく、一気に気持ちが急降下するのだ。



『ガラリ』と扉が開き、活気のある声が教室を響かせる。


「すみません、入部したいんですけど!」

「お、いらっしゃい! 新入生?」

「はい! 『リョウ・ミドロ』と申します!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ