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行列!異世界の動物園~魔王が園長です。  作者: 立鳥 跡
第三章 再生! 異世界の植物園~世界樹の復活!!
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EX みゆき


 私はレッドビークイーンベア。

 まだ幼いがいずれは、千をも超えるレッドビーベア達を支配し、統制させる者。

 生まれてきた時から自分が女王だと遺伝的にわかっていたのか幼い私は、突如現れた黒い渦にも臆せず立ち向かった。

 それが間違いだった。私が振り上げた腕は渦に吸い込まれ、そのまま体ごと渦の中に吸い込まれ意識を失った。

 気付くと体中傷だらけで見知らぬ森の中にいた。

 ここはどこだ? 仲間の気配もない。

 知らない暗い森の中一人で震えて過ごした。

 怪我をして動けず、何日も飲食が出来ていない。

 このまま死ぬのか? そんなのは嫌だ。

 最後の力を振り絞って「グワァァァン!」と一鳴きし、体が地面に崩れ落ちる。

 目が霞むそろそろ死ぬのかと諦めかけたその時、何かの足音がする。

 目を見開くと笑顔の少年が目の前にいた。その瞬間気を失った。

 

 気がつくと、どこかわからない場所に居た。

 暴れようとしたが、私の手を何かが握っている。

 あ、あの笑顔の少年だと気付いたら、暴れる気も失せ、また眠る。


 次に目を覚ました時、目の前には水と食べ物が置いてあった。

 だが、知らない人間が二人もいる。

 空腹は極限だったが、何が入っているかわからない。

 食べずに唸っていると、あの笑顔の少年が食べ物をじぶんの手のひらに乗せ差し出してくる。

 ああ、この少年なら大丈夫だ。それから夢中になって少年の手の中の食べ物を食べた。

 それからの私はレッドビークイーンベアという自分を捨てただの熊として生きることにした。

 笑顔の少年の名前は他の人間が呼んでるのを聞いてトウタという名前だとわかった。

 トウタは最初私の事を熊子と呼んでいたが、トウタの親であろう人物に何か言われて以来私の事をみゆきと呼ぶようになった。

 私も熊子は正直ないなと思っていたから助かる。

 そうして私はみゆきというただの熊になり、私の命の恩人にして最愛のトウタと生きることを選んだ。

 だが、この世界の生き物は弱く、正直力を抑えながら生活するのは大変だった。

 最初はトウタと一緒に寝る事が出来たのに大きくなると檻小屋に入れられるようになった。

 こんな檻小屋私にとっては紙くず同然だったけど、トウタと一緒にいる為に壊さずに我慢してそこで生活していた。

 すると時々トウタが檻小屋で一緒に寝てくれるようになった。

 トウタは色んな動物に好かれていた。

 だけど私が睨みを効かせていたので他の動物は私に遠慮してトウタにそこまで甘えたりはしなかった。

 当たり前だ、トウタに甘えていいのは、私だけなのだから。

 日が経つにつれ、トウタは大きくなり、最近は何か悩んでいるのか暗い表情をしている事が多くなった。

 それでも私といるときは笑顔だったが、ある日の夕方いつものようにトウタの手から食べ物を食べ終わり、トウタが鍵をかけようとしたときに懐かしい魔力の気配がした。

 しかもその気配はトウタに向けられている。

 トウタに近付くなっ!! と唸り声をあげ威嚇するが、トウタから気配が消えない。

 トウタは必死に私を宥めるが、私はあの気配の魂胆がわかっている為、唸り声を止めなかった。

 トウタは心配そうに私を見ながらも家へと戻って行く。

 そう、それでいいんだ。今日はもう家から出ちゃダメだ。

 だが、その願いも空しくトウタはあの気配についていきそしてこの世界から気配が消えた。

私は怒りの咆哮をあげ、檻小屋を壊し、トウタの消えた地点まで急いで走る。

 今ならまだ魔力の歪みが残っているはず! トウタが消えた地点に到着し、目を凝らす。

 やっぱりあった。今にも消えそうな魔力の歪みに私の全魔力を注いだ一撃を歪みに叩き込む。

 すると幼い時に見た黒い渦が現れた。

 おそらくトウタはこの黒い渦の先にいる。

 待っててねトウタ、必ず私が守るから!

 そうして私は黒い渦の中に入った。

 


読んで頂きありがとうございました。

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