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乞う路傍の雪以下なら夢と仰せ  作者: 杜若表六


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花ビッグバン

散る花びらが無常なら、萌えいずる若葉も無常のあかし。終わりに劣らず、始まりもまた残酷である。宇宙の始源爆発が、名もしれぬ花火師の仕掛けとすればどうだろう。た~まやー! いきおい宇宙を流れる時間は大宴会となる。その「時」の中に折りこまれたちっぽけな「人生」も、ささやかながらお相伴にあずかるしだい。さしずめ線香花火のぽたつきといったところ。か~ぎやー! 夏の夜々、川岸で、人々が、世にも風情と花火をみるのも、大宇宙の無常に情緒をみる始源のなごりか。ここにおいて理知と情緒とが鉢合わす、時間という絶え間ない川の流れのうえで。ところでどっこい散る花は終わりにくるものというのが相場、無常は無常といえども、どうやら時をさかしまに眺めていたようだ。やがて宇宙もしぼみ、息たえ、宴は終わる。枯れ残った枝先から、次の宇宙が萌えいでる。それがこの宇宙の仕舞いとすれば、いったい、永遠の中間物たる、この内部の花はどうして咲いたのだろう。

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