表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の山でデスゲームをするんじゃない  作者: 鍵っ子
俺のホームパーティを邪魔をするんじゃない
119/122

幕間:ミノタウロス総進撃

『グォエエエ無理吐く吐く限界限界マジで覚えてろよこの性悪ミノ野郎が……!』


 ――どうやら、タウロスは早々に潰れたらしい。まぁ、ハチとお父さんの二人がかりで潰そうと動いていたのだ。どれだけ上手い事捌いて逃げようとしても、限度という物があるのである。まぁ、私は四杯くらいしか呑ませてないからノーカンで。


『無様だなアニキィイイイイイイ! オラオラどうした!? 俺は昨日これ以上に辛かったんでごぜーますよ!! イーッヒッヒッヒッヒッ! 社会人としての矜持諸共、胃から吐き出して砕け散れ!』

『甘いのう……このワシの経験は、人の吞み潰し方にまで波及しておるのよ』


 お爺ちゃんは兎も角として、ハチのテンションはもう限界突破している。昨日の怒りを最大限にここで晴らしてやろう、という怨念が原因……


『――おのれ、この借りは、年末、実家で返してくれる……覚悟しろよハチィ!』

『残念ながらぁあ……? 年末には帰らないのでぇ? 無意味でーすごめんねぇー!』


 だけではない。さっきからお父さんがコッソリとフルーツ・オレをお酒・オレに変えてそれをハチがグビグビ飲んでいるからなので。因みに案は私である。ああやってタウロスを上からつついている場合ではない。


『――そしてお主も隙だらけじゃな』


 あ、また入れた。流石お父さん、凄い早業だ。全くハチは気が付いていない。そしてこの勢いは……あー一気飲みだ。グイっと行った。あーこれは……


『む、ねん……』

『ウィィィィイ……ングッ……ッハァ!』


 ハチも遠からず潰れるだろう……まぁ、二人を吞み潰すのは、ハチからこの話を聞いた時にお父さんから持ち掛けられたのだが。別に理由なくそんな事……まぁ、しないでも無いが今回は違う。


『えぇっと……それにしても、この会社が、ねぇ』


 お父さんが遭遇した、ヤバい人達(危ないとは言っていない)が就職しているのがここの会社らしい。そして……


「何、見てらっしゃるんですか?」

『……えっ?』


 ……っくりしたぁ……ケータイに集中し過ぎていた。ヤバいヤバい。こっちの子の面倒もちゃんと見てあげないといけないのに。目の前の阿鼻叫喚に順応できる程、この子はなんていうか、汚れてないだろうし。


『ほら、これよ見てたの』

「えっと……? あれ、ここって」


 どうやら知っているようだ。まぁ、一応有名な会社と言えばそうなのだが。お父さんの話を聞いている限り、ロクでもない企業である事は間違いないようなので……


「此方の会社の化粧品、興味あるんですか?」


 まぁ、無いわと首をふった。危ない会社の物は買わない。これ、日常生活する上での基本である。とはいえ、ここの化粧品は、結構よさげだとは、思っていた矢先にこれだったというか……


『まーしっかし、お父さんも無茶を言うわね、本当に。ここの救急箱とか結構世界でも使われてんのよ? ここを――』

「……牛頭さんが心配なんですか?」

『っ……えっ、いや、えっと……っあー……』


 ……しまった、考え事してたら、ついハチを……いやぁ、私だって母親なのねぇ。息子に被害くれた相手に、煮えたぎる物を抱いてしまうっていうのは。かーっ!


「牛頭さん、無茶しますもんね……」


 そうそう! あの子も無茶するから余計に! タウロスとか、お父さんがトラブルに巻き込まれるが事も多いのと同じように。ハチも、昔からトラブルに逢う事も多くて……全然小さい頃でも、危ない事に真っ向から……


「そうさせてしまった、私が言うのもなんですけど」

『ん……そんな事は無いよ。アンタの事、本当に良い友達だって言ってたもの』


 当然、このパーティに友達を呼びたい、というのはアイツだって言っていた。まぁ私達は全く信じて居なかった訳だが。でも、色んな苦難を共に乗り越えた、かけがえの無い友達だって。危ない事に立ち向かった仲間だって。


「――私も、牛頭さんの友達です。あんまり無茶しないように見張ってみます」

『見張るって……いやいや、そこまで責任感じる必要ないんだよ?』

「効果があるかは分かりませんけれど……私だって、牛頭さんに無茶して欲しい訳じゃありませんし。こうやってお話しできたのも、何かの縁だと思いますし。あの人のお友達として、出来る事はやってみます」


 ……そっか。あの子は、良いお友達を作れたんだねぇ。


『――そこまで言うなら、ちょっとだけ、ね』

「わぷっ」


 こんなに小さい子の頭なんて撫でるの、何年ぶりだっけねぇ……手加減ちゃんとしないとホント、ケガさせちゃうかもしれないから。はー、ちっちゃい頃のあの子達を思い出すわぁ。


「ありがとうございます……お母さん。大切な友達として、お母さん達と、一緒に牛頭さんと関わって行きたいです。よろしくお願いします」


 ――良し。覚悟は決まったわ。あの子と、あの子の大切な友達を守る為にも。ちょっと一族総出の海外演出と参ろうか。旦那と一緒の海外旅行なんて、何年ぶりだろうねぇ。


『私も、ひっさしぶりにちょっと大暴れしようかしらねぇ……あら?』


 とか思ってたらあー、いよいよもって結構飲んだがあの子……完全に目を回してるわねぇ……顔真っ赤だよ。


「えっと……早速無茶しそうになってますから止めてきますね」


 お願いねー。ひっさしぶりの海外遠征で破壊するのがまさかの会社っていうね。親族総出でのお礼参りだし……まぁ、お父さんが言ってた証拠っていうのが本当なら犯罪者にはならないでしょう。多分だけど。


『お父さんがまだ暴れたりないっていうから、まぁ仕方なく、仕方なくね?』


仕方なく(大嘘)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ