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女子中学生と結婚したいならバスタオルは花柄に限る  作者: 釈 余白
第五章:収穫祭とハロウィン

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40.グリムリーパー、その前に

 久しぶりにギルドチャットは大賑わいだった。なんといってもボスがどこに湧くのかわからないので素早い情報伝達は重要なのだ。


 そんなこともあってダイターもギルドへ入っておきたかったようだが、活動共生の厳しさでガチギルドを抜けたばかりである。


『そりゃソロ活動は厳しいイベントだけどさあ。ウチと旦那ちゃんの愛の巣に割り込んでこないでくれる?』


「愛の巣って……中学生が使う言葉か?」


『昼メロによく出てくるんだよね。学校サボってる時によく見てたからさ、あはっ』


『とりあえずキグルミ手に入れたらギルドに入れてもらうからそれまで頼むよ。他に頼れるフレンドがいないんだ。全員ガチのときのギルメンだから気まずいだろ?』


『まあいいけど? もちろんなにか代わりによこすんでしょうね? でも今回はポイント制じゃないからレアドロップを山分けってことにしようか。仲良く三等分してウチが三分の二をもらうからー』


「今そう言うと思ったよ。でもオレは構わないぜ? 今回欲しいものは別になくて最終的に金になればいいし」


『太っ腹なんだか尻に敷かれてるんだかわからねえなあ。チックもどこが良くてこんな――』


『ウチがよければいいの! これはこれで楽しいんだからさ。夫婦プレイって言えばいいのかな?』


 一瞬いかがわしいことを想像してしまったが、確かにシステム上は結婚―― いやまて? 別にまだ結婚はしてなくてチカが勝手にオレをからかってるだけだ。


「なあ、念のために言っておくけど、まだ正式に結婚はしてないぞ? まあ約束したみたいなとこはあるからチックがしたいようにすればいいけどな?」


『そう言えばそうだったっけ? 式をあげないとダメなのかどうか確認中なんでしょ? でも最近は事実婚とか増えてるし、ウチは非公式でも構わないけどなー』


 完全に昼メロな会話になっていてとても中学生との会話に思えなくなってきたオレだ。確かに結婚してもバインドリングが買えるだけで、それも別に必須アイテムってこともない。


『じゃあバインドリングは持ってないのか。二人一緒に移動するときはどうするんだ? ついでにオレも一緒に移動したいけど……』


『ちゃっかりしすぎー でもね、旦那ちゃんは優秀な生産者だから生産スキルは全部極めてるんだよ? すごくない? もちろん移動魔法の巻物も全種類作れるから問題なしってこと!』


「とりあえずかぼちゃ集めの前に資材渡しとくからうちにきてくれるか? 大ヒールとリターンズとステータスアップ全種類でいいだろ?」


『でもあんまり荷物持ちすぎるとかぼちゃ拾うのに困るだろ? かばんは空に近いほうがいいからリターンズだけでいいよ』


『あのねダイター? 大ヒールは持っててもらわないと困るわけ? これまで何回も一緒に狩り行ってるんだからそれくらいわかるでしょ?』


『ああ、そうだな。ゼロはマジで戦闘へったくそだからなあ』


「悪かったな。じゃあそろそろチャットから出てもらうか?」


『ウソです、回復は任せてください! でもステータスアップはいらないや。ブロソ(ブロードソード)使うには装備で十分まかなえるように調整してあるから』


『ウチはアジリティとストレングス欲しいけどなー HPなんていくら盛っても良くない?』


『まずはボスとあってみないとわからないな。集団戦だから自分にターゲット来なければなんてことないし、範囲攻撃が即死系なら盛っても意味ないしさ』


「さすがガチ勢の考え方って感じだな。オレはなにかにつけて保険かけるたちだから盛れるところはいくらでも盛るよ」



 このあとオレの家でアイテムを受け渡していると、ギルドチャットで報告が流れた。


『グリムリーパー湧いたって。氷山エリアの神殿!』


『りょかーい、向かいますねー』


 チカが返事をしたのでオレはその間に移動の準備をする。神殿は全部マークしてあるから問題ない。


「すぐ移動すればいいのかな? かぼちゃひとつも拾ってないけど?」


『もう行くしかねえだろ。このターンが終わったらかぼちゃ集めだな』


「オッケー、では神殿へ行こう!」


<リターンズの巻物を使用しますか Yes/No>


 もちろんYesである。


 こうしてオレたちはグリムリーパーなるボスが待ち構えるエリアへと飛んだ。



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