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女子中学生と結婚したいならバスタオルは花柄に限る  作者: 釈 余白
第三章:イベントは天国と地獄

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24.謎のアイテムはなんだ!?

 <乾燥フカヒレ>


 アイテム名はいかにも今回のイベントアイテムだ。いつの間にかバッグへドロップしていたのだろうか。しかしこのプロパティはかなりやばい。


『ちょっとマジちゃん!? みしてみしてー』


 オレは言われるがままに取引ウインドウを出してフカヒレを乗せた。これでチカの画面にも表示されるわけだ。


『え、ええっ!? コインドロップ2倍ってなにこれ! ズルくない? でも旦那ちゃんが使ったら4枚が8枚になるだけだねっ。ってことはウチに預けたほうがいいと思う』


「言われなくてもそのつもりなんだけど、問題はどうやって手に入ったのかだよ。レアドロなら売ったほうがかえって高くなるかもしれないし、イベント期間しか手に入らないならなおのことだろ?」


『さすが相場師だね。目の付け所がウチとは全然違う。攻略掲示板になにか情報ないのかな』


「そっか、あわててて見てなかった。すぐ確認するよ」


 すでにイベントが始まってから7周ほどだろうから同じアイテムを入手しているプレイヤーがいるだろう。するとなんてことは無い事実がわかった。


「あのさ、コレって課金アイテムだって。ストアで買うと2個で300円なんだけど、サブスク入ってるやつにはお試しで配られたらしい。なんと効果は24時間続くんだってさ。なんかお得な気がしてくるな……」


『いやまあお得だけどウチってばゲームに使うほどお小遣いもらえてないもん。それに課金アイテムなら貰うわけにもいかないね』


「でもオレが使ったら完全に無駄じゃないか。できれば有効活用してもらいたいんだけどダメか? 出資と言ってもいい」


『じゃあウチが使って増えた分の半分を渡すとか? 少ないかな?』


「それでいいのか? オレの取り分が多すぎる気がするけど。何もしないのにさ」


『でもお金出すじゃん? きっと継続して買う気満々しょ?』


「ドキッ! なんでわかった?」


『夫婦だから以心伝心なのですよ、ダンナサマー とりあえず24時間ならいつ使っても一緒なのかな。それにちょっといいこと考えついちゃったんだけどねっ!』


「なになに? オレは以心伝心の能力がないからわからないぞ? そのいい考えってやつを教えてくれよ」


『ちょっと待ってて、確認することがあるから離席、またあとで』『プツッ』


「おいっ! ってもう切っちゃったか…… せっかちだなあ」


 何をどうするのかわからないが、結局アイテムを受け取らないままいなくなってしまった。だが戦闘エリアにも関わらずチックは棒立ちで突っ立っているままである。


 そうこうしているうちに次の湧きが始まってしまい、周囲が雑魚モンスターで埋め尽くされていく。あれ? これってもしかして大ピンチなのでは?


 必死になって爆弾を投げ続けるオレだったが、周囲にはギルメンもいて何かを察したらしく、チックの周りを優先して片づけてくれている。


 ギルドチャットには心配するギルメンと楽しんでるギルマスやほかの上級者が入り混じって大騒ぎだ。オレはもちろん弁解しながら爆弾を投げ続けた。


 雑魚スポーンが3段階になってくるとだんだんみんな余裕が無くなり、死んでしまうメンバーも出てきた。主にエゴマッチョさんだが……


 そして例にもれずオレも何度かやられてしまい、ギルマスへ預けておいた大ヒールで復活させてもらっていた。


 そんな心配と苦労をよそにチックは自動反撃で周囲の敵を倒していく。だが魔法やブレスのような遠距離攻撃には無力なのでたまに回復させるのを忘れてはいけない。


『もしかしてギルマスわかってました? チックはある程度ほっといても平気だってこと』


『もちろんです。僕もそうですが近接戦士は接触した敵へ自動反撃しますからね。よほど囲まれなければ大丈夫ですよ。ほら、あっちにいるGGGというタグがついている人たち見てください』


『なんか輪になってますね。あれで隣接するモンスターを制限してるのかな?』


『さすが理解が早い。ああやることで放置狩りしているんですよ。きっとそれぞれ副アカ持ち、もしかしたら全部ひとりで操作しているかもしれませんね』


『廃人だ…… そこまでしてどうするんでしょうね』


『ダルマさんみたいにお金を貯めるのが好きなのかもしれません。他に欲しいものがあって稼ぎたいなんてこともあるかもしれない。まあ人それぞれですよ』


『ゼロですが…… まあ確かにオレも目的がなかったしなあ。今は違いますけどね!』


『おお、目的ができたのはいいことですね。やっぱりモチベーションアップに繋がりますから』


 さすがにダルマのキグルミから脱却したいとは言えず、それ以降はリアクションだけで流すオレだった。



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