第174話 勇者、新たな敵と出会う。part1
「今週のニュースだよ〜! 見ていき~!」
街内を駆け回る新聞記者たちの新聞を買いに多大な行列が出来ている。
「何なんですか、この非現実空間は······!」
あちらこちらに近代文明の発明品が散りばめられていて、ピラミッド内だというのに外よりも明るく照らされていた。
「こんなにも文明が進んでいる街なんて久方ぶりに見るな~!」
俺たちは整備された道をスタスタと歩いていると通りすがりの忍者に行く手を阻まれた。
「お主ら、何者じゃ?」
「俺らは······」
「「「俺らは異世界から呼ばれた勇者パーティーだ!!」」」
俺が言い終える前に明は大袈裟に大声で全てを話した。
「フムフム、お主らは勇者なのだな······、、、出ていけ!!」
忍者も明に負けじと大声で吐き捨てた。
「お主らはデスビーストに追われてここへ迷い込んだんじゃろ······」
「そうですが······、どうして出ていかないといけないんですか?」
「そんなの決まっておろう。お主らにはデスビーストのマーキングが付いておるからじゃ」
立ち塞がる忍者は腰に付けている短刀に手を掛け、片足を下げた。
「忍術、忍風斬!」
忍者の放った擊業は俺らの立つ域一帯を吹き飛ばすように襲った。
「お主らはわしらからすればこの安静の地を壊す厄介者でしかないじゃ、死にとうなければ立ち去るがよい!」
忍者は短剣の刃を向け、殺気を示した。
「一旦、離れるしか無さそうですね······」
━━━ピラミッド外━━━
「困りましたね······。まさか勇者が理由で追い出されるとは······」
「それにしてもデスビーストのヒントは本当にこのピラミッドにあるのか?」
ステータス画面から流れてきた音声によればこのピラミッドにはデスビーストを討伐するヒントが隠されているらしいのだが、そんな所に人類が住むのだろうか?
「調べないといけないって言うのにこんなところで足踏みするなんて······」
俺たちはヒントを得るためにピラミッドの外周を歩いてみることにした。
ピラミッドの外周に特殊な箇所は無く、石で作られたレンガが積まれている。
「なんとなくは分かってたけど入り口はあの1ヶ所だけのようね。確かに万全な守備が敷かれているわけね」
「これはもう神黒さんのスキルを使って透明になるしかないようですね」
俺は一が言ったように大気一体を全員に掛けてピラミッドの入り口へと向かった。
「何か余計に害厄者感が増しているような······」




