初めての抱っこ
そう言うとメイホウはいそいそと帰って行った。
(もっと話したかったな…)
一人残された私はイヴのいる自室に帰るべきか悩んだ。
(暫く帰って来るなと言われたが…)
それでもイヴに、我が子に会いたくて私はそっと部屋の扉を開けた。
「イヴ…」
「セティ様」
部屋に入ると枕が2つ落ちている。それを持ってイヴの元へ行き、元に戻す。
「さっきは怒鳴ったりしてすいませんでした…」
耳をペタンと倒して謝るイヴに私は首を振る。
「いや。悪いのは私達だ。
ラムセスは大丈夫か?」
イヴの腕の中ですやすやと眠るラムセス。
「大丈夫です。ですが、養父があやした時に首がちょっとガクッてなったので心配でした。でもあの後すぐお乳を飲んでくれたので多分大丈夫でしょう」
「心配だったら医者を呼ぶ」
「様子を見ましょう。ですが、首が座るまではあまり激しく揺すったりしないで欲しいです」
「分かった…」
そっとラムセスの耳に触れるとピクピクッと動く。頬を触るとぷにっと柔らかい。尻尾に触るとくるっとお尻に巻き付ける。
「抱っこしてみたいが怖い…」
壊してしまいそうで怖い…。
「そっと、私がやってるみたいに抱っこしてください」
イヴがラムセスを差し出してくれたので私は恐る恐る抱っこしてみる。
「頭と首とお尻を支えてあげて、そう。そうです」
横向きで抱っこしてみる。腕に重みがかかり、顔を近づけてみるとミルクの甘い匂いがした。




