王位継承戦!!
イヴと共に中庭に行くと既に国民達が次期王誕生の瞬間を見るべく集まっていた。
そして中庭の中央には剣を持つ兄が。
(挿絵:わか太郎様)
「…来てくれたね、セティ」
兄の頭には見たこともない金で出来た茨の王冠が。
「何を馬鹿な事をしているんですか兄上!!今すぐ取り消してください!そのお身体では無理です!!」
兄の肩を掴んでそう説得した瞬間、兄から信じられない力で振り払われ、尻もちをついてしまった。
「兄上?!」
「取り消さない。セティ、共に戦ってくれるね?」
手を差し出され、それを握ると兄の手は氷のように冷たかった。
この雪が降りそうな中、一体どれだけ待っていたのだろう。
急に銅鑼の音が止まる。
後ろを振り返れば父と母達、そして正装に身を包んだ弟達がやって来た。
「揃ったな。
これより、王位継承戦を執り行う!」
父が叫ぶと周りにいた音楽隊が派手な音楽を奏でる。
「おい!クソガキ!!」
突然聞き覚えのある声がし、振り向くと義父、メイホウが機械を構えて立っていた。
「死ぬんじゃねぇぞ!死んだら承知しねぇからな!!」
メイホウなりの応援だろう。戸惑う中、それでも私は歯を食いしばり頷く。
「セティ様!!」
そしていつの間にかメイホウの隣にいるイヴにも頷いて見せた。
「王位継承戦のルールは知っているな?
番の者は共に戦ってよし。勝ち残った物が番ならば二人共王になれる。
最後に生きて王冠を手にした者が真王に、その番は支王になる。
さぁ、始めよ!!」
バァーンッと銅鑼が鳴った瞬間、弟達が一斉に私に向かって斬りかかって来た。




