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背中の傷
「ほう…なんでもすると?」
私は弟達を離す。
泡を吐いてのたうち回る弟達の頭を踏みつけ、
「二度と私とイヴに手を出すな。次はない」
そう言ってイヴの手を掴み、部屋に戻った。
「怖い思いをさせてすまなかった、イヴ」
震えるイヴを抱き締めるとイヴは抱き返して来た。
「あの人達がセティ様の背中に傷をつけた…」
「あぁ。でももうどうでもいいんだ。あれだけ脅せばもうしないだろう」
「どうして…どうして早くあぁしなかったんですか…そうすればこれだけ傷付くことはなかったのに…」
イヴは手を伸ばし、私の背中を摩ってくれる。
「王位継承戦前の死闘、殺傷は禁止されている。私が怒ったら相手を殺しかねない」
「もし…その、よく分からないのですが王位継承戦までに相手を殺してしまった場合はどうなるのですか?」
「死刑になる。だから私は今まで手を出せなかったんだ。でも、君を汚されるくらいなら死刑になってでも弟を殺すだろう」
他の者がイヴに指一本触れる事すら、いや、会話する事だけでも私には身を焼かれる程の苦痛なのだ。
「セティ様は凄いお方です…ですが、私の為には死なないでくださいまし。この子の為にも」
「分かっている。
さぁ、部屋に戻ろう」




