どうして僕は病気なんだろう ~セルケトside~
~セルケトside~
コンコンッ
ノックがしたのでだるい体を起こし、返事をする。
「失礼します」
「やぁ、セティとリース。来てくれたんだね」
今朝も2人で来てくれたけど、また来てくれるなんて嬉しい。可愛い弟と美しいリース……二人で並ぶ姿が、もし、弟ではなく僕がその隣にいれたらいいのに…と思ってしまう。
「はい。兄上に報告がございまして」
「何かな?」
「イヴに私の子供が出来ました」
……いつかはこうなる事は分かっていたけど、凄く…凄く悲しい。
どうしてそれが僕ではないのだろう…どうして僕は病気なんだろう…どうして…
「そう。それはとってもおめでたいね!
式はしたのかな?お腹が目立つ前に結婚式を挙げないと!」
表面上では祝福しなきゃ。大好きな弟と愛しいリースのめでたい事だもの……自分の暗い感情は隠さなきゃ。
「でも式は…私は王ではないので」
「式を王子の時に挙げた前例は幾らでもあるよ。あまり大々的には出来ないけど、式は挙げた方がいいよ。
早くセティとリースの晴れ姿を見たいなぁ」
…今、決めたんだ。僕はきっと王位継承戦を生き残れない。だから今のうちに悔いのない生き方をしたい。
「でも…私は兄上と…」
「確かに僕とセティは兄弟結婚している。でもこの国では重婚は認められている。それは王族内でもね。
僕が見たいんだ、君達が幸せになる所を」
…半分本当で半分嘘だった。…リースと幸せになる弟の姿なんか…見るのは辛い。でも見ておかないときっと死んだ時後悔するから。




