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「皆の者、今日はご苦労であった。聖女が落ち着いてからまた、通達を出す。儀式の様子については、他言無用とし儀式ぐ成功したとだけ、家で待つ者には伝えよ。」
父上の言葉に、速やかに退室していく貴族達。
その時に、俺をチラ見する事も忘れない彼ら。
そうだよなぁ。
なんせ、国を救うはずの聖女が意味わからん事を言いながら、王太子を呼び捨てにして、第二王子に媚売ってんだもんなぁ……
「アーティア、カイル。そのまま余の私室に来るように。」
「「承知いたしました」」
部屋に帰って頭を抱えたいが、父上に呼ばれて付いていく事になった。
父上の部屋に入ると、ふぅと、大きなため息と共に上着を脱ぎソファに身体を預ける父上。
その対面に兄上と俺が座る。
「アレは聖女で間違いないのか?」
アレ呼びされてるぞ、聖女さんよ。
まぁ、あの態度では仕方ないけどな。
「確かめる術はありませんが、私とカイルの事は知っていたようですよ」
「うむ。淑女とは程遠いが予知のような力なのだろうか?」
「それにしても、随分カイルに好意を寄せているようでしたが…」
二人から目線をよこされ顔と手をブンブンと振る事しか出来ない俺。
「どうだ?カイル。聖女を婚約者に迎えてお前が手綱を握るというのは」
「い、嫌です!無理です!」
「そのような泣きそうな顔をするな。お前も成人しておるのだ。しかし、そこまで拒否をするなら無理強いはせんよ」
泣きそうな顔してた?
いや、実際、心の中では泣いてるけどな。
訳わかんねーし、あれから色々思い出しているせいで頭はガンガンいてーし、ぶっちゃけ、ベッドにダイブして考えを放棄して寝てしまいたい。
「おそらく、夕食には聖女も来るだろう。それまで休んでおきなさい」
父上の言葉で解散となったが、廊下で兄上と別れる時に肩をポンポンと叩かれて慰められた。
「カイル、聖女の態度次第ではお前には要らぬ苦労を掛けてしまうかも知れぬが…私に出来る事は力になるからな。」
「兄上っ…」
「早めに婚約者を決めてしまうのもいいかもしれないな」
「そう…ですよね」
乙女ゲームベースで来られたら、婚約者が悪役令嬢役をやらされてしまうかもしれないからベストな方法とは言えない気がするが…
それを言うなら兄上だってそうなる可能性もある。
あーもう、上手く考えが纏まらねー!
自分の部屋に戻りとりあえず、ベッドへダイブ。
いきなりラビサガの事を思い出したから、頭が痛い。
なんでこのタイミングで思い出すんだよ…
最初から分かってたら、対策も出来たかもしれないのに、聖女が来た途端思い出すとか、乙女ゲームベースの世界なのか?
……どっちにしろ、カイルが聖魔法使えるなんて設定はなかったよな??
あれ?
なんでだ?
俺の聖魔法、何の為の設定だ?
シークレットかなんかか?
…違うな。
俺、確か全クリしたし発売された物に関してはプレイ済みだしな。
俺が転生した後に、新しいのが発売されたとかだろうか?
それなら、詰みじゃね?
とりあえずは覚えてる限りは、書き出しとくか。
その前に、頭痛を治して…
紙とペンを用意して机に向かい俺はラビサガについて書き出す事にした。




