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泥を啜れと捨てられた無能令嬢、実は「神の瞳」を持つ奇跡の聖女でした 〜隣国の冷酷皇帝は、私を閉じ込め独占し、世界ごと跪かせる〜  作者: 西園寺ミオ
第5部:全宇宙を「私有地(マイホーム)」にした星冠女王、最愛の娘を狙う多次元の侵略者を最強夫の嫉妬という名の天災で根絶やしにしました

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第70話:星冠女王の初会見、全宇宙への「所有権」宣言

宇宙の心臓部、管理会議場。

 かつて全因果を支配していたその聖域は、今や巨大な穴が開き、その裂け目から私たちの居城『インペリアル・エルシア』の威容が突き刺さっていた。

 

 白銀の煙が議場を包む中、城の最奥から伸びる大階段に、一組の男女の姿が現れる。

 

 漆黒の礼装に身を包み、全宇宙の虚無をその身に纏った皇帝、ギルバート。その瞳には、跪く数千の神々など映っていない。ただ隣を歩く一人の女性だけを、壊れ物を扱うような情熱でエスコートしている。

 

 そしてその隣、私の身には、銀河の星々を砕いて織り上げたかのような、純白と白銀のドレス。頭上には、私の魔力そのものが具現化した『星冠アストラル・クラウン』が、宇宙の全ての光を吸い込んで輝いていた。


「……あらあら。皆様、ずいぶんと歓迎してくださるのね」


 私の声は、銀河の瞳の瞬きと共に、議場に集う全生命体の魂へと直接響き渡った。

 神々、多次元の覇者、かつての管理者たち。彼らは一言も発することなく、私の足元から広がる白銀の魔圧に押し潰されるように、ただ床に額を擦り付けていた。


「――エルシア。あんな高いところに、不吉な椅子が残っているな。……お前の視界を遮るものは、一つとして残しておけぬと言ったはずだ」


 ギルバート様が不機嫌そうに、議場の中央、一段高い場所に鎮座していた『原初の玉座』を指差した。

 それは宇宙創生より存在し、座る者に絶対の権能を与えるという神々の至宝。

 

「陛下。あちらは、この宇宙の『主』が座る席と伺いましたわよ?」


「……フン。これまでの『主』など、ゴミ掃除もできぬ無能な管理人ではないか。……そんな古臭い椅子、座るに値せん」


 ギルバート様が軽く左手を振る。

 ドォォォォォォォォォォォォンッ!!

 

 次の瞬間、宇宙のロゴスそのものであったはずの玉座が、漆黒の虚無に飲まれ、ただの煤となって消滅した。

 神々から絶望の悲鳴が上がる。

 だが、ギルバート様は構わず、私の腰を引き寄せ、空中に新たな「玉座」を錬成し始めた。


「……虚無を編み、星を溶かし、私の愛を芯に込めろ。……エルシア。これが今日から、お前の特等席だ」


 現れたのは、漆黒のベルベットのような闇を基調にしつつ、肘掛けには生きた銀河が渦巻く、この世ならぬ美しさを誇るソファだった。

 私はギルバート様の手を借りて、ゆったりとその席に腰を下ろす。


 その瞬間。

 全宇宙の因果が、カチリ、と音を立てて逆転した。


「……皆様。……頭を上げなさい。……女王としての、初めての命令ですわ」


 私の言葉に従い、恐る恐る顔を上げた者たちの目に映ったのは、もはや「捨てられ令嬢」の面影など微塵もない、絶対的な肯定感に満ちた私の微笑み。


「本日をもって、この宇宙の全管理権、及び『所有権』は、わたくしエルシアと、愛する夫ギルバートの手に渡りました。……これからの宇宙のルールは、ただ一つ」


 私は扇子を開き、彼らの恐怖に満ちた顔を見渡した。


「わたくしたち家族の『お茶会』を邪魔しないこと。……そして、この宇宙が、わたくしたちの愛に相応しい宝石箱であり続けること。……それを守れぬ者には、陛下からの『特別なお掃除』が待っていますわ」


「……その通りだ。……エルシアの機嫌を損ねる者は、宇宙の記録そのものから消し去る。……神であろうと、理であろうとな」


 ギルバート様が私の隣に立ち、独占欲を隠そうともせずに私の肩を抱く。

 

 アステリア王国の地下牢で、独り雨に打たれていたあの日の私に、教えてあげたい。

 貴女を捨てた者たちは、もう貴女の足元さえ見ることができない。

 貴女を「無能」と呼んだ世界は、今、貴女の笑顔一つで存続を許されているのだと。


「さあ、祝杯の準備をなさいな。……管理会議は、これでおしまい。……これからは、わたくしたち一家の、終わらないハッピーエンドの始まりですわ」


 白銀の光が議場を飲み込み、全宇宙が新たな女王の即位を祝うように、かつてない輝きで脈動し始めた。

第70話、お読みいただきありがとうございました!

「不変の玉座」を壊して、自分たちのためのソファを置いてしまう……。これぞ、陛下とエルシア様の「自分たちがルール」という圧倒的なパワーバランスですわね。

ミオ、このシーンを書いている間、あまりの快感に自分でも「女王陛下万歳!」と叫びそうになってしまいました。


「捨てられ令嬢」が「全宇宙の所有者」へ。

第1話からの長い道のりでしたが、皆様の応援のおかげで、ついにここまで辿り着くことができました。

かつての敵たちが、エルシア様の圧倒的な輝きの前に、反論の一言も出せずに跪く姿……。皆様の胸も、スカッとされたのではないでしょうか?


さて、第5部前半はこれにて大団円。

しかし、宇宙の所有権を手に入れた二人の物語は、ここからさらに加速してまいります。

次話からは、この「自分たちの宇宙」をさらに自分たち好みにリフォーム(!)していく、甘々で理不尽な新生活編へ。


少しでも「エルシア様の即位が尊すぎる!」「陛下の玉座破壊に痺れた!」と感じていただけましたら、

【ブックマーク】や【評価(★★★★★)】で、二人の「終わらないハッピーエンド」を応援してくださいませ。


皆様の応援という名の「即位の祝砲」が、次話、さらなる溺愛を爆発させる陛下の魔力になりますの。


これからもどうぞよろしくお願いします!

それでは、真の主として新世界を歩む次回をお楽しみに。

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