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泥を啜れと捨てられた無能令嬢、実は「神の瞳」を持つ奇跡の聖女でした 〜隣国の冷酷皇帝は、私を閉じ込め独占し、世界ごと跪かせる〜  作者: 西園寺ミオ
第5部:全宇宙を「私有地(マイホーム)」にした星冠女王、最愛の娘を狙う多次元の侵略者を最強夫の嫉妬という名の天災で根絶やしにしました

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第61話:最高管理者の誤算、皇帝は「愛」で次元を食らう

宝石へと作り変えられた「零地点」の宮殿。

 その中央に、音もなく、光もなく、ただ『絶対的な正解』のような重圧を伴って、その者は現れた。


 姿はない。強いて言えば、それは人の形をした「宇宙の深淵」そのもの。

 管理事務局のトップ、最高管理者グランドマスター

 彼がそこに立つだけで、周囲の宝石たちは恐怖に震えるようにパキパキと音を立て、宮殿の時間は凍りついたように停止する。


『――事態は深刻だ。……生贄フィルターが玉座に座り、不適切なデータがロゴスを侵食している。……修正を開始する』


 最高管理者が指先を――それがあるべき場所を微かに動かす。

 刹那、宮殿全体が「絶対零度」を超えた虚無の冷気に包まれた。

 それは物質を凍らせるのではない。存在そのものの熱を奪い、分子の運動を停止させ、全宇宙の記録から「消去」するための処刑魔法――『終焉の吐息コズミック・ゼロ』。


「……あらあら。陛下、少し肌寒くなってまいりましたわね」


 私は、銀河の瞳を微かに細めて微笑んだ。

 普通なら、この冷気に触れた瞬間に魂ごと粉砕されているはず。けれど、私の背後には、冷気すらも焼き尽くすほどの、あまりに「重すぎる体温」があった。


「フン。気が利くな、お掃除番。……エルシアの淹れてくれた紅茶が少し熱すぎたのだ。……ちょうどいい温度に冷やせ」


 ギルバート様が、ゆったりと椅子に座ったまま、最高管理者が放った消滅の冷気を――あろうことか、自分のティーカップの上へと手繰り寄せた。


 バヂ、バヂヂィィィッ!!


 全宇宙を滅ぼすはずの絶対的な消去エネルギーが、ギルバート様の指先で「ただの冷たい風」へとねじ伏せられる。

 彼はそれをカップに数秒当てると、満足そうに一口啜った。


「……ああ、良い加減だ。……お前、掃除屋にしては使えるな。……これからも、我が家の冷房代わりとしてそこに立っていろ」


『…………論理破綻ロジックエラー。……私の「終焉」を、温度調節に利用したというのか……?』


 最高管理者の無機質な声に、初めて「驚愕」のノイズが混じった。

 当然ですわ。彼らが「世界の理」として誇る力は、愛する妻とのティータイムを何よりも優先するこの皇帝陛下にとっては、ただの「便利な日用品」に過ぎないのですから。


「陛下、あまりいじめては可哀想ですわ。……最高管理者様。貴方がここへ来たのは、私を再び『あの泥の庭』へ戻すためかしら?」


 私は立ち上がり、白銀のドレスの裾を翻して一歩踏み出した。

 私の足元から溢れ出す銀河の光が、最高管理者が支配する「静寂」を物理的に押し返していく。


「申し上げたはずです。……私はもう、泥を啜る生贄ではありません。……この宇宙を、陛下の溺愛に相応しい、宝石箱のような場所に変える。……それが、新たな『理』ですわ」


『……傲慢な。……一人の女の感情で、幾億の銀河のバランスを崩すというのか。……そのような「愛」は、宇宙にとっては猛毒に過ぎない!』


 最高管理者が激昂し、その姿を漆黒の大蛇へと変えた。

 彼の意志が、宇宙そのものの「斥力」となって私に襲いかかる。


「毒、ですって? ……ふふ。……なら、その毒を全身に浴びて、狂い死になさるといいわ」


 私は、右手を静かに掲げた。

 私とギルバート様。二人の魂が重なった今、私たちの愛は単なる感情ではない。

 それは、宇宙を書き換える「強制プログラム」そのもの。


「陛下。……あの方、私を猛毒だなんて仰いましたわ」


「……そうか。……なら、その舌を引き抜いて、二度と不快な音を出せないようにしてやろう。……エルシア、お前はただ美しく笑っていればいい。……この世の汚れ(管理者)は、すべて私が噛み砕いてくれる」


 ギルバート様の背後に、宇宙の裏側さえも飲み込む巨大な「虚無のあぎと」が顕現した。

 最高管理者の絶望に満ちた叫びが、宝石の宮殿に響き渡る。

 

 ――管理される時代は終わった。

 ここからは、最強の夫に世界一甘やかされる女王による、理不尽で美しい「統治」の時間ですわ。

皆様、第61話いかがでしたでしょうか!

全宇宙を滅ぼす「終焉の冷気」をお茶の温度調節に使う陛下……!

これぞ、なろう読者が最も求めていた「格の違いすぎる無双」ですわね。

最高管理者が必死に「論理」を説いている横で、悠然と紅茶を啜るお二人の姿……。ミオ、書いていてゾクゾクいたしましたわ!


最高管理者の皆様も、まさか自分たちの究極奥義が「便利な家電」扱いされるとは夢にも思わなかったでしょう。

でも、エルシア様を泣かせた罪は重いのです。これからもっと、身の程を弁えさせてあげなくては。


少しでも「陛下の温度調節が最高にかっこいい!」「エルシア女王の不敵な微笑みに痺れる!」と感じていただけましたら、

【ブックマーク】や【評価(★★★★★)】で、一家の「お掃除番への再教育」を応援してくださいませ。


皆様の応援という名の「砂糖とミルク」が、次話、最高管理者をさらに絶望させる陛下の激甘溺愛シーン(と暴力)を支える魔力になりますの。


これからもどうぞよろしくお願いします!

それでは、神の権能を物理で粉砕する次回をお楽しみに。

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