表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
泥を啜れと捨てられた無能令嬢、実は「神の瞳」を持つ奇跡の聖女でした 〜隣国の冷酷皇帝は、私を閉じ込め独占し、世界ごと跪かせる〜  作者: 西園寺ミオ
第5部:全宇宙を「私有地(マイホーム)」にした星冠女王、最愛の娘を狙う多次元の侵略者を最強夫の嫉妬という名の天災で根絶やしにしました

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

51/58

第51話:凱旋、そして「普通の」お茶会への執着

皆様、お久しゅうございます!「完結」というピリオドを力技で書き換え、ここから再びエルシア様とギルバート様の物語を紡がせていただきますわ。

一度物語を締めたからこそ、今の二人は「名実ともに全宇宙の覇者」としての余裕が違います。

宇宙を私有地マイホームにして、贈り物の山を「ゴミ扱い」する陛下の傲慢っぷり、お楽しみいただけましたでしょうか?


再開にあたり、ここからは「さらに重すぎる愛」と「宇宙のバグを直す(=物理で叩き潰す)」爽快感を増量してお届けいたしますわ!

次元の壁を切り裂き、帝都の空に銀色に輝く戦艦『エターナル・エルシア』が姿を現したその瞬間。

 大陸全土の空は、夜でもないのに数億の星々が瞬く「祝祭の蒼」へと染まった。


「……陛下。ようやく、帰ってまいりましたわね」


 私は展望デッキの窓から、眼下に広がる黄金の帝都を見下ろした。

 深淵の暗闇や、無機質なアーカイブの後に見る「人の営みの灯火」は、驚くほど温かく、私の胸に染み渡る。


「ああ。……不快な連中を片付けるのに、少々時間がかかりすぎたな」


 背後から、馴染み深い、けれど以前よりもずっと濃厚な漆黒の気配が私を包み込む。

 ギルバート様が、私の腰に腕を回し、首筋に深く顔を埋めた。

 深淵の孤独(影)を飲み込み、全次元を「私有地」とした今の彼の存在感は、もはや一国の皇帝という枠に収まるものではない。

 彼が吐息を漏らすだけで、周囲の空気は甘く、重く、絶対的な熱量を帯びて震える。


「陛下……。セレスが見ておりますわよ」


「構わん。あの子は今、ルチアと一緒にお土産の『星の砂糖菓子』を選別するのに夢中だ」


 ギルバート様は私の身体を自分の方へと向けさせると、その紅い瞳に深い執着を湛えて私を射抜いた。


「エルシア。……宇宙を掌握しようが、理を書き換えようが、私の望みは変わらん。……お前をこの宮殿に閉じ込め、私の愛(呪い)だけで満たし、他の一切を寄せ付けないことだ。……帰還早々だが、明日からの公務はすべて中止にさせる」


「ふふ、まあ。……またお父様パパのワガママが始まりましたわ」


 私が微笑んで彼の頬を撫でると、彼は子供のようにその手に顔を寄せ、深く接吻した。

 神となっても、この方の「重すぎる溺愛」だけは、何一つ変わらない。……それが、私には何よりも誇らしかった。


 ――数時間後。

 帝宮のバルコニーでは、凱旋を祝う貴族たちの歓声が、地響きのように鳴り響いていた。

 しかし、彼らが用意していた「歓迎の儀式」は、主役の二人が姿を現した瞬間に、完全な静寂へと塗り替えられた。


 私が一歩、バルコニーの石床を踏む。

 ただそれだけで、枯れていた庭園の花々が一斉に咲き乱れ、上空には銀河のオーロラが揺らめく。

 私の瞳――『銀河の瞳』から無意識に溢れる光は、もはや隠しきれるものではなく、その神々しさは直視した者の魂を震わせる「救済」そのものだった。


「ひ、……ひぃっ……!」


 最前列にいた公爵家の子息――かつて、私を「成金皇帝の飾り物」と陰で揶揄していた男が、私の姿を見た瞬間にガタガタと震え出し、その場に崩れ落ちた。

 それは恐怖ではない。圧倒的な「格の差」を本能が理解し、立っていることさえ不敬であると魂が叫んでいるのだ。


 次々と跪く貴族たち。

 その光景を、ギルバート様は不機嫌そうに、冷たく見下ろした。


「……エルシア、やはり外に出るべきではなかったな。……こいつらの視線が、お前の光を汚しているようで不快だ」


「陛下、皆様はお祝いに来てくださったのですわ。……さあ、顔を上げてくださいませ。私は、ただいま戻りました」


 私が優しく微笑み、手を差し伸べると、帝都中に銀色の光の粒子が降り注いだ。

 病んでいた者は癒え、悲しんでいた者の心には希望が灯る。

 無意識に行われた「広域救済」。……これが、今の私の『日常』なのだ。


 夜になり、ようやく訪れた家族三人の「普通のお茶会」。

 ギルバート様が自ら淹れた(宇宙一の茶葉を、次元を歪めて最高の設定で抽出した)紅茶を飲みながら、私たちは語り合う。


「お母様、やっぱりこのお家が一番ですわ! 深淵のお菓子も美味しかったですけれど、このクッキーには『愛』が詰まっていますもの!」


 セレスが、私の膝の上で無邪気にクッキーを頬張る。

 彼女の瞳の奥で瞬く「紫の光」は、今や完全に馴染み、彼女をさらに愛らしく、神秘的に見せていた。


「ええ、そうね、セレス。……ようやく、ゆっくりできそうですわ」


 だが、その穏やかな時間は、侍女となったルチアが青ざめた顔で駆け込んできたことで終わりを告げた。


「……申し上げます! 陛下、皇后様! ……宮殿の門前に、……説明のつかない『供え物』が山を築いております!」


「供え物だと? ……またどこの貴族が欲をかいた」


「いいえ! それが……。……『第二銀河・オリオン政府』、……『深淵の第十六層・領主一同』、……さらには『名もなき次元の集合体』……。……全宇宙から、空間を越えて『朝貢品』が届けられております!」


 窓の外を見ると、そこには見たこともない色彩の宝箱や、生きた星の結晶、次元を封じ込めた瓶などが、まるで山脈のように積み上がっていた。


「……フン。不法投棄か。……まとめて燃やすか、エルシア?」


「あら、陛下。……せっかくの贈り物ですわ。……どれどれ、どんな面白いものがあるのかしら」


 私が興味深く山を見つめた、その時。

 山脈の頂点に置かれた、一際不気味な「真っ黒な箱」が、私の瞳に呼応するようにドクン、と脈動した。


 宇宙を統べる女王となった私への、最初の「挑戦状」か、それとも。

 平穏を願う私たちの日常は、早くも宇宙規模の喧騒に巻き込まれようとしていた。

皆様、お帰りなさいませ!

第5部『星冠女王編』、ついに再始動いたしましたわ。

宇宙を私有地にして帰ってきたのに、結局やることは「庭園でのお茶会」と「不機嫌な陛下の独占欲」……。この、スケール感のバグりっぷりこそが、本作の醍醐味ですわね。

かつて自分をバカにしていた貴族たちが、エルシア様の「後光」だけで平伏するシーン……。ミオ、書いていてゾクゾクいたしました!


そして、セレス様の「パパの淹れた紅茶が一番」という一言。

陛下、きっと今夜は嬉しくて、こっそり帝都の全次元の幸福度を30%くらい上げているに違いありませんわ。


しかし、全宇宙から届いた「朝貢品の山」と、その頂点で脈動する不気味な箱……。

管理者がいなくなった宇宙で、誰が、何の目的でエルシア様に接触を図ってきたのか。


少しでも「凱旋の優越感が最高!」「不気味な箱の正体が気になる!」と感じていただけましたら、

【ブックマーク】や【評価(★★★★★)】をお願いしますわ。


皆様の応援という名の「朝貢」が、次話、箱の中身を検分して陛下が再び剣を抜く(?)ための最強のエネルギーになりますの。


これからもどうぞよろしくお願いします!

それでは、波乱の予感漂う次回をお楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ