第31話:星の使者、皇帝の逆鱗に触れるなかれ
皆様、いつも温かい応援をありがとうございます!
本来であれば第30話で大団円……の予定でしたが、あまりにも好評をいただき、「二人のその後がもっと見たい!」「もっと壮大な逆転劇を!」という熱いメッセージを多数頂戴いたしました。
そこで、急遽**『第3部:星冠の守護者と外神の断罪編』**の連載を開始することを決定いたしましたわ!
泥を啜っていた少女が、全宇宙を跪かせる真の女神へ。そしてそれを独占する「最凶」の夫。
さらにスケールアップした「ざまぁ」と「溺愛」を、どうぞお楽しみください!
天空の聖域『シルバー・パレス』。
そこは今、全大陸の羨望と畏怖を集める「神の庭」となっていた。
私は、ギルバート様が私のために設えてくださった、雲を眺めるための特等席で、セレスティーナが魔法で創り出した光の蝶と戯れるのを微笑ましく眺めていた。
「お母様、見てください! 私の蝶々、お空まで飛んでいきましたわ!」
「ええ、とても上手ね、セレス。でも、あまり高く飛ばしすぎると……」
言いかけた私の言葉が、凍りついた。
セレスが飛ばした光の蝶が、空の「一点」に触れた瞬間、パリンと、現実が割れるような不吉な音が響いたのだ。
平和な青空に、突如として走る巨大な漆黒の「亀裂」。
そこから溢れ出したのは、魔力でも瘴気でもない、無機質で圧倒的な「圧力」だった。
『――観測完了。対象:コード・エルシア。世界の均衡を著しく乱す「バグ」と判定』
空の裂け目から、巨大な「白銀の眼球」のような異形の浮遊体が姿を現した。
それは、この世界を管理する上位次元の存在――『星の調停官』。
『聖女の力による過剰な繁栄は、宇宙の剪定対象なり。直ちにその存在を消去し、世界を初期状態へロールバックする』
その無機質な宣言と共に、空から数千条の「裁きの光」が降り注ごうとした。
セレスが怯えて私の胸に飛び込んでくる。
(……せっかく手に入れた、この幸せを。……また、誰かが奪おうというのですか?)
私の瞳が、怒りと悲しみで銀河の輝きを増した、その時だった。
「――お前か。私の庭を汚し、娘を怯えさせたゴミは」
空間が、一瞬で「死」の色に染まった。
私の隣に、いつの間にかギルバート様が立っていた。
彼は抜剣さえせず、ただ空を見上げた。その瞳は、深淵よりも昏く、煮え滾るような怒りを宿している。
『不敬なり、原住民の王。我は星の理を司る者。貴殿らの命など、一抹のデータに過ぎ――』
「データだと? ……あいにくだが、私は数字に弱くてな」
ギルバート様が軽く指先を弾く。
刹那、漆黒の魔力が巨大な「槍」となり、空に浮かぶ『白銀の眼球』を無造作に貫いた。
『ガ……ギギ……ッ!? 馬鹿な、物理法則を無視した魔力出力……! これほどの干渉、ありえな……』
「消えろ。エルシアが少しでも不安げな顔をしただけで、私はこの世界ごと、お前たちの住む次元を握り潰したくなる。……私の我慢を試すな」
ギルバート様が握り拳を作ると、空の裂け目が無理やり「縫い合わされる」ように閉じ、異形の使者は悲鳴を上げる暇もなく消滅した。
空には、再び穏やかな陽光が戻る。
ギルバート様は一瞬で殺気を消すと、震えるセレスを抱き上げ、私を強くその腕に閉じ込めた。
「エルシア。……見たか。空にまで、私の許可なくお前を狙う不届き者がいたようだ」
「陛下……。今のは、一体……?」
「何でもない。ただの、掃除し忘れたホコリだ。……だが、教えられたな。この世界の外側にも、お前の輝きを欲しがる『泥棒』が潜んでいるということを」
ギルバート様の瞳に、狂気的なまでの独占欲が宿る。
「いいだろう。……全宇宙の理が敵になるというのなら、私がその理を書き換えてやる。……お前は、この私だけの女神でいればいいのだからな」
皇帝の宣戦布告は、もはや一つの惑星に収まる規模ではなかった。
エルシアを守るための「宇宙規模の過保護」が、今、静かに幕を開けた。
第3部『星冠の守護者と外神の断罪編』、開幕ですわ!
皆様の応援のおかげで、ついに物語は「空」の向こう側へと突入いたしました。
自称・世界の管理者である『調停官』を、挨拶代わりに一撃で串刺しにするギルバート様……!
「物理法則を無視した魔力」という言葉が、今の陛下の「重すぎる愛」を物語っておりますわね。
もはや、エルシア様の笑顔を守るためなら、宇宙のゴミ出し(敵の抹殺)も辞さない構えです。
そして、エルシア様が「バグ」と判定された理由……。
彼女の力が、宇宙の想定を超えた「愛の奇跡」だからこそ、システムがパニックを起こしているのですわ。
「愛が宇宙を再定義する」
第3部も、これまでにないスケールの「ざまぁ」と「溺愛」をたっぷりとお届けいたしますわね。
続きが気になる! 陛下、もっと宇宙ごと暴れちゃって! と思われましたら、
ぜひ【★★★★★】の評価や、継続のお祝いコメントをお願いしますの!
皆様の応援が、次話、エルシア様が『外神の刺客』を無自覚に浄化してしまう、最高にスカッとするシーンの筆を走らせます。
これからもどうぞよろしくお願いします!
それでは、次回の更新もお楽しみに。




