77話 裁判所と水上機
地図に書かれている記号の場所に来てみると確かに周囲の建物よりは、大きな建物が建っていたのだが、見た面が、コンクリートで、出来ている建物ではなく煉瓦の建物だった。
「マジでここか?」
「そう、みたい。あそこ」
知佳が指さす場所には、何かプレートが付いておりこのプレートは、咲夜が行ったことのある裁判所にもあったので裁判所と認識は出来たのだがあまりにも古い建物なので真意を確かめたくなるものだった。
「あれが、あるのなら裁判所だろうけど」
「言いたいことは分かるけど認めるしかない」
「そうだな、何でこんなに古いんだ」
「何か、歴史的建造物として保存してるとかの設定があるのでは」
「その可能性はあるな」
「そうでしょ」
「それでも登録ができるのなら何も関係ないがな」
「そうね」
近くに車を止めることが出来る場所がないか探したのだが無かった。それなら路上に駐車したらいいのだろと思うのだが、路駐しても問題ないのは周辺に住む住民だけで咲夜たちが止めるとNPCが路上駐車の罰金を科してくることがあるので簡単に止めることはできなかった。そのことは多くのプレイヤー間で認識されているのだが罰金なんて知る物かと言わんばかりに路上駐車を続けたプレイヤーが車を没収されたという噂を来てから咲夜は、路上駐車を嫌がっていた。ましてや今回は、トレーラーまで引いているので罰金がいくらになるかもわからなかった。
「駐車できる場所無いな」
「行ってこようか」
「お願いできるか」
「出すだけだけだし」
「なら、頼む近く走ってるから終わったら呼んでくれ」
「うん」
知佳は、契約書と必要最低限の荷物を持って車を降りた。知佳が、裁判所の中に入っていくことを確認した咲夜は車を走らせ始めたと言ってもそこまで遠くまで行くことはできないので、例の水路まで行くことにした。
ーーー
水路に到着したのだがその水路を水所機型のセスナ機が走行していた。セスナ機自体があることは知っていたのだが機体数が限られていいる上にプレイヤーが直接購入することはできずどの機体もNPCが所有していた。
「初めて見たな」
水路の近くに車が駐車できる場所があることは知っていたのでそこに車を止めて、その機体が離陸するのを眺めていた。初めは、すぐに離陸するもののだと考えていたのだがその機体は10分経っても離陸することなく湖面状に浮いていた。そんな機体を眺めながら水路のサイズ感を確認していた。知佳が提案してきた機体に関しては何度も見ているのである程度のサイズ感もわかっているのでこの水路に対してもギリギリ通ることができるかどうかではあった。
「ギリギリなサイズ感だな」
そんな水路を見ていたのだが湖に対しての着水に関しては機体に着陸脚が付いているので滑走路に離着陸すればいいのでこだわる必要はないのだが水さえあればどこにでも離着水出来る大型機は持っておきたかった。そんなことを考えていると電子端末に知佳から着信があった。
「終わったか」
「終わった」
「迎え行く」
「待ってる」
会話らしくない会話だったのだが、内容に関してはそこまっで詳しく話す必要はない内容なのでこの程度の会話でも問題は無かった。咲夜は電話が終わるとすぐに車に向かった。車自体はそこまで離れた場所に置いていなかったので鍵を開けて乗り込もうとしたとき湖から甲高い音が聞こえてきてそちらを見ると先ほど見ていた水上機が速度を上げて離水していった。
「ほー、意外といいエンジン音させてんじゃん」
そんなことを言いながら咲夜は、車に乗り込んだ。
ーーー
裁判所に着くと入り口の近くに置いてあったベンチに知佳が座っていた。クラクションを鳴らすとこちらを見た知佳がこちらにやって来た。
「お疲れ」
「うん」
「問題なかったか」
「うん、問題ない内容だったし」
「そうだな、それで戻るか」
「戻る」
「了解」
咲夜は、本拠点まで慣れて来た道を戻って行った。




