61話 物件購入と秘密
リリアンが加入することになったのだが、引継ぎなどが全く終わっていないので1月ほど後になるということだったのだが話を聞いているとどうも居住している場所が社宅ではなくヴィジオン側が低額貸してくれている初期の住宅であることが判明したので新しく買うことになっている咲夜の旧住宅に移り住むことになった。警察署に出勤するとき徒歩で行けないことも無いのだが時間が掛かりすぎるので咲夜が車を準備することにした。これは、社用車として初めから渡すことは決めていたので問題なかった。そういった今後のことを軽く話し合って解散した。咲夜は、リリアンを住んでいるという家に送ってから本拠地に戻った。
「お帰り」
「おう、ログインしてたのか」
「うん」
「瑠璃さん居る?」
「いたよ、さっきキッチンで何か作ってたから」
「なら、呼ぶか」
「え、どうしたの、もしかして」
「その、もしかしてだ」
「やったー」
「上に行くぞ」
3人は建物に入っていった。と言っても既に車を止めた時点で建物中にはいたので3階に上がって行くだけではあった。
ーーー
3階に上がると瑠璃が、ひかりの言った通りに料理をしていた。
「お帰りなさい」
「ただいまです。何作っていたんですか?」
「ハンバーグです」
「おお、良いですね」
「はい、ひき肉が売ってあったので」
瑠璃は、最近よくスーパーに通っており様々な食材を買っていた。当然買ってくる食材は自身が食べることが出来る食材だけだった。
「瑠璃さんついにみたいです」
ひかりが楽しそうに咲夜の後ろでジャンプしていた。一方で知佳は落ち着いており既に段差を利用したソファーに座っていた。
「ついにですか」
「ええ、今から買うことが出来るのでどうしますか」
「今から買いましょ」
瑠璃は、焼く手前だったかハンバーグを置いていたバットにラップをかぶして冷蔵庫に入れた。咲夜は動くつもりがない知佳の近くに腰を下ろした。ひかりは咲夜の背中に乗るような形で咲夜の電子端末を見ようとした。そこに瑠璃が咲夜の横に座ったこと全員がそろった。
「ここで買えるの?」
「借りるときと同じ感じらしい、ただし土地関連の書類が後から来るみたいだが」
「そうなんだ」
「なら、買うぞ」
咲夜は、電子端末からこの物件の情報から購入のページが表示されたのでそこに入り購入した。ものの1分ほどで物件購入が完了したのであっけに取られてしまった。
「こんなに簡単に終わってしまうんですね」
「そうみたいですね」
咲夜のこのような感じすぐに終わるとは思っていなかったので瑠璃と同じ反応だったのだが知佳はどうも予測して居たみたいだった。
「知佳はわかってたんだな」
「わかってたというよりも予測してた」
「そうなのか」
「借りるときすら簡単に借りることが出来たんだから買う時も同じ感じだとは思ってた。でもこんなに簡単に終わるとは思って無かった」
「それもそうか」
3人とも何か腑に落ちたがそれでも、簡単に購入が終わってしまったのだからこうなるのも当然だった。今回は、システム的に購入したためにこんなに簡単に購入が完了しただけでプレイヤーが他のプレイヤーから購入しようと思うと現実世界同様、いろいろめんどくさくはなるのだが、プレイヤーが持っている土地の方が圧倒的に少ないので現状は比較的こういった感じで購入されていた。でも購入できるほどの資金を持っているプレイヤーは一握りしかいなかった。
「結局、最終的には幾らだったの」
「初めの金額にプラスで500万だな」
「意外に少ないけど金額によって変化するのかな」
「そこは、検証していくしかないな」
「そうね」
「それでも現状購入する物件は後、1件だがな」
咲夜の発言でさらに2人は驚いた。この一軒を購入するのにも結構な金額が掛かっていることは分かっているのでさらにもう一軒買うと決めている二人に驚いていた。
「もう一軒買うの?」
「元住んでた家をな」
「基住んでた家ってそんなに長期間住んでないでしょ」
「2、3日住んでたぐらいだな」
「それ、元の家って言えるの」
「一応、借りた家であるのは変わりないがな」
「そうだけど、因みにどこ」
「そこ」
「そこって」
「こっち来て」
言葉で説明するのがめんどくさくなったので窓から見えるのでそこで説明することにした。
「何」
「あそこ」
「あそこって」
咲夜は、向かい側に立っている家を指さした。流石に夜になっているので見にくかったがそれでもまだ距離が近いので何とか認識できたようだった。
「あの家ってまあまあ、大きくない」
「大きいが、この家よりは小さいぞ」
「それは、当然でしょ」
「それもそうか」
「それでいつ買うの」
「いつ買っても良いがこの後、買いに行こうかな」
「わたしも行って良い?それより住みたい」
「残念、もう住む人は決まってる」
「だれ?」
「リリアンさん」
「え、もしかして仲間になるの?」
「ん-仲間よりは、従業員が近いかも」
「へーそうなんだ」
ひかりは、反対するものだと思っていたのだが案外簡単に承諾したので若干驚いたのだがそこも、知佳が承諾していると考えたのだろ反対と言う反対は無かった。ついでに瑠璃が住んで家も教えることにした。
「因みに左側にある家は瑠璃さんが住んでた家ね」
「え、そうなの」
「横に住んでたこと聞いてないの?」
「うん、近くに住んでたことは聞いてたけど」
「まあ、近くではあるな」
咲夜は、窓辺から離れて家を買いに行くことにした。ひかりは当然ついて来たのだが同じように瑠璃もついて来た。
ーーー
余り時間は立っていなのだがそれでも久しぶりに感じた。咲夜は、先ほどの購入とは異なり不動産屋に連絡して買うことに意思を伝えるとすぐに支払いに関する内容が電子端末に送られてきたので咲夜は承諾して支払いを済ませたその時に追加で掛かた料金は、211万だった。
「これは、一定の規則があるな」
咲夜の独り言に対して、返事をしてくれことは無かったのだが、合法的に入ることができるようなったのだひかりは子供のように探索だーと言って奥の庭に入っていった。咲夜は、庭に行くことは無くそのまま家の中に入っていった。それに続くように瑠璃も家の中に入ってきた。
あの時から全く変わっておらずきれいなままだった。
「何も変わりませんね」
「ええ、さすがに1月程度で変わられても困りますが」
「それもそうですね」
咲夜は、キッチンの収納を開けたりした中を確認していた。当然何か中に入っていることは無く空のままなのだが暇つぶしとしていくつか開けていた。
「ここわ確保するんですね」
「ええ、初めて住んだ家ですし」
「そうですね」
「それに、ここが始まりの場所ですからね」
「そうですね、私たちが初めてあった場所もここですから」
瑠璃は、何か懐かしそうに周囲を見た。同じように咲夜も周囲を見るとやはり何かなつかしさを感じた。あの時とは、異なり家具は一切ないのだがそれでも懐かしかった。ひかりは、庭の探索が終わったのか、部屋の中を軽く見たのち「寝ると言って」本拠地に歩いて戻って行った。一方で咲夜と瑠璃は、明るく光っている本拠点をウッドデッキに座ってみていた。
「あの咲夜さん聞きたいことがあるんですが」
「なんでしょう」
「咲夜さんは、何を目指しているんですか」
「何を、目指しているですか」
「はい、咲夜さんの行動を見ているとお金を求めてこのゲームを始めたようには感じません」
「ええ、お金は求めてません、あるに越したことは無いですが」
「それはそうですが」
「瑠璃さんは、何を成し遂げたいのかが気になるのではないですか」
「はい」
咲夜は、本拠点から目線を外すことなく瑠璃の質問に答えていた。
「やりたいことは、あります」
「はい」
「でも、今は誰にも教えません」
「それは、知佳さんにもですか」
「ええ、知佳にも教えていません」
「そうなんですね」
「初めに教えたことは計画の一部です。あれが出来ると次のステップに進むことが出来ます」
「はい」
「その計画を進めて行くには瑠璃さんの力も必要になります。いずれは計画の全てを話しますが今はまだ秘密です」
「わかりました」
咲夜と瑠璃はしばらくは、本拠地を眺めていたのだがさすがに飽きて本拠地に戻ることにした。




