54話 ありましたね
あれからマップに表示されている。作製機を回ったのだが一番大型で10m級の作製機でしかなく咲夜たちが欲している20m級は見つからなかった。
「諦めるしかないのか」
「そうなると、強度を担保するために計算し直さないといけないし、腐食の対策もやり直さないといけない」
「そこも問題か」
「それに綺麗じゃなくなる」
「上面のことか」
リベットなどをしていくとどうしても凹凸が発生していしまう。当然対策法はありその技術は現代にも残りはしているのだが職人だよりな面が多くこの世界でその技術を習得することは可能なのだが今はそれを習得する時間もなければ機械も新しく作成しなけれはならないのであまりその選択肢は取りたくはなかった。
「ここにもないんですね」
「そう、残り1っか所しかないけどそこは、無いと思うんだよね」
「その理由は」
「工場自体の土地の面積が小さすぎる」
「理論的なことで来たか」
「それで、順位を付けて来たんだから仕方ない」
「知佳さんそうなると、私たちの拠点の製作機は不格好になりませんか」
「それは、イレギュラー同じことが何度も起きるはずがない」
瑠璃の指摘も知佳の回答も理解できるのだか、今回は知佳の考えよりだった。それは、知佳の様にデータから来ている物ではなく感覚的なものだった。更に言えば第一候補だった元中型船の造船所には少なくとも20m級はあると考えていたのだが無くその後も無かったのだから咲夜の感もそうなるのは当然ではあった。
ーーー
最終候補地で見つけた作製機は10m級で知佳の予想どうりと言った感じだった。
「やっぱり、違った」
「そうですね。次はどこに行きますか?」
「造船区画に戻るか?」
「そうね。戻ってもいいけど何所に行くべきか」
「私気になるところがあるんですけど」
「どこ」
「ここです」
瑠璃が知佳が持っているタブレットの一か所度指した。そこには、製作機は存在していないことになっている地区だった。
「どうして」
「この辺だけ、異様に何もないじゃないですか」
「確かに、それに他の設備はあるんです」
そう言って、自身の電子端末でコンビニやスーパーなど表示された画面が見せられた。瑠璃が指した以外の地区は満遍なく何かしらの設備があるのだがそこだけ異様に穴が開いていた。
「山だからないんじゃないの」
「そうだと思ってはいたんですが」
地図を少し動かして本拠地がある場所を表示させた。同じようにそのには空白地帯が生まれていた。確かに近くには咲夜が初めに使った製作機がありはするのだが等間隔に置かれていると考えると明らかにおかしい空間だった。
「確かに、これを見せられると信憑性が上がるけど森だから建物は無い気がする」
「そうなんですが、廃工場とかなさそうですかね」
「こんな、辺鄙な場所には立てないだろ」
「そうですよね」
「あるかも」
「どんな形態で」
「鉱山」
知佳は、鉱山マップを新たに表示させた。するとそこには、放棄された鉱山のマークが表示されていた。確かに、鉱山であれば大型の機械を使用するので大型の作製機がある可能性はあった。
「行ってみる価値はありそうだけど」
「これ、その区域に立ち入れるのか?」
「それは、不動産購入するときと同じような感じで立ち入れるでしょう」
「なら、行ってみるか」
行くことが決まったので車に乗り直し再出発した。道中、会話も無く目的地に車を進ませた。初めは、この車では、道幅に対して大きいのではないかと考えていたのだが、この島は左通行であるが道路などはアメリカの様に道幅が太くこの車でも楽々通ることができていた。そんな、道が一本奥の道に入っても続くので問題なく探索ができていた。さらに言えば、この番地自体が工業区であるということも関係していた。
ーーー
「ここか」
咲夜は、急に現れた道の前で戸惑っていた。確かに案内のままに高速を降りたのだが、降りるとすぐに大きな門があり立ち入ることができないようにしてあった。
「あってはいるけど、わたしにはわからないですね」
「あってる門を開けて来る」
知佳は事前に立ち入るために鍵を不動産業者から送ってもらっていたので開けることができた。因みにこのシステムは知佳が開発したシステムと同じではあるのだが、こちらの方が高度なロックシステムになっており暗証番号を常時変えることができるようになっていた。知佳が門に近づき電子端末を当てるとすぐに門が敷地側に開いて行った。その動きを確認した知佳はこちらに戻ってきた。
「行ける」
「了解」
咲夜が、車を進めしばらく進んだところで後方を確認すると門がまた勝手にしまっていることが確認できた。敷地内に入っても今までの道と同じように整備された2車線の道が続いていた。明らかに最近廃坑になった設定の様に感じた。
「これ、未だに稼働してそうだけど」
「してない、でもすぐに稼働は出来そう」
「理由とか書かれてないのか」
「書かれてはいたけど理由は簡単で取れなくなっただけ見たい」
「そんな、理由か」
「そうみたい」
「因みに何が採掘されていたんですか?」
「石材」
「鉱物じゃないのか」
「石材も立派な資材ではある」
「そうだが」
そんな会話をしているといきなり大きな空間が広がった。今まで周辺は木々に囲まれていたのが木々が無くなった上に地面が白色だったことも関係していた。
「石材でも元は、大理石を採掘してたのか」
「そうみたいね」
「綺麗ですね」
「ああ、でも尽きたんだな」
「そうみたいですね」
当然、廃坑になっているのだから尽きたか利益が出なくなったかの2択しかないのだが後者だと先に聞いていたので理由は分かっていたのだが、それを聞かなくても理由が分かるようになっていた。咲夜たち三人が立っている所から少し行くと地面のに黒や灰色など他の岩石が混ざっているようになり奥の方は完全に白が無くなっていた。
「なあ、ここ工場とか建てたら好立地になるんじゃないか」
「確かに」
咲夜が言うのも当然で見える範囲だけでも結構な面積が平らになっており整地する必要がないほど平らだった。
「これ、飛行機が下ろせそうだけど」
「確かに」
「どれくらいの距離があるんだ」
「えっと、縦に4km、横に1km」
「広すぎないか」
「でも飛行機が下ろせるなら便利だし高速も近い」
「好立地過ぎるな」
「そうですね。知佳さん因みにいくらなんですか」
「10億」
「微妙に高いな」
「でも好立地」
「借金とかできるのか?」
「わかんない、でも出来そうではある」
「そうか」
咲夜は、納得はしたものの出来るだけ借金はしたくはない上、滑走路や何かの工場を建てるとなったときにそれ以上の資金が必要となるので借金は出来るだけしたくなかった。それでも、この立地は借金をしても欲しくはなる立地ではあった。
「昨夜さん、瑠璃さん目的の作製機を探しませんか」
「そうだな」
再度車に乗り直した3人は建物が建っている反対側に走らせた。そこには本拠点よりも大きく格納庫よりも小さい建物が3棟立っていた。
「流石に機械は無いな」
「それは、当然次の現場まで運んで使った方が効率的」
「そうだが、1台でも残って居れば面白かったのに」
敷地内だったうえ路面がある程度舗装されていたの高速の様にスピードを出すとすぐに着いた。先ほどまで扉の有無を確認することができなかったのだが、3棟あるうちの2棟は扉が開いており内部が見ることが出来たのだが何も残っておらず空となっていた。
「この二つは無いね」
「そうみたいだな、残りの1つ次第だな」
「そうね」
車を、残りの1棟の前に付け門と同じように知佳が電子端末をかざすと大きな扉がゆっくりと開き完全に開くとそこには本拠点と同じ作製機が鎮座していたそれも25m級の求めている物よりも大きな機械が。
「ありましたね」
咲夜の方を見た瑠璃は満面の笑みが広がっていた。




