宴2
「さて、ここに居るクレイだが、強さは皆も聞いた通りである。ジャックに剣技は、劣るようだが、補う魔力がある。ジャックと共に、騎士団と行動して欲しい所だが、まだ若い。クレイは、まだ経験が足りない。そこで、騎士団所属扱いの冒険者として、経験を積んで貰うことにした。これは、ジャック、いや、ここはミスティック伯爵家と言おう。ミスティック伯爵家との合意である。そして、特別任務として、国々を周り、経験を積んで貰う。皆、クレイと縁を持ちたい者も居ると思うが、暫し猶予を与えてやってくれ。」
国王が言う。
クレイは、内心ホッとしていた。
とりあえず自由は確保出来そうだと。
貴族達は、少し残念そうな表情をしていたが、国王に逆らう訳にもいかない。
「ところでクレイ、お主は、地竜と、蛇と一緒に戦うらしいが、ワシにも見せてくれんか?」
と、国王が言う。逆らう訳にもいかないし、
「では、庭でお見せ致しましょう。」
と、クレイが応える。
貴族達も、興味深いのか、皆庭に出て来た。暗いが広い庭。庭園と呼べるだろう。そこに集まると、クレイは、獣魔空間に居た、シャルとマダラを呼び出す。
暗くて見えないだろうと、シャルに光魔法で、上空に光の玉を打ち上げる。
明るくなった庭園に、茶色と黒と緑のマダラ模様の、大きな地竜が、その存在をアピールしていた。貴族達は、初めて見るので、ザワザワしだす。騎士団幹部達は、戦場で見ていたので、そうでもないが。
地竜程の存在感は無いが、クレイの左腕に巻きつくシャルに、気がついた者は、
「アレはマジックパイソンか?白蛇以外は、人に懐かないと聞くが、どうやって」と、話だす。
王は、
「デカイな」
と、少しビビりながら、マダラを見ていた。
「こちらの地竜が、マダラ。で、左腕に巻き付いてるのが、シャルです。」
クレイが、国王に紹介する。
マダラに近づいて、見上げる国王。
「触れても良いか?」
国王が聞く。
『別に構わんぞ。』
マダラが言うので、クレイが、
「マダラが良いと言ってますので、どうぞ。」
と、促す。
「意思の疎通が出来るのか?」
国王が驚いて聞く。
「はい、念話と言うらしいですが、私と、会話出来ます。」
と、答えた。
貴族達からも、驚く声が聞こえる。
「ふむ、硬いのに柔らい。不思議な感触であるな。」
嬉しそうに言う国王。
「良い友を得たな」
ジャックが、クレイに言う。
頷くクレイ。




