湿地へ
とっとと街に帰って、討伐したオーガの角を見せる。
「クレイさん、何か雰囲気、変わりました?防具も変わってるし」
ギルド職員が聞いてくる。
「え?あ、防具は、人に貰ったんだ。前のが壊れたので。」
エルフ達のことは黙っておいた。交流あるとか言うと、面倒に巻き込まれそうだから。
「はい、依頼達成確認できました。報酬をお受け取りください。」
「はい、ありがとう。」金貨を受け取り、掲示板に向かう。
ここで貨幣価値について。
金貨1枚、日本円で50万円くらいだと思って下さい。銀貨1枚が、およそ5000円。銅貨が、100円。この下に1センチ四方の、四角い銅の貨幣、コレが銭と言われ、1枚5円くらい。硬いパン二個で、銅貨1枚。普通の宿の素泊まりが、銀貨1枚である。
つまり金貨1枚、一月に稼げる人は、裕福な生活が出来る人ということである。
さて、次の依頼は、何にするかなと、掲示板を見ていたクレイの目に、1つの依頼が。
〜南の湿原にて、地竜の目撃あり、調査し、脅威有れば排除、報酬金貨2枚、ランクS〜
「この依頼だが?なんで誰も受けてないの?オイシイのに」
依頼書を取って、受付に聞く。
「ああ、それはSランク依頼だし、街のSランク冒険者は、今街に居ないし、Aランクの人達も、地竜はちょっとと、尻込みしてて。」
地竜、それは小型の空を飛べない竜である。形は、大きな狼のフォルムを想像して欲しい。あくまでフォルムね。もちろん毛は無い。全身鱗に覆われている。
首は少し狼より長め。そこに竜の顔と、前方に伸びる角。角の数は、1本ないし2本。体色は、普通茶色。黒や緑もたまに存在する。大きさは、馬より少し大きい。速さは馬以上、森などの障害物があっても、器用に避けて走る。体力もあるし、体も硬い。しかも角で攻撃してくる。普通の冒険者にとって、厄介な相手なのだ。しかし、クレイは、地竜を見たことがない。だからこそオイシイと思ったのだ。
鼻歌交じりに、湿地に向かうクレイ。
湿地までは徒歩で、2日ほど。のんびり歩き、近寄るモンスターを切り、シャルの餌にしながら。
そうそう、シャルは、餌を食べているのに、あれから大きくなっていないようだ。が、クレイはあまり気にしていない。オメデタイ性格である。
そして湿地へとたどり着く。




