依頼受注
時は戻って、クレイは、ギルドで、依頼を受けようと、ギルドの掲示板を見ていた。掲示板には、依頼内容と、報酬が書かれた貼り紙があり、受けたい依頼を見つけたら、剥がして受付に持って行く。
「ゴブリンやオークは、飽きたし、他の冒険者が受けるだろうし、B以上の依頼ないかな?」
呟きなから掲示板を見るクレイ。
1つの依頼に目が止まる。
〜オーガ討伐、森にて三体のオーガ目撃情報、達成料、金貨1枚、ランクA〜
オーガとは、いわゆる鬼のモンスターである。ゴブリンは、小鬼と呼ばれ、小さく弱いモンスターであるが、オーガは違う。人より大きな体。強い筋肉。凶暴な性格。ゴブリンが持つ武器は、だいたい棍棒であるのに対し、オーガは、剣や弓を持っている。知能も高く、武器を使いこなせるのだ。それが三体、森から出てきて、農場を襲ったら、大被害である。
「これにしよう!」
呟き依頼の貼り紙を剥がして、受付に持って行く。
受付で、職員がクレイの顔を見て、
「おはようございます、坊ちゃん。依頼の受注ですか?」
と、挨拶してくる。
「おはよう!坊ちゃんはやめてって言ってるじゃん、だいたい親父の仕事とか、こないだまで知らなかったし、坊ちゃんは違和感しかない。この依頼受けようと思ってさ。」
と、返事する。そう、父親の仕事を、つい最近まで知らなかったのである。剣が強く、王都に行ったらしてるので、王都の騎士団の団員、もしくは、騎士団の指南役ぐらいなのかと、勝手に思っていたため、聞く事をしなかった。
で、聞かれなかった両親は、わざわざ言わなかった。
「うちの家は、街の領主で、父親は、王都騎士団の団長なんだよ〜って、ついでに伯爵だよ!」って、母親のアリアが、聞かれてやっと教えてくれた。ぶったまげたクレイが、なんで教えなかったと問うと、聞かれなかったからと、答えた。残念な親子である。
父親のジャックは、身分などに関係なく、のびのびと成長してほしいと思って、わざわざ森の中に家を建て、街の住民に、顔を合わせないようにしていたのである。街だと、ジャックは、有名人だから。さすがに領主の顔を、知らない住人は居ない。ジャック、多少は考えていたようだ。
「オーガ討伐ですね!三体ですが、1人で大丈夫ですか?」
普通この依頼だと、個人でなく、何人かのパーティで受ける。オーガは知能も高いので、連携して攻撃してくるからだ。
だが、クレイには、シャルが居る。
「問題無し!大丈夫!」
クレイが応えると、事務処理をして
「はい、オッケーです。行ってらっしゃいませ、坊ちゃん!」
と、職員がワザと、坊ちゃんを強調して言う。
「はいはい。」
苦笑いしながら、クレイは、ギルドから出ていった。




