↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/63

第9話:トラブル発生、穴のあいたステージ

お読みいただきありがとうございます!


ついに迎えた文化祭当日。

練習を重ね、トラウマを乗り越えつつある美咲とともに、いざ有志ステージへ!

……と思いきや、本番直前にまさかの大トラブルが発生。穴のあいてしまったステージを前に、拓真と仲間たちが立ち上がります!

熱気に包まれる文化祭当日。校内は模擬店の甘い香りと生徒たちの熱気で溢れかえっていた。


「たくま、どうかな……? 変じゃない?」


体育館の舞台裏。衣装として用意したシンプルな白いドレスに身を包んだ美咲が、恥ずかしそうに裾を摘んで見せてくる。


「……おう、似合ってるよ。いつものガサツな幼なじみには見えないな」


「一言余計! もうっ」


ふくれる美咲だが、その表情に以前のような暗い陰りはない。

頭上のステータスは『覚醒度:35%』を維持し、光の粒子が静かに揺らめいていた。


だが、出番まであと十五分となったその時、舞台袖に生徒会役員が血相を変えて飛び込んできた。


「大変だ! ゲストで呼んでいた音大生バンドの機材車が、交通事故の渋滞に巻き込まれて到着が大幅に遅れるって!」


「えっ!? じゃあ次のメインステージ、穴があいちゃうってこと!?」


裏方がパニックに陥る。

次の枠は体育館に最も人が集まるメインの時間帯だ。

このまま三十分以上の空白ができれば、せっかくの盛り上がりに冷や水がかかり、観客も散ってしまう。


「どうしよう……プログラムを繰り上げる? でも準備が間に合わないよ……!」


狼狽える生徒会メンバーを前に、俺は迷わず一歩前に出た。


「なあ、その穴あきそうな三十分、俺たちに譲ってくれないか?」


「え? 佐藤……? でも君たちの枠は後半の短時間の予定じゃ……」


「問題ない。機材トラブルなら、うちの優秀なエンジニアが何とかする」


俺が手招きすると、影からひょっこり木村が顔を出した。ノートPCを抱えた彼の頭上には『プログラミング・音響制御:S』の文字が頼もしく輝いている。


「木村が音響と照明のプログラムを即興で組み替えて、最高の演出を作る。そして――」


俺は美咲の肩に手を置いた。急な展開に美咲の身体がピクッと強張る。


「うちの『SSS』が、三十分間この体育館の客全員を釘付けにしてやるよ」


「た、たくま……!? 三十分も一人でなんて……っ」


恐怖で揺らぎそうになる美咲の目を見つめ、俺はニッと笑いかけた。


「怖がるな。お前はただ、ピアノを楽しめばいい。演出も盛り上げも、全部俺と木村で引き受けてやる。な?」


美咲は大きく深呼吸をし、胸元を強く握りしめた。やがて、その瞳から迷いが消える。


「……うん。たくまがそこまで言うなら、私……やってみる!」


『トラウマ:他人の評価への恐怖(抑圧度:50% ⇒ 10%)』


美咲の覚醒度を示す数値が、一気に勢いを増して上昇を始めた。


「よし、木村! 最高のステージ照明を作れ! 鬼の黒岩先生にも舞台袖の警備を頼んである!」

「了解、佐藤くん。1秒で照明プログラムを書き換えるよ」


舞台の袖で、俺たちのチームが一つになる。


異世界転生はできなかった。だが、ここには最高の仲間と、覚醒を待つ最強のヒロインがいる。


さあ――最高のショーの始まりだ!

第9話をお読みいただきありがとうございました!


文化祭当日の突発的なトラブルに対し、拓真・木村・美咲のチームワークで立ち向かう熱い展開となりました!

抑圧度が10%まで下がり、いよいよ美咲の『SSSランク』の覚醒が目の前に迫っています。


次回、ついに美咲の規格外の才能が完全に解き放たれます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。