↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/63

シーズン2 第11話:黄金のオアシス、砂上の楼閣を貫く色彩

いつもお読みいただきありがとうございます。『トラックに轢かれたのに異世界転生できませんでした。~現実世界で【才能鑑定】のチートが生えたので、隠れ天才たちをプロデュースして最高に面白い日常を作ります~』、中東・ドバイ編のクライマックスへと突入する第11話をお届けします。


エネルギー王ザキールの誇る黄金の要塞「サン・タワー」へ突入し、蓮の磁場制圧と蓮見の狂気的な色彩でタワーを鮮やかに染め上げていく今回。傲慢な独裁者の帝国が、天才たちの圧倒的な才能と拓真の采配によって内側から崩壊していく痛快な展開をお楽しみください!

「――なんだと!? メインフレームのエネルギー制御が突如としてコントロール不能だと……っ!」


ドバイの中心、黄金に輝く超高層ビル「サン・タワー」の最上階。ザキール・アル=ガジは、愛用のグラスから高級ワインをこぼしたことも忘れ、目の前の巨大なホログラムディスプレイにしがみついた。


街の電力と水道のすべてを管理していたはずのAIネットワークが、突如として彼の予測を完全に無視し、奇妙な幾何学模様と紫色に明滅し始めている。


「ザキール様! 外部からの侵入者が……地下のメインエネルギー中枢を突破し、セキュリティコードを次々と書き換えています! このままではドバイ全土のインフラがハッキングされます!」


側近の男が顔面蒼白で怒鳴り込むが、ザキールはその巨体を震わせるだけで、どう対応すべきかすら分からず立ち尽くしていた。


「金の力と管理体制でこの砂漠の楽園を牛耳ったつもりでいたようだが……所詮、お前の帝国は砂上の楼閣にすぎなかったな」


冷徹な声とともに、統制室の重厚な自動ドアが音もなく開いた。

そこに立っていたのは、深くフードを被った佐藤拓真と、不敵な笑みを浮かべる天才たちだった。


「お前たちが……あの街を滅茶苦茶にしているハッカー集団か……っ!」

ザキールが歯を食いしばりながら部下に指示を出そうとするが、それよりも早く如月蓮が両手を軽やかに掲げた。


「おしゃべりはそこまでだ、エネルギー王さんよ。テメェが市民から巻き上げた富も、その傲慢なセキュリティも、俺の磁場ですべてスクラップにしてやるぜ!」

蓮が放った強烈な磁気パルスが、統制室の防衛システムや自動ドアの制御盤をを一瞬でショートさせ、室内の電子機器を完全に沈黙させた。


「物理的な防衛線が消えたら、あとは私たちのステージよ」

蓮見はスケッチブックを放り出し、手にしたスプレー缶のノズルを思い切り押し込んだ。

彼女の【極度没入・狂気的色彩感覚】が極限まで解放され、無機質なゴールドと白で統一されていた最上階のフロアに、鮮烈な真紅や深い藍色、そして現実離れした黄金の幻影が一気に駆け巡っていく。


ビル全体がまるで生き物のように脈動し、ザキールが誇る「絶対の要塞」は、瞬く間に見る者の現実感覚を狂わせる幻想的なアート空間へと塗り替えられていった。


「九条、ザキールが隠し持っていた不正蓄財のデータと、市民の搾取計画の証拠をすべてネットの海へばら撒け。この街の本当の主が誰なのか、世界中に教えてやる」


拓真の冷徹な号令に、九条奏は不敵な笑みを浮かべながらノートPCを軽快に叩いた。

「了解。ザキール・アル=ガジのすべての財産と秘密、今この瞬間に全地球へ全公開っと……! さあ、エネルギー王の華麗な墜落劇の始まりよ!」


サン・タワーの窓から見下ろすドバイの街並みは、今や冷徹な管理社会の面影を完全に失い、予測不能なエンターテインメントの光に包まれて盛大に揺らめいていた。

最後までお読みいただきありがとうございます!


灼熱のメガシティ・ドバイを舞台に、オイルマネーと最新鋭AIで街を支配していたエネルギー王ザキールを完膚なきまでに追い詰めた第11話。九条奏の華麗なデータ暴露と、拓真率いるチームの完璧なコンビネーションが炸裂する、最高にスリリングなエピソードとなりました。


金と力で人々を縛り上げる退屈な世界を、自分たちの圧倒的な面白さとエンターテインメントで塗り替えていく彼らの暴走劇は、いよいよ中東・ドバイ編の完全決着へと向かいます。


次回の第12話(ドバイ編クライマックス)もお楽しみに!感想や温かい応援をいつも本当にありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。