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第3話:地味なクラスメイトの裏の顔

お読みいただきありがとうございます!


無事に退院し、学校へ復帰した拓真。

日常に戻ったはずの教室で【才能鑑定】を使ってみると、クラスの隅に潜む「とんでもない隠れチートキャラ」を発見してしまい……!?

退院してから数日後。

怪我もほとんど残っておらず、俺は無事に学校へ復帰していた。


登校初日。

いつも通り見慣れた校門をくぐった俺の視界は、数日前とはまるで別世界になっていた。


すれ違う生徒や教師たちの胸元や頭上に、チラチラと光る文字が見えるのだ。


『才能:長距離走 潜在レベル:B 覚醒度:45%』

『才能:暗記力 潜在レベル:C 覚醒度:80%』

『才能:説得・交渉 潜在レベル:A 覚醒度:15%』


大半の人間は、才能の潜在レベルがC~B程度。

そして覚醒度もそこそこか、あるいは全く開花していないかのどちらかだった。


「やっぱり……見えてる。俺の頭がおかしくなったわけじゃないんだ」


「たくまー、何ボサッとしてるの? 遅刻するよー」


隣で美咲が顔を覗き込んでくる。

相変わらず彼女の胸元には、異彩を放つ『才能:音楽的才能(ピアノ) 潜在レベル:SSS 覚醒度:12%』の文字。

SSSなんてレベルは、今のところ街中でも美咲以外に見かけたことがない。宝の持ち腐れとはまさにこのことだ。


「……なんでもない。行くぞ」


教室に入り、自分の席につく。朝のホームルームまでの時間、クラスメイトたちは雑談に花を咲かせていた。

俺はなんとなく、クラスの奴らのステータスを順に「鑑定」していく。


(サッカー部のエース……運動神経Sか、さすがだな。委員長……リーダーシップA。ふむふむ)


まるでRPGの図鑑を埋めているような感覚で眺めていると、教室の隅、窓際の席に目が留まった。


いつも前髪を長く伸ばし、厚い眼鏡をかけて静かに本を読んでいる男。

木村達也(きむら たつや)クラスでも影が薄く、自分から誰かに話しかける姿を見たことがない。


そんな彼の頭上に浮かんでいたステータスを見た瞬間、俺は思わず息を呑んだ。


『才能:プログラミング・セキュリティ 潜在レベル:S 覚醒度:91%』


(えぇ……!? Sレベルで、覚醒度91%!??)


ほぼ完成されているレベルじゃないか。

クラスの誰よりも、なんならその辺の大人よりも圧倒的なスペシャリストが、こんな目立たない場所に潜んでいたなんて。


「おい美咲、木村って……パソコンとか得意だったりするのか?」


「え? 木村くん? うーん、よく知らないけど、情報処理の授業のときはいつも一番に課題終わらせて先生に驚かれてたかも。なんで?」


「いや……ちょっと気になってな」


俺は木村の背中を見つめた。


異世界転生ものの物語なら、こういう「隠れチートキャラ」は主人公の最高の仲間になるのが相場だ。


(この日常、思った以上に面白くなりそうだぞ……!)


俺の胸の中で、新たな冒険への興奮がフツフツと湧き上がっていた。

第3話(通算第3話)をお読みいただきありがとうございました!


クラスの地味男子・木村くんのまさかのステータス『プログラミング:S(覚醒度91%)』が判明しました。

ほぼプロ級のハッカー能力を持った彼が、次回どう物語に関わってくるのか……!?

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