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第2話:【才能鑑定】の覚醒

お読みいただきありがとうございます!


異世界に行けず落胆する拓真ですが、彼の身に「現実世界を覆すレベルの異常事態」が勃発します。


ついに覚醒する現実チート能力――!

幼なじみ・美咲の隠された「とんでもないステータス」にもご注目ください。

「たくま! 目が覚めたんだって!?」


病室の静寂を破り、勢いよくカーテンが開けられた。飛び込んできたのは美咲だった。肩で息をし、目は真っ赤に腫れている。


「よかった……本当によかった……っ!」


美咲は俺のベッドに突っ伏し、ボロボロと涙をこぼした。


「おいおい、大げさだな。ちょっとぶつかっただけだろ」

「ちょっとじゃない! 私、たくまが死んじゃったかと思って……っ」


泣きじゃくる幼なじみの姿に、俺は気まずく頭をかいた。

異世界に行けると一人で歓喜していたなんて、口が裂けても言えるはずがない。


「悪かったよ。心配かけて」


美咲は顔を上げ、涙をぬぐいながら小さく微笑んだ。


「もう、本当にバカなんだから。たくまがいなくなったら、私……」


言葉の途中で美咲は口をつぐみ、照れくさそうに視線を泳がせた。

そんな彼女の顔を見つめていた俺は、ふと強い違和感を覚える。


(なんだ……これ?)


美咲の体の周囲に、うっすらとした金色の光の粒子が漂っている。目の錯覚かと思い何度やまぶたを擦ったが、消える気配はない。

それどころか、彼女の胸のあたりに半透明のホログラムのような文字が浮かび上がってきた。


『才能:音楽的才能(ピアノ) 潜在レベル:SSS 覚醒度:12%』


「……は?」


「どうしたの?」


突然声を上げた俺に、美咲が首をかしげる。


「い、いや……なんでもない」


あわてて取り繕いながら、再度美咲を注視する。

見間違いじゃない。

ゲームのステータス画面みたいな表示が、はっきりと彼女の上に浮かんでいる。


(潜在レベルSSS……!? なんだよこれ、異世界の神様だってこんな数値持ってるか疑問だぞ!?)


混乱で心臓がバクバクと跳ね上がる。


「たくま、顔色が悪いよ? 先生呼ぼうか?」

「大丈夫だ! ちょっと……頭が冴え渡りすぎてるだけだ」


その時、ガラリとドアが開き、検温に訪れた看護師が入ってきた。


「佐藤くん、体調はどうですか――」


看護師を見た瞬間、俺は再び息を呑んだ。


『才能:看護・医療知識 潜在レベル:A 覚醒度:78%』


(看護師さんにも見えてる……!)


俺は察した。

トラックには撥ねられたが異世界転生はしなかった。

その衝撃の後遺症なのか――俺は現実世界で他人の「隠された才能」と「ステータス」を可視化する特殊能力を手に入れたのだ。


派手な攻撃魔法でも無敵の身体能力でもない。けれど、この力があれば……。


「たくま?」


不思議そうに俺を見る美咲に、俺はニッと口元を緩めて笑ってみせた。


「美咲、俺……この世界がちょっと好きになったかもしれない」


「え? 事故のショックで変になっちゃった?」


あきれ顔の美咲をよそに、俺の胸はかつてない高揚感で満たされていた。異世界に行けなかった絶望は、もうどこにもない。

現実世界という名の舞台で、俺だけの特別な冒険が今始まるんだ。

第2話をお読みいただきありがとうございました!


異世界転生は叶わなかった拓真ですが、現実世界で他人の才能を見抜く【才能鑑定】の力に覚醒しました。


そして幼なじみの美咲の上に見えたのは、まさかの『潜在レベル:SSS』!

12%しか覚醒していないこの超規格外の才能が、今後どのように開花していくのかも本作の見どころの一つです。


次回からは舞台を学校に移し、拓真がクラスに潜む「隠れ天才たち」と出会っていきます。お楽しみに!

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