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第26話:地下道の狂宴、アートと超能力のセッション

いつもお読みいただきありがとうございます。『トラックに轢かれたのに異世界転生できませんでした。~現実世界で【才能鑑定】のチートが生えたので、隠れ天才たちをプロデュースして最高に面白い日常を作ります~』、第26話をお届けします。


国家の監視をクリアし、いよいよ天才画家・蓮見と超能力少年・如月蓮の二大異才能が揃い踏みした今回。地下道を舞台に繰り広げられる狂気と美のコラボレーション、そして現実世界を異世界に染め上げていく怒涛のライブ配信をお楽しみください!

「ねえ、タクマ。政府公認の『やばい配信者』になったからって、私の個展の邪魔をしたら許さないからね」


都内某所。夜の帳が降りた渋谷の地下道――その工事中で一般の立ち入りが制限されている一角に、天才画家・蓮見の姿はあった。彼女の足元には、無数のスプレー缶と、サイケデリックな色彩が幾重にも塗り重ねられた巨大なキャンバス、そして壁面いっぱいに広がる下描きが広がっている。


「邪魔どころか、今回は最高のコラボレーションだ。政府の監視の目をかいくぐりつつ、世間をひっくり返すサプライズを用意してある」


拓真の言葉に、蓮見は面白そうに片眉を吊り上げた。

昨日の国家機関との一件を経て、拓真のプロデュースチームには、もう一つの強力なピースが加わっていた。それは、頭上で緊張の面持ちをしながらドローンカメラの操縦席に座る、超能力少年の如月蓮である。


「なあ……本当にこれ、国に怒られないのかよ? 地下道の壁全部に絵を描くだけならまだしも、俺の能力で『浮遊する立体アート』とか仕込んだら、いよいよ隠し通せなくなるんじゃ……」


「馬鹿野郎、隠す必要がどこにある。国は『管理する』とは言ったが、『面白くするな』とは一言も言ってない。それに――」


拓真はニヤリと笑い、スマホの配信画面を叩いた。

「世間の連中は、中途半端な現実より、現実離れした奇跡を求めてるんだよ。いくぞ、第一回『リアルファンタジー個展・ゲリラ配信』、スタートだ!」


地下道に降臨する異世界

拓真の合図とともに、蓮見がスプレー缶のノズルを押し下げた。

瞬時に放たれた蛍光塗料の粒子が、地下道の無機質なコンクリート壁に鮮烈な軌跡を描き出す。彼女の特異才能である【極限の没入と狂気の色彩感覚】が全開になり、ただの落書きとは一線を画す、見る者の精神を揺さぶるような圧倒的な現代アートが形を成していく。


そして、その隣で如月蓮がそっと息を吸い込んだ。

彼の頭上で輝く【絶対磁場操作】が微かに発動し、蓮見が描き出した色彩の断片や、周囲の微細な塵、さらには照明の光の粒子さえもが、重力を無視してふわりと宙へと浮き上がった。


絵画が平面を飛び出し、三次元の空間を侵食する。

それは美術と超能力が融合した、この世のどこにも存在しない、美しくも狂気に満ちた「生きたアート空間」だった。


その様子は、拓真がセッティングした無数のドローンカメラを通じて、瞬時に大手配信プラットフォームへと世界中に生配信されていく。


配信のコメント欄は、開始わずか数分で文字が流れないほどの弾幕に包まれた。


『……待って、これ何!? CGじゃないよな!?』

『絵が、絵が浮いてるぞ……!?』

『アーティストと、あの超能力の少年がコラボしてやがる……最高にイカれてやがるぜ!!』


地下道の薄暗い空間が、まるで異世界の神殿のような圧倒的な荘厳さと不気味さを纏っていく。

現実と非現実の境界線が完全に溶け合い、見ている者の常識を心地よく破壊していくその光景に、拓真は満足感に浸りながらカメラのファインダーを覗き込んだ。


――どうだ神様。

俺は異世界には行けなかったが、俺の手で、この退屈な現実世界を最高にファンタジーで満たしてやったぞ。


トラブルも、国家の監視も、狂気の天才たちも、すべてを最高のエンターテインメントに変えながら、拓真のプロデュースする日常は、さらに眩く、そして危険なステージへと加速していくのだった。

最後までお読みいただきありがとうございます!


美術と超能力のセッションという、文字通り現実離れしたゲリラ個展を大成功させた拓真たち。国家公認(?)のやばい配信者として、彼らのプロデュース活動はもはや誰にも止められない領域へと突入してきました。

退屈だった日常を最高に面白いエンタメに変えるという拓真の野望は、まだまだこんなものでは終わりません。現実世界をファンタジーの舞台に変えていく彼らの次なる暴走(?)に、今後もぜひご期待ください!


それでは、次回の第27話もお楽しみに!感想や温かいレビュー、いつも本当にありがとうございます!

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