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辛い料理の話。

 辛い料理の話。


 私は昔から辛いものも苦手でした。少量ならなんとか我慢すれば食べられるので、自分で気を付ければよいのです。


 ある日、とんでもないことが判明しました。

 下の弟が辛いものが大好きだと。そして、甘いものが好きな祖父が実は辛いものも好きである、という事実です。


 辛いものが苦手だと公言して憚らない私と、何でもいいから辛いものが食べたいと主張する下の弟。我が家では辛めにするかやや甘めにするかで揉めたのです。


 両親と上の弟は中立の立場であり、しかも私たち姉弟はもう幼子ではありません。つまり、我が家は料理の味付けを子供に合わせずともよい時期にきていた訳です。


 結果、私の負けが決まりました。母曰く、

「姉に合わせてきたからね。まあ、姉が無理じゃない範囲で辛くしましょうか」

 私はえっ、と思いました。我が家の辛い料理の基準が私であったのだという事実に、今さらながらに気が付いたからです。見渡せば皆私から目をそらします。


 なんということでしょうか。下の弟の不満が私のせいだとは。私はもう何も言えませんでした。

 基本的に私は家族に弱いのです。彼らがそうと望むなら、私が否やと言えるはずがないのです。

 ですが辛くて食べられないのも悲しすぎるのです。

「大丈夫だって。馬鹿みたいに辛くなんてしないから」

 と、慰めるように上の弟は言いました。


 その日からカレーは中辛に、料理には堂々と鷹の爪が入るという。

 そう、受難?の日々が始まったのでした。時に美味しいと感じ、時にあまりの辛さに涙するという日々が始まったのです。


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