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京都にて、の話。3

 京都にて、の話。3


 電車を乗り継ぎ、嵐山へ。

 目指すは『竹林の道』です。そして『嵯峨野』まで足を伸ばす予定です。


 以前嵐山に来た時は竹林の道をタクシーで爆走しました。

 なんでも車が走っても大丈夫らしいですね。歩いている人たちに対して物凄く罪悪感があったのですが、タクシーの運ちゃんは何事もないかのように運転していた為、気にしたら負けかなと思ったのでした。そういえば観光客が少ない時間帯限定とか言っていたような。

 なので一度きちんと歩いてみたいと二人で考えていたのです。

 竹林の道を歩きます。ざわざわと笹が揺れる音と一面の竹林。なんと素晴らしい道でしょうか。


 感動すると共にだんだん気持ち悪くなってきましたし、だるくもなってきました。

 ……あれ?これはただの腹痛ではないのか?まずいかもしれない。と思いました。


 途中貸し自転車を借りました。

 歩くよりましかと思ったのですが、それは間違っていました。嵯峨野の化野念仏寺までの道は微妙に登り坂なのでした。地味にきついのです。

 私はその途中にある祇王寺に行きたかったのです。

 ……祇王寺に行くなら、その上にある滝口寺にも寄ろうと、まずその滝口寺に向かいました。忘れていましたが、どちらも急な階段を登った先にあるのです。元気な時の私なら何てことはないのですが。


 滝口寺に着いた頃にはふらふらでした。そこの寺は寺の中に入れるようになっていました。

 私は旦那様の他に誰もいないのをいいことに二体の木像に平謝りし、旦那様の赦しを得て暫く休ませてもらうことにしました。

 どのくらいそうしていたでしょう。肌寒い風が、心地よいのです。……何だか旦那様に申し訳なくなってきました。我が儘を言わず宿にいるべきだったかもしれません。そうすれば少なくとも旦那様の迷惑にならなかったかもと思ってしまいました。

 暫くすると少しは体調がよくなってきました。二体の木像に感謝して拝みました。


 そしてまた先に進むことにしたのです。まだまだ先は長いのです。まあ、すぐにまた具合が悪くなるのですが。


 嵐山から京都市内に戻ると、もう最悪な体調でした。気持ち悪いし、ふらふらするし。

 タクシーで宿の近くまで送ってもらうと、目の前には内科医院があるではありませんか。行く時は全く気が付きませんでした。

 旦那様はそこに行けと言うと、私の為に飲み物や額に貼る冷感シートを近くのコンビニに買いに行ってくれたのでした。


 私はふらつきながら医院に向かいました。

 ドアの前に立ちます。開きません。ん?とドアに書かれている文字を、私はおもわず二度見しました。

『木曜日午後休診』と入口に書いてありました。

 そういえば今日は木曜日なのです。しかも午後。

 愕然としながら私は宿に帰りました。もうほとんど気力のみでふらふらしながらカウンターに向かい、旦那様への「部屋にいるから」というメッセージを託し、鍵を手に部屋に帰りました。


 京都にて、の話。4に続く。


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