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第十一話


翌日。

ゲームにログインして早々、ヒヨリンがウキウキしながら「いくつか報告がありまーす♪」と言っていた。


「報告って何ヒヨリン?」


私が尋ねると、ヒヨリンが画面を操作して武器を取り出した。

赤い色の鞘に納められた大きな剣だ。

私は思わず目を丸くする。


「かっこいいー! どこで手に入れたのー!?」


「ふふん。実は昨日カオリが帰った後にクエストを見つけたのさ」


「いーなー! かっこいいー!」


「まぁまぁ待ちたまえ。スキルとかも色々貰えたのよ」


ヒヨリンが順を追って説明を始める。


「まず。元々持ってた"炎使い"のスキルが"勇炎"っていうスキルに変化したんだー。炎属性の攻撃力が高くなる効果は続投で、他には一度だけ炎属性のスキルを魔力消費無しで放てるようになったんだー」


「え、凄い! 一回は何もデメリット無しで撃てるの!?」


「そうだね。"炎使い"の時の魔力消費量減少も続投だから、あまりデメリットでも無いのかもね。あとは幾つかスキルが追加されたって感じ。特に驚いたのはこれかな」


ヒヨリンがスキルの書かれた画面を指差す。

スキル名"頑健"

効果は「一度だけどんな致死ダメージを受けても体力が1だけ残る(発動後3秒間無敵/24時間後に使用権回復)」。

要するに1回だけ生存できるっていうスキル。


「私普通にこのスキルで相手に負けかけたから危なかったよぉ」


「そ、そうなんだ。ヒヨリンが負けそうになるのは相当だね……!」


「そう? 私でもゲームでは結構負けるって。んで、あとは諸々攻撃技とかも追加されたね後は……これは切り札みたいなスキルだね。今度見せたげる」


「むぅ……勿体ぶるなぁ」


「ふふ。それ以外にも理由はあるよ。これなんだけど」


ヒヨリンは画面を操作して、運営からのお知らせコーナーを開いた。

内容をざっと読み──。


「……これ、公式の対戦大会?」


「そ。参加は任意の公式対人バトル大会。専用エリアで制限時間内にどれだけポイントを稼げるかの競い合い。日付はまだ未定だけど、ここに大会の詳細は書かれてるよ」


「へぇー楽しそう! だけど勝てるかなぁ……」


「まぁ、自分以外敵みたいな状況だしね。なるべく私はカオリとは戦いたく無いけど」


「私もー。ヒヨリンに絶対勝てないもん」


二人で笑い合う。

ふと、私はある人のことを思い出す。

霧のダンジョンで私を助けてくれた、カケルさん。


「あの人も出るのかなぁ」


「ん? あーあの剣士さん?」


「うん……あの人も強そうだからなぁ」


「そだね……私も、シャインさんと戦うかも知れないからね」


「……お互いに頑張ろ!」


「そうだね! レベル上げでもしに行こっか!」


私達は顔を揃えて笑い合った。


続く

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