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異世界権利者の物色【後編】

 結局服屋には、かなり長い時間滞在した。

 色々と聞いている内に時間が経過してしまったのだ。

 あれから衣服を仕立ててもらうのを依頼したのだが、かなり高価な品となった。

 まさかエーテル繊維やアストラル繊維があんなにも高い物だとは思わなかった。

 何よりも手作りだというのが理由だろう。

 現代の地球なら工場で材料さえあれば無限に量産できるが、手作りだとそうはいかない。

 一個一個手作業だし、アストラル繊維もエーテル繊維も細かい手順が必要らしい。

 そこは企業秘密なのだろう。教えてくれなかった。

 ちなみにお値段はなんと40ハルマ金貨だった。

 これが普通の服なら1カルド銀貨もしないというのだから特殊加工品は別格である事が伺える。

 その分、高品質を約束してくれた。

 リーズ曰く、言葉に違わない技術を持っているそうだ。

 完成が楽しみだな。

 ちなみにこの40ハルマ金貨という金額は相当値引きしているらしい。

 例の如く、救世主様が購入した店としての箔が付くとか言っていた。

 効果は俺が思った以上に高かった様で、俺達が服屋から出ると何十人とお店に消えていった。繁盛するといいな。

 それから決めた事がある。

 これから俺は自分称を『私』で固定する。

 もちろん心は今まで通りだ。

 俺の心は俺だけの物。

 だけど、この子の身体はこの子の身体だ。そこだけは譲歩する。

「買い物終わっちゃったね。これからどうする?」

「ユタカ様、中央広場で製造組合が何か催し物をすると言っていましたけど、行って見ますか?」

「催し物か。面白そうだね」

 製造組合というと、さっきの服屋も含まれるのか。

 仕立屋も兼業とか言っていた。

 どちらかと言えば製造組合というと鍛冶屋のイメージが強いのも事実だが。

 そういえばブリストールは平和過ぎて武器があまりないとか以前フィスリムが言っていた。武器屋のアストラルエーテル刀みたいのは、ほとんど武器屋の親父の私物だろう。

 ああいうのを除くと、確かに武器として良い物はあんまりなかったと思う。

 俺達は中央広場を目指して歩き始める。

 イベントは盛況なのか、中央広場に近づくに連れて人の数が圧倒的に増していく。

「あれではありませんの?」

 そうして俺達の後ろを付いてくる人と前方に見える人の数が同じ位になるとイベント会場の様な人集りが見えてきた。

 広場には仮設のステージが設置されており、何やら舞台に何人かの人が見える。

 これがもしも地球だっていうなら、アイドルのコンサート辺りか。

 俺は行った事が無いがヒーローショーという可能性もありえる。

 まあ残念ながらアイドルも特撮ヒーローも異世界にはいないが。

 俺はサキュバスの視力を凝らして、なにをやっているのか確認してみる。

 ステージの床、なにやら太い板状の物体が置かれていて、それを一人の男が持ち上げようとしているがビクともしていない。

 それもそのはずだ。その板状の物体はその男の三倍はあろう巨大な板だ。

 ていうか、アレはっ!?

「逞しいってこういう時に使うのが適切な表現なのかな?」

「どうしたんですか?」

「アレを見て」

 俺はステージに置かれている物体を指差しながら頭を押さえた。

「え? あれって……」

 フィスリムも俺が何を意図しているのか理解した様で微妙な表情を浮かべている。

 オークキングが持っていた剣です。

 あのクレーターを作っても壊れない、とんでもなく巨大な剣だ。

 そりゃ魔物を倒したら異空間に消える訳じゃないし、残っているだろうけどさ。

「あ。次の人みたいだ……て、ミッド?」

 ミッドが調子良さそうな顔でステージの上に登っていく。

 色々あって武器屋に置いてきたと思ったら、こんな所で進んでイベントに参加しているとは。置いて行った俺が悪い様な気がしないでもないが、何をしているんだ。

 そしてミッドは銀色の硬貨を職員に弾いて渡すと剣の柄を握った。

 大体何をしているのかは解ったぞ。

 あの剣は重そうだからな。あれを持てたら豪華商品とか、そんな所だろう。

 スピードで翻弄するタイプのミッドが、あのいかにもな剣を持てるんだろうか。

 でも良く考えてみればミッドの愛剣、空のトゥ・ハンド・ソードは重量でいえばかなりの重さなのか。もしかしたら、あの巨大な剣が浮かぶ姿が見られるかも。

 ミッドが力を入れて踏ん張る。

 若干巨大な剣はブルブルと震えているが持ち上がる気配はない。

 まあミッドが使っている剣よりも随分と分厚いし、全長だけでも倍はあるもんな。

 結局顔が赤くなるまでがんばっていたミッドだったが、持ち上がる事はなかった。

 そしてミッドは微妙な表情で職員に笑い掛けている。

 気さくなミッドの事だ。

 きっと『凄い重いな。持てる奴が見てみたい!』とか騒いでいるに違いない。

 お、どこかに手を振っている。

 ……俺の方向だ。

 連なる長蛇の列は俺を確認すると共に左右に割れた。

 敷かれた絨毯とでも表現したくなる白い石畳がステージまで一直線に伸びた。


 モーゼの海割りかよ!


 俺は額に手を当てて溜息を吐く。最初からこうなる様な気はしていた。

 ミッドは満面の笑みだ。あいつは俺をこれ以上目立たせてどうしようというのか。

 石畳の絨毯に密接する人々は俺を期待の眼差しで見ている。

 お前等、俺をハメるのうまくなってないか?

 それを裏切れない俺も俺なんだけどさ。

 結局石畳の道を素直に進み、外野から『救世主様、救世主様』と声援に答えながらステージに到着した。どこぞの偉い人みたいに手を振って答えると興奮した様子で喜ばれた。

 なんか日に日に救世主偶像に拍車が掛かってきている気がする。

「よくここから私だって解ったね」

「俺が仲間の顔を見間違える訳ないだろう?」

「……ミッドが勇者って言われる理由、ちょっと解ったかも」

 こういうセリフを当然の様に吐ける人物が勇者って事なのだろう。

 人間、なんだかんだでお世辞には弱いものだ。

 実際言われた方は少なからず嬉しい気分になる。

 まあ逆に新しい手口の詐欺かもと警戒してしまう辺りが、俺のダメな所か。

「それでミッド、私に何か用?」

「おう! 支援魔法掛けてもらおうと思ってさ」

「ミッド……それは不正じゃない?」

 そうまでして剣を持ち上げたいのか、はたまた商品に欲しい物でもあるのか。

 どっち道、支援魔法を掛けるのは普通に不正だろう。

「じっちゃんには許可もらってるぜ?」

 ミッドが向ける視線の先には職人然とした陽の光で焼け焦げた肌をしたお爺さんが立っていた。お爺さんは想像の厳つい印象では無く、むしろ客商売の店員の態度で口を開く。

「催し物を早急に開いたのはいいんだけど、誰も持ち上がらなくて困っているんだよ」

「なるほど、そろそろ誰かが持ち上げないと客が離れてしまうんですね」

「という訳で頼むぜ。俺が最初に持ち上げるんだ!」

「まあそういう事なら喜んで引き受けるけど」

 何がミッドをそこまでやる気にさせるかは、この際置いておくとして俺はちょっとした興味本位で巨大な剣を審美眼で確認してみる。


 武器/蛮族の巨剣【EX】

 効果/魔物が持つ未知の製法によって作られた巨大な剣。

 剣でありながら攻撃は打撃に属し、敵対者に破滅のみをもたらす。

 極めて高い耐久性『破壊、磨耗、腐食』無効の効果がある為、どの様な手段を持ってしても存在を消滅させる事は不可能。

 材質/不明。金属とも岩石とも取れない光沢と感触がある。


「エクストラ……」

「どうした? 早く支援魔法掛けてくれよ」

「う、うん。わかった」

 昨日シークレット武器で驚いていたが、まさかこんな近くにエクストラ武器が転がっているとは思ってもみなかった。無論、蛮族の巨剣【EX】がエクストラ武器である事が判明した所で俺に扱えるとは到底思えないけれど。

 久々に魔法を唱えるな、などと考えながら支援魔法を詠唱する。

『力の根源足る主が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者に力を与えよ!』

「ファストパワー!」

 赤い光線がミッドの身体を包み込んだ。久々に受ける精神疲労の感触に高揚感を得る。

 すると背後から大勢の声援が上がった。

 嫌な予感は見事的中してステージ外から事の成り行きを眺めていた人々はテンションをヒートアップさせている。ステージに程近い人達を見てみるとミッドなんて見ていない。俺が使った支援魔法に感動して奮い立っているという形相だ。

 思えば一部冒険者、ブリストール奪還戦に参加した人以外、あの夜の冒険者ギルドで起きていた人達しか支援魔法を使う所なんて見た事が無いか。

 見た事があったとしても救世主様である俺が魔法を使うのは神の奇跡にも近い光景にでも見えるのだろう。手を合わせている人までいる始末だ。

 思うんだが、ここの奴等。救世主様の事好き過ぎだろ。

 この温度差には相変わらず凍え死にそうになる。

「よっしゃー! 行くぜ!」

 一人大衆とは違うテンションの高さでミッドが力強く宣言した。

 先程と同じ様に剣の柄を握り、力を込める。

「ふんっ!」

 ミッドは不自然に大きな鼻息を鳴らした。

 ここで思い出したが高い声をあげて力を込めると普段よりも力が出るという話をテレビのエンタメ番組で見た覚えがある。

 もしかしたら、その摂理に則ってミッドは声を上げたのかもしれない。

「どうだ! 持ち上がってるだろ?」

 良い顔でそう聞いてくるミッドだが、蛮族の巨剣の状態は激しく微妙だ。

 剣先が地面に密着した状態で柄の部分から斜めに持ち上がっていると表現する。

 だが、それでも凄いらしい。製造組合の職員は驚愕の表情を浮かべていた。

 それは一部始終を眺めていた人々も一緒だった様で声が響いてくる。

「救世主様すごーい!」

 え? なんでそうなった?

 ミッドが持ち上げたのに何故か俺の評価に繋がってしまった。

 確かに支援魔法を掛けたのは俺だが、この場合ミッドが褒められるべきだと思うんだ。

 だけどさ、これを持ち上げたかと言うと、どちらかと言えばアウトじゃないかな。

「どうだ、ユタカ」

「いや、これは持ち上がってないでしょう」

「くっそー!」

「さすがは救世主様、これは手厳しい」

 何が『さすが』だ。意味が解らない言葉になっているぞ。

 まるで俺の所為の様なミッドの悔しそうな視線を受けながら用事も終わったので戻ろうとすると職員に声を掛けられた。

「救世主様もお一つ如何ですかな?」

 お酒でも一緒に飲まないかとでも聞くノリでとんでもない事言い出した。

 何言っているんだ、こいつは。こいつにはこの小さな手で、あんな大きい物体を持ち上げられるとでも思っているんだろうか。

「いやはや、教会の巨大な十字架を持ち上げて化け物を滅ぼした救世主様には簡単な事でしょうが」

 持ち上げてねーよ!

 噂に尾ひれが付いている。しかもかなり捻じ曲がった尾ひれだ。

 ぶっちゃけ、しがみ付いていたって言うんだよ。

 あれは重いとか重くないの次元じゃない。落下っていうんだ。

 しかしここで訂正すると、もっと噂が大きくなる可能性がある。大概この手の噂は本人が騒げば騒ぐ程変な方向に進んでいくからな。俺はそんな失敗しない。

「えっと、次の機会があったらお願いしますね」

 サービススマイル(プライスレス)で応答しておいた。

「では、一つ祈りを聞き届けていただけませんか?」

 唐突に話の路線を変えてきたな。

「と、言いますと?」

「この剣に箔を付ける為、救世主様の印章を頂きたいのです」

「はぁ……いいですけど」

「それは助かります。ではこの筆を」

 珍しい透明色の染料が付いた筆を受け取ると俺は蛮族の巨剣に顔を向ける。

 どんな文字を入れるか聞いてみたが、名前でいいとの事。

 別に俺の物でも無いし、作ったのも俺じゃないんだが、証明書の様な物だろう。

 今も昔も刀剣類に名を入れるしな。

「えっと、大聖寺優っと」

 漢字で蛮族の巨剣にフルネームを書き込んでいく。

 滅多に筆を使わない俺の文字だったが思いの他うまく書けた。

「おお?」

 名前を書き終えると漢字の部分が別の文字に変質する。

 見た事の無い。ファンタジーとかでいうルーン文字みたいな法則性の無い文字だ。

 いや、もしかしたらあるんだろうが、少なくとも俺はこんな言語知らない。

 その言語が剣身の腹部分にズラーっと刻まれる。

 相当かっこいいぞ。俺も欲しい位だ。


 武器/蛮族の巨剣【EX】

 効果/魔物が持つ未知の製法によって作られた巨大な剣。

 剣でありながら攻撃は打撃に属し、敵対者に破滅のみをもたらす。

 極めて高い耐久性『破壊、磨耗、腐食』無効の効果がある為、どの様な手段を持ってしても存在を消滅させる事は不可能。

 材質/不明。金属とも岩石とも取れない光沢と感触がある。

 祝福/全能力上昇(少)。ブリストールの救世主の祝福を受けている。


 祝福という欄が追加されて追加効果が付与されている。

 しかも結構良い追加効果じゃないか。

 元々強いエクストラ武器が幸運にも良い効果を引いたといった所か。

 という事はさっきの筆は『祝福の筆』というアイテムだったか。

 特定の職位付き……神だとか、邪神だとか、身近な所で聖女リーズ様の様な存在に頼み込んで装備に祝福を受ける際に使う高級品だ。

 この世界の物価でいうと、目算だがハルマ金貨が何枚かは必要、位か。

 まあゲームだった頃はそれ程使う機会は少なかった。

 労力の割に効果は些細な物が多いからな。

 体験版では一ヶ月という制限時間の関係、どうしてもそこ等辺には力を入れる余裕は少ない。という話をネットでは耳がタコになる位聞いた。

 無論、俺は研究と称して色々な人物から効果付与を受けた。良い効果を引けば、しばらくはその装備で困らなくなる程度には優秀になる。

 ブリストールの救世主という祝福効果がどの程度か知らないが全能力上昇(少)以外にも、武器の隠しパラメータが上昇している場合もある。

 何回か性能と効果以上の武器になった事があるので、正確なデータがある訳じゃないが、何かしろの法則はあると睨んでいる。

 この効果をうまく使えれば戦闘が大分楽になったりするので馬鹿にもできない。

 まあこんな剣、誰も装備できないだろうけれど。

「では! これより持ち上げた者に救世主様の祝福を受けたこの剣を進呈する!」

 製造組合職員が高らかに宣言。


「「「「おおおおぉぉぉぉぉ!」」」」


 途端に会場は凄い熱気に包まれた。

 あっという間に順番待ちの列が誕生する。

 自分のサインが入った道具が商品になるって……微妙な気分だ。

 趣は違うがブルセラショップに横流しされた様な、そんなイメージ。

「て、ミッドはまた並ぶの?」

「おう! 次はいけると思うんだ」

「その自信は一体どこから……」

 さっきファストパワーを受けて持てなかったのにミッドは妙にやる気だ。

 既に順番待ちの看板が遠くに見える。

 その中間辺りに目立つ綺麗な金色の髪。

 右掌を頬に当てて、良い顔しているリーズが佇んでいた。

 ステージに上がってから、はぐれたと思ったら何しているんですか。

 聖女様、ミッドが持てない物を貴女が持てるとは思えないんだけどな。

「あれ? フィスリムはどうした?」

 キョロキョロと周囲を見回すもいない。

 フィスリム程の大きい人物なら嫌でも目立つはずなんだけど。

 俺は人の汗と熱気の支配する空間を迷子の如くしばらく探し回ったが仕舞いにはミッドやリーズすら見失ってしまった。


 しょうがないので冒険者ギルドに戻ってくると幸運にもフィスリムに遭遇した。

 それはフィスリムも同じだった様で俺を見つけるなり安心した様子で近寄ってくる。

「ユタカ様を探していたのですが見付からなかったので、もしかしてと思って戻ってきたのですがご無事でよかったです」

 殆ど取っている行動が俺と一緒という事に暖かな物を感じる。

 実はもしかしたら、さっきの列に並んでいるじゃないかとも思っていたのだが、よく考えて見れば昨日まで奴隷身分だったフィスリムが参加費を所持しているとは思えない。

 しかし、もったいないよな。

 ブリストールであの剣をまともに持てる可能性のある人物といえば最初に上がってくるのはフィスリムだ。間違っても、あの勇者様じゃない。

 もちろん、持てるだけで使えるかは疑問ではあるが、もしも使いこなせれば相当な戦力になり得る。エクストラ武器という事で方向性が極端だからな。それこそ力に特化していないとまず持つ事も不可能だろう。

 そう考えると、あの剣を扱える人物はフィスリムだけに思えてくる。

 しかしフィスリムの気持ちも重要だよな。一応あの剣は魔物が持っていた奴だし。

 何よりもフィスリムはあの剣で怪我しているんだし、実は嫌いという可能性もある。

 それとなく聞いてみるか。

「フィスリムはさっきのどう思った?」

「やってみたいと思いました!」

 即答ー。

 しかも凄い笑顔。地味にこの子、色々とアクティブだよな。

 奴隷なんてやっていて心が捻じ曲がらないのは天性の物だろうか。奴隷になった事が無いので真なる意味で理解はできないけれど俺だったら性格悪くなりそうだ。

 まあでもフィスリムが乗り気なら丁度良い。やってみようじゃないか。

「じゃあやってみようよ」

「え? でもお金が……」

「そこは私に任せて。フィスリムのがんばっている姿が見られるならいくらでも出すから」

「そ、そんなユタカ様に出してもらう訳にはいきません」

「いいって、いいって」

 とは言っても俺が現在所持している金はカルド銀貨一枚だけどな。

 ミッドが渡していた貨幣は銀色だったから、足りないなんて事はないだろう。

 というか、あんなのに金貨とか言ったら犯罪だぞ。

 しかし大丈夫だとは思うが、これで足りませんとかになったら俺かっこ悪過ぎるんじゃ……なんだろう凄い不安になってきた。

「料金ってどれ位だったかな?」

 半ば縋る気分でフィスリムに訊ねる。できれば足りてくれ。

「1カルド銀貨だったはずですが」

 よし、予想通りでよかった。

 だが良く考えると100億も出してゲーム買った万年ニートの俺が金に困って内心ビクビクって我ながら皮肉っていて面白いな。

 そんなどうでも良い考えは程々に、確か今日出掛ける時に一応ポケットに入れたはずだけど……ポケットに手を入れる。盗まれていなければあるはずだ。まああの救世主様偶像の中でそんな罰当たりな事する奴がいるとも思えないが。

「あったあった」

 俺は1カルド銀貨を眺める。

 ブリストールに来る前にクストおじさんからもらったお金だ。

 あんな感じのエピソードがあったからついつい無駄には使えないな、と今まで使っていなかったんだが丁度良い。フィスリムは俺にとって大切な仲間だからな。

「はい。これで参加するんだ」

「で、ですが」

「遠慮しなくていいんだよ。私がフィスリムの力であの剣が持ち上がる所が見たいだけだから」

「で、でもユタカ様、前に言っていたじゃないですか。ブリストールに来る前に親切にしてもらった方から頂いたと」

 あれ? 言ったっけ、その話。

 うん、言った覚えが無い。俺は意図的にブリストールで起こった出来事以外を省いて話をする様に心掛けていた。それは異世界権利書だとか、俺が異世界人だという事を安易にバラさない為なんだが。

 俺が以前見ていたwebノベルなんかでは基本的に仲間にもバラさない。理由は何か危険な目に巻き込まれる可能性もあるし、言わなくても問題無いから、だったかな。

「えっと、その話どこで聞いたの?」

「あ……」

 フィスリムは目を伏せてから観念した様に言葉を紡ぐ。

「すみません、前にユタカ様がお酒で酔ってしまった時に聞きました」

「ああ、あの時か……自分では覚えていないんだけど、他に何か言っていたかな?」

「と、とととと、特にはありません」

「その反応から察するに、やっぱり何か言っていたりする?」

「はい……わたしが好きだとか……ずっと一緒にいようだとか……」

 酔った俺、めっちゃ口説いています! ナンパ野郎か。

 まあ普段とあんまり変わらない様な気がしないでもないが。

「他には?」

「ほ、他は監禁がどうとか……」

「あー……」

 どこまで言ったのかは生憎見当も付かないが、反応から察するに俺が以前監禁されていた事を知られているらしい。

 まあ監禁ってだけならフィスリムの性格からいって公言して廻ったりはしないだろう。

 それに言葉の端々から異世界人云々は言って無さそうだ。それだけは救いか。

「それは私とフィスリムの秘密って事で、秘密を守ってもらう代わりにコレを上げるって感じでどう?」

「そ、それではまるで脅迫……」

「好きな人に縛られるのって時には嬉しい事らしいよ?」

「す、すすすすっ!?」

 そうなのか、知らなかった。

 Mっぽい発言をしてしまったが、いつもの淫魔衝動……もとい俺の女の部分が言わせた。

 あなたに縛られたい! とか男的には女の子に言われたら嬉しいかドン引きかのどちらかだと思う。だけど、そうかこういう願望もあるんだな。

 監禁生活をしていたので自由に多少の憧れがあるんだが、縛られる幸せもあるのか。

 そんな感じでかなり無理矢理もう一人の自分の考えを理解していると、フィスリムはそれでも気後れした様子でおろおろしている。

「じゃあ言い方を変えようか。これは私とフィスリムの約束の印」

「わたしと、ユタカ様の約束……」

 控えめなフィスリムの事だ。こうでも言わないと受け取ってくれないと思う。

 約束、か。

 俺は小さな手を使ってフィスリムの空いている手を掴み、カルド銀貨を大きな掌に両手を使って包む様に渡す。

「行こう! 私はフィスリムならできると信じているから」

「はい。わたしは絶対ぜ~ったい! ユタカ様の期待に応えて見せます!」

 フィスリムが大事そうにカルド銀貨を握ったのを確認して、俺は空いているもう一つの手を繋いで会場へと急ぐ。

 この流れで、イベントは終了しました。じゃ、格好悪い所か俺もフィスリムも気不味くなってしまう。何よりその状況は想像するだけで虚無感が凄い。

 冒険者ギルドから中央広場は意外にも遠い。

 それは単純にこの都市、ブリストールが結構大きいのが理由なのだが。

 さすがにあれだけ盛況な催し物が陽も落ちる前から閉まっているとは思えないが胸の中の不安はなくならないものだ。

 何より期待の方が大きいのかもしれない。

 フィスリムなら蛮族の巨剣【EX】を持てるのではないか。もしも使いこなせるなら、あれは現時点で俺の知りうる最強装備だし、期待するなという方が難しい。

 あ、だけど過剰に期待してフィスリムの負担になったらどうしよう。

 フィスリムの性格からいって期待には応えようと自身の能力以上の事を始めそうな気がするんだよな。そこだけはちゃんと考えないとダメだな。

 そんなこんなを考えている内に会場が見えてきた。

 相変わらず盛況な様で、剣を持ち上げようと必死な顔をしている挑戦者で賑わっている。

 ……その横、職員の非常にホクホクとした笑顔がちょっと気になるがな。

 一体どれだけ荒稼ぎしたのか気になる反面、俺も不本意ながら加担しているので他人面できなさそうで怖くて聞けない。

「というか、この列ってまさか……」

 先程から会場の右側に分厚い列がある事には気が付いていたのだが、もしかしなくても挑戦者列だよな。

 ちなみに左側はガラガラなので比較的簡単に会場へと進める。

 これは普通に職員達の整理能力の凄さが伺える。

「あ、救世主様、やはりおやりになるのですかな?」

 先程話をした偽りの噂を信じている職員が俺に気付いた。

 いや、持てねーって。

 大体『やはり』ってなんだよ。お前の中では俺はどんなパワーキャラなんだよ。

 そりゃ幼い女の子のパワーキャラクターはかっこいいと思うけどさ。

 俺はむしろ支援系だろうに。使用魔法的な意味で。

「私はやらないけどフィスリムがやるから」

「では優遇して参加を」

「それはダメ。私達はあくまで一般参加なのだから、不正はダメですよ」

「は、はい」

 あの長蛇の列を見て、かなりうんざりするけれど、やはり不正はよくない。

 フィスリムには、どこぞの勇者と違って純真潔白に己の力を出し切って勝って欲しい。

 何と勝負しているのか、自分でもわからないが。

 その気持ちはフィスリムにも伝わっている様で、俺を信頼の眼差しで見つめている。

 まあフィスリムの場合、むしろ横入りとかしたら本人が嫌がりそうな気もするが。

「ではユタカ様、行って参ります」

「うん。一緒に行かなくて大丈夫?」

「もう! わたし、そんなに子供じゃないです。一人で行けますから」

 どっちかといえば子供は俺だがな。

 しかし今のフィスリムの反応。凄く珍しかったな。

 自分の本音を少なからず隠している印象があるからな、フィスリムは。

 そういう意味ではさっきの言動は『嬉しい』に入るのか。

「じゃあがんばってね。広場から見ているから」

「はい! 必ず持ち上げて見せます! 約束です!」

 テンションが高いのは良い事だ。

 だが、あの長い順番待ちで高まったテンションが下がらないといいが。

 こうして俺はフィスリムと別れた後、会場が良く見える広場の席に座った。

 座って気が付いたのだが、思ったよりも疲れている。

 特に足の裏辺りが少し熱っぽい。

 考えてもみれば今日は朝から歩き通しなのか。武器屋と服屋と廻って最後はイベント会場の広場でぼーっとしている。

 言葉にすると面倒な一日だった気もするが、結構充実した一日だと思った。

「あー救世主様だー!」

 一日の充足に黄昏れていると見覚えのある女の子がやって来た。

 この一週間で良く俺の所へやってくる女の子で名前は確か。

「シーナちゃん? お父さんはどうしたのかな?」

 俺の傍に寄ってきたシーナの近くに親御さんがいない事に気が付いて、少々心配になって訊ねた。シーナは晩くなっても、いつも父親が向かえに来るのだが、今はその父親は周りを見てもいない。

「おとうさんはあっちだよ」

 右側の列の方を指差したシーナ。

 俺は今日何度目になるか解らない、額に手を当てて溜息を吐いた。

 パチンコ屋で車内に我が子を置いていくダメ親かよ……。

 両親との関係でシーナの将来に何か間違いでも起こらないといいが。

「じゃ、じゃあお父さんが来るまで一緒にいる?」

「うん!」

 笑顔で答えるシーナにお父さん何やっているんだよ。という気分になる。

 いや、まあ原因の一端に俺が関わっているのは否定しないけどさ。

「あ、シーナ、ずるい! 今日は救世主様と一緒に遊んじゃいけないんだぞー!」

 そんな声の主に注目するとこちらも良く遊びに来る少年……良く見ると周りにはシーナの様な少年少女が結構な数いる。

 反応から迷子では無さそうだが、子供だけがここにいるのは不安しか残らない。

「えっと、じゃあ皆、私と一緒にいる?」

「いるいるー!」

「ついでに、この辺りにいるお友達も皆連れてきてくれるかな?」

「はーい!」

 素直な良い子達だな。

 俺が通っていた学校の奴等はこんなピュアな子、一人もいなかったぞ。

 もっと捻くれて瞳が濁った様な、擦れた感じで『お爺ちゃん、お金ちょうだい!』とか言い出しそうな奴等だったと思う。

 あいつ等と比べるとこんな良い子達を置いて遊びに講じる親共。

 ……後で一言言ってやらないとな。


「お子さんは大事にしてあげてください。娘さんに取ってご両親というのはとっても重要な存在なんです。それは何も生きていくだけではなく、お子さんの将来にも影響が――」

 あれから俺は異常な程膨らんだ子供達に囲まれていた。

 その数、両手の指では数え切れない程で、周りには沢山の子供で賑わっている。

 結局、時々やってくるご両親にそんな感じの説教をして『また明日ね』というパターンが形成されつつある。

「あははー! 救世主様、髪きれー!」

「すぴー……すぴー……」

 ちなみにその間も子供達は俺の髪を弄っていたり、背中に抱きついていたり、膝枕状態の子だったりと、まるで保母さんにでもなった気分だ。

 さすがにこの状態ともなればご両親も我が子を見つけられない訳がないからな。あっさり見つけて、俺に説教された挙句、帰っていく。

 まったく、この世界には人を攫う奴隷商人もいるんだから気をつけて欲しい。

 ……それだけブリストールが平和な街なのも事実だが。

 そういえば随分と時間が経ったけれどフィスリムの順番はまだなのだろうか。

 まああの太くて長い列を一回一回持ち上げるとかいう回転率の悪さで回しているのだから時間が掛かるのは最初から解っていたけどな。

「救世主様ー救世主様ー」

「な、なにかな~?」

 子供達は元気なので大変だが、これといった悪戯をしないのは素直に凄いと思う。

 教育が良いのか、はたまた俺が救世主という役職故に気後れしているのか。

 それ等は置いておいて何だかんだ言いながらも子守は凄い大変だ。

 全国の親御さん達の気苦労が知れるな。

 そんな子持ちにでもなった様な錯覚を抱いていると。


 ――突然、風が吹いた。


 いや、風位いつも吹いているが、そういう意味じゃない。

 魔力に近いが遠い、自然現象の様な風だ。

 周囲の空気が、唯一点。その場所に集まろうとしているかの様な、そんな現象。

 俺はその中心点に半ば操られるかの様に視線を向ける。

 中心点は会場のステージ上だ。

 ステージには相変わらず蛮族の巨剣【EX】が自身の存在を威厳としている。

 その巨大な剣の柄を握る、見知った少女。

 まあ、巨人モードのフィスリムを少女と例えるのはアレかもしれないが。

 フィスリムを中心にまるで自然現象が集まっているかの様な錯覚を受ける。

 無論、フィスリムはフェアリージャイアント。

 妖精族の血を色濃く受けている影響、自然元素との親和性は著しく高い。

 しかし今までフィスリムから、あんな空気を感じた事は無い。ブリストール奪還戦の時ですら魔力変換に伴う魔力の流れを感じた位だ。

 もしかしたらフィスリムなら、本当にやってしまうかもしれない。

「救世主様?」

「ああ、ごめんね。今、私の大事なお友達がアレを持ち上げようとしているの。よかったら応援してくれるかな?」

「うん!」

 さて、どうなるか。

 フィスリムならできる。という確信は胸にあるが、実際の場面を眺めるとやはり胸が高鳴る。できるのかできないのか期待でドキドキするというか。


「「「「がんばれー!」」」」」


 キーンッ! と耳に響いた。

 周りの子供達からは、先程まで俺の膝でぐっすり眠っていた子までもが会場に大きな声で声援を送っている。

 この小さな身体のどこにそんな大きな声を出せるのか疑問に思う程だ。

 フィスリムがこっちを見て、ちょっと困った顔をする。

 ごめんな、フィスリム。こんなつもりじゃ無かったんだ。

 しかしフィスリムは俺を見ると安心した表情をした。

 あんな表情されたら罪悪感が増すんですけど。

「がんばれ」

 俺は子供達とは程遠い小さな声で呟いた。

 それが届いた、と思いたい。フィスリムは柄を握り直すと力を込める。

 まただ。

 また先程と同じ空気の波紋を感じる。

 何かフィスリムにあったのかも。例えば能力の取得とか。

 そして風が一点に集中した瞬間。


 ――剣先まで持ち上がった。


 会場全体からざわめきが上がる。

 職員がミッドの時以上の表情、唖然とした顔が面白くて今日一日ダシにされた方としては、ちょっと悪い笑みがこぼれる。

 フィスリムはゆっくりだが、あの巨大な板を剣と呼べる持ち方に変える。

 そしてフィスリムは蛮族の巨剣【EX】を一振りした。

 手から抜けたら大惨事だな、などとアホな事を考えつつも、その姿に感嘆した。

 未だフィスリムの周囲を漂う風のオーラからか、単純にフィスリムの活躍に感動しているのかは解らないが鳥肌まで立っている。

 その一振りが場を制したのだろう。辺りから声援と拍手が送られる。

「救世主様の友達すげー!」

「かっこいい!」

 特に男の子の反応が良かった。俺も心は男だから良く解る。

 確かにここにいる子供達からしたら、あの剣はダサイ大人の生産機だからな。

 そのダサイ大人では無いフィスリムはもはやヒーローだ。

 実際フィスリムは社会的地位的にブリストールの英雄だが。

 良く見ると女の子達の方も尊敬の眼差しを向けている。

 フィスリムは渡さないからな。

 会場を眺めているとフィスリムに職員が何か微笑み掛けて袋を渡した。フィスリムの方は困った表情で首を振っているのだが、結局押し切られたのか袋を受け取った。

 そしてフィスリムは当然ながら凄くのろのろときつそうな足取りで剣を肩に乗せて、こちらに向かってやってくる。

 凄く……重そうです……。

「大丈夫?」

 表も裏も無く、現在のフィスリムを思って出た言葉だった。

「だ、大丈夫です……」

 息こそ上がっていないがフィスリムが凄く苦しそうだ。

 ざ、残念ながら、とても大丈夫そうには見えない。

「なぁなぁ、さっきのもう一回やってくれよ!」

「どうしたらそんなに強くなれるの?」

「好きな人とかいますか?」

 子供達大興奮!

 最後の奴、こっちこような。

 冗談はさておき、今のフィスリムと子供達を一緒の所に置いておくのは心配だ。

 体力が切れたら圧死体の出来上がりだからな。

 けしかけたのは俺だし、支援魔法を掛けるか。

「フィスリム、ちょっとそこで止まって。皆も少し離れて」

 何をするのか理解して距離を置くフィスリムと目に星のマークが浮かぶ子供達。

 そうして支援魔法を詠唱し、足元に魔法陣が浮かび上がる。

『力の根源足る主が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者に力を与えよ!』

「ファストパワー!」

『力の根源足る主が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者の時を早めよ!』

「ファストスピード!」

『力の根源足る主が命ずる。理を今一度読み解き、彼の者を守れ!』

「ファストガード!」

 三種の支援魔法を順番に掛けていくと順番にフィスリムの表情は軽くなっていく。

 俺の方も以前程は疲れない。心なしか身体がポカポカして酸素を吸う量が増えた位だ。

 これでも世界の権利者だからな。MP上昇量も普通よりは多いぜ。

「ユタカ様、ありがとうございます」

「これ位フィスリムにならいつでも掛けるよ。それより良く持てたね! 凄いよ」

「えへへ、約束でしたから」

 約束を実際に成功させてしまうフィスリムは凄過ぎると思うけどな。

 それにしてもさっきのはなんだったんだろうか。

 俺は好奇心の赴くままフィスリムと瞳を交わす。

 何かちょっとだけ悪い事をしている気分になるのは相手がフィスリムだからか?


 種族/フェアリージャイアント 性別/女 年齢/18

 出身/人間界 容姿/若く美しい 社会的地位/ブリストールの英雄

 称号/不敗、力の証明、英雄(×1) レベル/25

 取得能力/変身、物理戦闘力、魔力変換(物理)、自然共鳴


 やはり能力が増えている。

 自然共鳴。確か精霊族や妖精族が取得し易い能力だったはず。

 他、エルフ、ドワーフ、小人。後巫女がかろうじて取得できる可能性がある程度。

 効果は自然との適正率の割合で能力値が上昇するという物。取得人物が特定条件、それこそ余程の事をしない限りは基本的にはプラスにしかならない能力だ。

 精霊や妖精は元々自然その物の様な存在だし、その血を色濃く受けているフィスリムにとってはかなり優秀な能力なのは間違いない。

 さすがはフィスリム、どんどん強くなっていくな。

 さて、それはさて置き……。

「問題は、この後……か」

 周りの子供達の数から察するに親御さんが迎えに来るのはもうしばらく掛かりそうだ。

 結局子供達の英雄として君臨するフィスリムとその傍にいる救世主の俺。

 そして後からやって来た勇者様と聖女様の活躍によって子供達は見事、ご両親の元へと帰っていったのだった。


 後になって考えれば、これまでの事がどれだけ異常な事なのか。

 その時は『そういう物なんだ』と考えもしなかった。

 この都市ブリストールの敵は何も魔物だけとは限らない……。

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