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兵主部壱 長岡混沌京  作者: ずずつすず
御霊会
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40/47

三 戦況

 衝、

 

 すなわち、天にある二つの星が、敵対する位置関係にあること。

 

 「天地の象」

 「五覇の権」

 「戦国の事」

 

 棋譜にコクビャク(黒白、陰陽)行き交い、対局は一歩も譲らず

 

 しかし、大局は

 「帝王の治」

 で、大きく動いた。

 

 あめつちを区分けする「帝王の治」、

 聖代の五帝よろしく、治国の実績が問われる。

 早良親王は、奈良仏教の爪牙となって、遷都の責任者だった藤原種継を討った謀反人。

 兵主蚩尤は、涿鹿の野で、皇帝の始祖たる「黄帝」と覇を競った反逆者。

 思わぬところで、

 互いの既往がそろい、

 ヒョウソク(平仄、漢詩の発音法、転じて、ものごとの筋道、つじつま)が合う。

 

 加えるに、兵主が、皇城の守護神たるべく言祝がれた長歌をうたったのは、大伴家持だ。 同族がいるーーー怨念に取り憑かれている。

 そも、とうの家持自身、事件への関与を疑われ、鬼籍にありながら、官位を剥奪されるはずかしめを受けている。

 

 報復という言葉が、甘美な響きを帯びる。

 

 conjunction 

 それは、二つの天体が重なり合うこと。

 

 占星術では、それぞれの意味を強め、かつ、新たななにかを生み出すこと。

 

 

 discordという和音《cord》が響き渡った。

 

 

 

 

 


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