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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
四章 猫と新人パーティ

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097 完全勝利


 私の初PVPプレイヤーバーサスプレイヤーは、完勝! ブラックパーティのユウヒが散り散りに消え行くなか、私は残りのメンバーに燃える剣を突き付けた。


「さあ! 私の勝ちよ! マユはもらった~~~!!」


 私の勝利宣言。それと同時にマユとアイが私の下へ駆け寄ってきた。


「このままじゃマズイ!? ユウヒとアサトのアイテムを取り戻せ~~~!!」

「「おお!!」」


 しかし、2人も完勝されたブラックパーティは黙ってられない。ユウヒが欲を掻いてパーティ用のPVPを受けていたから、2人とも8割の持ち物とお金を私達に奪われたからだ。


「マユ! そのまま走って! アイは反転!!」

「う、うん!」

「オッケー!!」

「ファイアーボール!!」


 ブラックパーティの反撃も想定内。私はファイアーボールを3発放ち、ブラックパーティーを牽制。アイは早くも魔法使いと1対1に持ち込んでボコボコに。

 私もダッシュで近付くと、アサシンに斬り付けてファイアーボールはタンクにぶつけて牽制だ。


「カノ! 終わったよ!!」

「さすが猫さん流ネコパンチ拳!!」


 アイは猫さんから無酸素連続パンチを教わっただけです。私達が勝手に名付けて呼んでるだけ。それも技とかじゃなく、休まず殴り続けるだけなの。

 これが後衛には一番有効な手なんだとか……本当だったけど、野蛮すぎるよ。


 と、バカなことを考えている場合ではなかった。アイは私と合流すると、背中に回る。


「残り2人……」


 そして私は燃える剣の切っ先を、タンクとアサシンのどちらを選ぶかのように右に左に動かした。


「まだ2対2だ。魔法剣士と格闘家なら、防御力のあるタンクと、素早いアサシンがいればなんとかなる」

「ああ……格闘家を先にやるか」

「そんなことさせないよ!!」

「やあ~~~!!」


 相手が動く前に、私とアイは同時にダッシュ。向こうの思い通りにはさせない。私はアサシンに斬り付け。アイはタンクの大盾に殴りかかった。


「バカなのか? 格闘家が素手で盾なんか殴ったら、反転ダメージになるの知らないのか?」

「知っていてこうしてるんですけどナニか? 時間稼ぎだけしたら、勝てるんだから」

「しまった!? そういうことか!?」

「逃がしません!!」


 アイは盾の上からでも鎧の上からでも関係なく、パンチキック。少しずつだがアイのHPは目減りする。


「ハッ。そのペースだと、自滅するまで待てばいいだけか」

「だといいですね。ヒール」

「は? 回復魔法??」

「私はいつまでだって殴れますよ~? ブリキのオモチャはどこまで原型を保ってられるのでしょうかね~? フフフフフフフフ」

「やべぇ! こいつ、やべぇヤツだ!?」


 そんなやりとりをしてるとは知らない私、サクッとアサシン倒しちゃった。ごめんアサシンさん。バトルシーン、誰にも見られてなかったかも?

 そしてアイの助太刀に向かったら、アイが笑いながら鎧の上から殴っていたからめっちゃ怖い。これは作戦通り上手くいくかも? トラウマ級の恐怖映像なんだもん。


「アイ……このまま削りきる?」

「もういいよ。やっちゃって。手、いた~い」

「今頃かわいこぶりやがった……」

「うん。ご愁傷様。なんまんだぶ斬り~~~!」

「お前も大概だからな~~~……」


 ()くして、タンクの捨て台詞を残して、私達はブラックパーティを皆殺しにしたのであった……


「勝ったどころか皆殺しにしちゃった……」

「妹ちゃん、俺達より何倍も強くないか?」

「カノ~~~。強くなりすぎだって~~~」


 お兄ちゃんパーティはドン引きしたらしいけど……



 PVPの勝者は私達。やったね! 私とアイが抱き合って喜んでいると、マユが申し訳なさそうにやってきたから、2人で抱きついて押し潰してやった。


「キャッ」

「あ、ゴメ~ン。テンション上がりすぎてた」

「ううん……カノ、本当に強かったんだね」

「そうだよ~? あそこにいる猫さんが今日のために練習付き合ってくれたから、負けるワケないよ」


 私が猫さんがいる方向を指差すと、何やら怪しい3人が手に怪しい物を持っていた。


「なんか札束を渡し合ってない?」

「うん……まさか賭けてたの!?」


 見た目がフードの子供とギャングとマフィアが札束を握っていたら、私達はギャンブルのネタに使われたとしか思えない。

 私が呆気に取られながらも立ち上がると、ロッコさんは黒い獣に乗って走り去り、闇ギルドのギルマスは黒い鳥に乗って飛んで行った。


 最後の猫さんはすでに後ろを向いており、右手を軽く振って歩き去るのであった……


「ギャンブルしてなかったらカッコよかったのに……」

「その前にも3人で闇取引してたでしょ……」

「アレがカノの師匠なんだ……マフィアのドンにしか見えなかったよ」


 なんだかやるせない気持ちで見送る私達であったとさ。



 それからお兄ちゃんパーティーが囲んでチヤホヤしてくれたけど、まだやることはある。


「ゴメン、お兄ちゃん。話はまた今度、合同で何かする時にして! シュタイナー! おいで!!」

「おお~い。なんだよその騎獣~。そんなの新人が持ってるワケないだろ~」

「えへへ~。いいでしょ? レベルマックスのキングボア借りてるんだ~……じゃなかった。アイ、マユ、乗って!!」

「またネコさん絡みかよ~~~」


 お兄ちゃんの嘆き節を聞きながら、私達は超特急で走り去る。そしてやってきたのは、始まりの町の門近く。


「みんなすまん! 俺達のために集まってくれて! 俺達の代わりに、極悪非道のPK女を殺してくれ! 報酬は俺達の装備、全てだ~~~!!」

「「「「「おお~!!」」」」」


 死に戻りしたブラックパーティを追ってきたんだけど、なんかけっこういるな。猫さんからは、もしかしたら友達集めて待ち構えてるかもと聞いたから見に来ただけなんだけど……


「ねえ、アイ……30人ぐらい居ない?」

「本当だね。そんなに人望あったんだ……」

「あの人達、外面(そとづら)だけはよかったから。レイドのために、できるだけ言うこと聞きそうな人に声かけてたの」

「「そういうことか~」」


 思ったより多いけど、予定通りやっちゃおう!


「シューちゃん! 突っ込め~~~!!」

「行け~~~!!」

「え? 突っ込んじゃダメじゃない??」


 これも作戦の内。ブラックパーティの背後から、イノシシ大暴走だ。


「「「「「うわああぁぁ~~~!!」」」」」

「?? なんだ??」

「「「「「ぎゃああぁぁ~!!」」」」」


 残念無念。キングボアは大きいから気付かれてしまい、ほとんどのプレイヤーには逃げられちゃった。

 じゃなかった。ブラックパーティは後ろを向いていたがために逃げ遅れて、ダンプカーに()かれたみたいに吹っ飛んだ。


「わ~。まだHP残ってる~」

「しぶといわね~。踏み潰しちゃう?」

「まだダメだよ。忠告だけはしておかないと」


 ブラックパーティは運がいいのか悪いのか。全員生きていたので、私とアイはキングボアの上から声をかける。


「JK2人にボコボコにされて身包み剥がされて恥ずかしい気持ちはわかるけど、報復はやめたほうがいいよ? 次からは、PVPなんて受けてやらない。見かけたら、容赦なくこのキングボアで轢き殺してやるわ!」

「カノは本気ですよ? 何度でも何度でも轢き殺すから、気を付けてくださいね。あ、あと、いたいけない女子高生を騙していいように使うのはやめたほうがいいですよ~? 次は、私が顔の原型なくなるまで殴りますからね」

「あはは。言うね~……てか、返事がないんだけど~? わかった??」

「「「「「はは、はい!!」」」」」


 これにて、ブラックパーティは完全に成敗。私達は笑いながら、キングボアを走らせたのであった……


「悪魔だ……悪魔のJKだ……」

「「「「「デビルJK……」」」」」


 なんか不名誉な二つ名が付いたとも知らずに……


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