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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
三章 猫とリハビリギルド

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082 リハビリギルドにのみ与えられたスキル


 猫さんの演武が凄すぎて、私とアイの語彙力は馬鹿に。ずっとチンチクリンチンチクリンと褒められた猫さんがついに「チンチクリンは悪口にゃ!」とキレました。


「「申し訳ありませんでした……」」


 なので2人で土下座。JKのダブル土下座が効いたのか、猫さんはすぐに許してくれました。やったね!


「はぁ~……で、ちゃんと見てたにゃ?」

「見てはいたのですが、できるとは思えないのですけど……体操選手みたいでしたよ?」

「こんにゃ攻撃の仕方があると覚えていたらいいんにゃ。モンスターはデカイのもいるんにゃから、ジャンプして殴ったり蹴ったりすることもあるからにゃ。顔とかがダメージ多かったりもするんにゃ」

「ああ~……そういうことでしたか」

「んでにゃ。アクロバティックに攻撃するには、そういうスキルもあるんにゃ。これから拳聖のスキル構成を説明するからにゃ」


 どうやら空中での技が多かったのは、普段では見ることも想像することもできないと思って。体操スキルをセットすると、体操選手並みに体幹とバランスが得られるから、格闘系のプレイヤーは取る人が多いそうだ。


「なるほどです。猫さんはこれをセットしていたから、アレほど回転しても軸がブレないんですね」

吾輩(わがはい)は今、錬金しかセットしてないにゃよ?」

「はい? 木もネコパンチで折ってましたよね??」

「あ、スキルと戦技はほとんど自力で再現可能っての言い忘れてたにゃ。にゃはは」

「こんなこと言ってるけど~?」

「考えちゃダメ。猫さんはプレイヤースキルが異常なだけ。私達は普通の人間なの。猫じゃないの」

「吾輩も人間にゃ~……はい。吾輩は猫であるにゃ」


 猫さん、私達の冷めた目に負けて人間を捨てる。アイは早くも猫さんが普通じゃないと受け入れた。たった2日で……



 私達の目がなかなか戻らないからか、猫さんはガディバ風チョコ詰め合わせの箱を開けたり閉めたりして、2個ずつくれると言うから目は戻ったと思う。光ってたかもしれない。


「あの……介護スキルは外しちゃダメなんですか?」


 猫さんのスキル構成の説明で、アイは一点だけ納得できない物があったみたいだ。


「それ、説明文が『フィジカルセラピストギルド職員専用』としか書いてないにゃろ?」

「はい。お母さんからは、力を補正してくれるから付けておきなさいとしか言われてないのですけど」

「そこは守ってるみたいだにゃ」

「「守る??」」


 スキルもそうだが、猫さんの説明が意味不明なので、私もアイと同じ言葉が出てしまった。


「それ、ブッ壊れスキルなんにゃ。力とか体力が20%も増えてにゃ~」


 どうやらこれはリハビリギルドのマスターにしか与えられない情報と権限とのこと。リハビリギルドの職員は回復職のスキル構成で登録して、(ろく)に外に出てレベリングしないから、介助するには力が足りないだろうと運営が作ってくれたらしい。

 それはギルマスの一子相伝。一番力が上がるスキルのレベルマックスと同等で、他のステータスもかなり上がるから他のプーイヤーに教えられない。職員にも詳しい説明はしてはならないと約束されてるんだとか。


 喋った場合は、このスキルは容赦なく取り上げられるそうだけど……


「猫さん、喋ってますよ??」

「吾輩、ギルマスでも職員でもないんにゃも~ん」

「「……」」


 リハビリギルドの関係者じゃないならいいんだって。でも、私とアイはイラッとしました。だから言い方!


「私、いちおう職員なんですけど……」

「喋らなければいいだけにゃ。連帯責任みたいだから、気を付けるんにゃよ~?」

「だったら言わないでくださいよ~~~」

「言わないと説明できないにゃ~」


 その通り。2人の言い分はその通りだけど、猫さんが悪いと思います。


「ちょ、ちょっと待って。ギルマス以外知らない情報を、なんで知ってるんですか?」

「あっ!?」

「このスキル、運営が好意で作ってくれたんですよね??」

「本当です!!」


 私、凄いことに気付いた。絶対、猫さんが関わってる!!


「ほれ? 前に夢バグを取り上げられて障害者が動けなくなった話をしたにゃろ?」

「夢バグですか??」

「アイは知らないよね。昔ね……」


 私は猫さんから聞いた話をアイに教えてあげた。


「そのバグを元に戻してもらうついでに、吾輩がこういうスキルがあったら楽だからって、介護スキルのステータス上昇値の内容を聖女に渡して、交渉に向かわせたんにゃ。運営は不手際があった手前、(こころよ)く引き受けてくれたと聞いてるにゃ」


 やっぱり黒幕は猫さんだった!?


「さすがお婆ちゃん。聖女の力は絶大ですね。猫さんもリハビリギルドのためにスキルを作ってくれてありがとうございます」

「アイ、これ、素直に受け取っちゃダメなヤツかも??」

「え? どういうこと??」

「絶対に裏がある! 猫さん、狙いはなんだったの!?」


 私はビシッと指差して叫んだ。


「狙いと言われても……にゃんだったかにゃ? ああ~……吾輩の夢バグが使えなくなったから、その腹いせの嫌がらせと慰謝料のために聖女を送り込んだんにゃ。

 夢バグはすぐに戻してくれるのは予想通りだったんだけどにゃ~……スキルは職員以外は使用不可にゃんて書かなかったのに、聖女のヤツ、運営に丸め込まれたんにゃ。交渉ベタを送り込んだのは失敗だったにゃ~」


 やっぱり自分のためだった! しかも慰謝料にスキルを要求するなんて強欲すぎる。自分でやらないし~~~!!


「ほら! 聖女様もこき使ってる!?」

「い、嫌がらせって……」

「ドン引きにゃろ? にゃしゃしゃしゃしゃしゃ」

「「笑えませ~~~ん!!」」


 裏でここまでやる人いる? 猫さんは悪びれることなく笑うので、私達は膝から崩れ落ちて叫ぶのであったとさ。


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