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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
三章 猫とリハビリギルド

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076 世の中には怖い物がいっぱい


 猫さんは私のツッコミを褒めてくれたけど、私はツッコミすぎてお疲れモード。だから猫さんはホットココアを出してくれたからホッコリしてます。


「それにしても、闇ギルドって本当に凄い人達なんですか? 普通の人の猫さんすら調べられないのに」

「アイツらの調べ方は、SNSを使うからにゃ。吾輩(わがはい)、そういうのは一切やらないから出てこないんにゃ」

「ウソ……この現代で……ありえない……」

「ここにはそういう人、けっこういるにゃよ? 人斬り以蔵も出てこないにゃ~」

「人斬りと比べられても……」


 人斬りと同類なの? としか思えない。やはり何か裏でヤバイことしてる猫なのでは……


「そもそも吾輩はそこそこのお金持ちだからにゃ。個人情報は出さないようにしてるんにゃ。PCとか乗っ取られたらお金盗られちゃうしにゃ。セキュリティーにめちゃくちゃお金かけてるんにゃ」


 どうやら猫さんのVRギアは、ベッドタイプのプロ用をさらにアップグレードされた物で、たとえPHOの運営でも忍び込めない作りどころか、ハッキングしたらウィルスに感染させることもできるらしい……

 ちなみに闇ギルドのギルマスも、一度、PHOを通じてハッキングしたらしく、全てのデータが猫さんに取られた上に消されて、「返してください」と頭を下げたらしい……


 やっぱり猫さんが一番怖い人じゃない!?



 私がプルプル震えていたからか、猫さんはホットチョコレートを出してくれたから、再びホッコリ。ガディバ風のチョコを使った飲み物なんて、贅沢この上ないね。もう闇ギルドのことは忘れました。考えたくもないだけだけど……


「投資家って、そんなに儲かるんですか~」


 お金持ちになれるなら、私の進路希望に入れるのもいいかもしれない。お金さえあれば、人を雇ったりして家族に迷惑かけずに生きていけるのだから。


「投資家はお勧めはできないにゃ~」

「なんでですか?」

「さっきも言ったにゃろ? 投資家とはお金の奪い合いみたいにゃことをするんにゃ。どんにゃに勉強してお金を稼いでも、たった1日でパーどころかマイナスになることもあるんだからにゃ」

「こわっ……」


 猫さんは本当にあった怖いお金の話をして、私を投資に近付けないようにしてる。何十億も借金って、死ぬしかないね。


「猫さんも首くくりたくなるような経験あるんですか?」

「あるにゃよ? フルダイブ型のゲームが普及し始めた頃に、障害者をサポートする技術関連の株が絶対くると思ってなけなしの金で買い漁っていたのに、PHOが大コケしたから、価値がめっちゃ下がったから焦ったにゃ~」

「あらら~。そこを聖女様が救ってくれたんですね~……ん??」


 アイの話では、リハビリギルドを作ったのはほぼ猫さん。聖女様は名前負けしてあまり救ってない!?


「あの……猫さんがリハビリギルドを作ったのは、株の価格を元に戻すためとか言いませんよね?」


 お願い! 違うと言って!!


「うんにゃ。途方に暮れてる時に、町の外でリハビリ教室してるじゃにゃい? あの時、吾輩に天啓が舞い降りたんにゃ。あの中心にいる女を支援すれば、株価は復活するとにゃ。予想通り、障害者関連の株価はウナギ登りで、今では百倍から千倍に跳ね上がってウハウハにゃ~! にゃしゃしゃしゃしゃしゃ」

「ゲスイ顔で笑ってるよ……」


 大人の世界、マジ怖い。こんなにお金に汚い大人になるのなら、投資家という進路は封印する私であった……


「ちなみに猫さんって、どれぐらいお金を持ってるんですか?」

「言えないぐらい持ってるとしか言えないにゃ」

「へ~。信じられないぐらい持っているということですか……私が結婚適齢期になったら、候補に入れてあげよっかな~?」


 でも、夫の仕事なら、アリ寄りのアリだね。


「にゃんで上からにゃの? にゃにも持たない小娘に吾輩のカネは1円たりとも渡さないからにゃ……」

「あうっ……」


 猫さんの怒りを買ってしまい、私の大富豪の夢は(はかな)くも散ってしまうのであったとさ。



 その夜、家族に猫さんの情報を垂れ流してみたら、全員、目の色が変わった。お金って怖いね……

 でも、猫さんが闇ギルドの情報を全て奪って消したことがあると教えてあげたら、いつもの目に戻った。猫さんって怖いね……


 翌日はログインして、リハビリギルドへ。そこの喫茶スペースで、アイと待ち合わせなのだ。うふふん。


「あっ! カノ。こっちこっち~」


 キョロキョロと探したらアイが私に気付いて手を振っていたので、私はそちらのほうへ。軽く挨拶したら、お喋りだ。


「引き継ぎとか進んでる?」

「うん。私はまだ見習いだから、それほど多くのプレイヤーを抱えてなかったからね。一時間拘束でも週二ぐらいでやれば、計算上は実績点はなんとかなりそう」

「へ~。そんなに少しでもいいんだ~」

「カノもやる? 今、体制を見直していて、リハビリギルドを卒業したプレイヤーにも声をかけようかってなってるの」


 どうやらリハビリギルドは改革の真っ只中。猫さんの案を採用して、動けるようになった障害者に新規障害者の補助を手伝ってもらい、ボランティアの数を増やして、正規職員の負担を減らそうとしているらしい。


「それなら私も手伝おうかな? 内申点も気になるし」

「本当!? あとでお母さんに聞いてみるね。でも、カノは医大とか看護師を目指してるの??」

「ううん。昨日、猫さんから仕事について話を聞いてね~……」


 猫さん、リハビリギルドより障害者の仕事を知ってるんじゃない? アイがへこんじゃったじゃない!!


「わ、私はまだ見習いだから……そっか。将来的には、仕事についても支援しなくちゃいけないのか」

「お母さんとかに聞いておいたほうがいいよ? 猫さん、秘密主義だから喋ってないこと多そうだもん」

「うん……ヤクザさんだもんね。隠し事多そう」


 あ、この誤解も解いておかないと。


「猫さんの本職、ヤクザとかじゃなかったよ? 詳しくは私の口から言えないけど……闇ギルドも恐れる堅気の猫だった」

「それ、本当に堅気? 騙されてない? 表向きは堅気ってだけで、裏の顔があるのでは……」

「やっぱり? 私も引っかかってたの~」


 今日も私とアイは、猫さんのヤバイ話で盛り上がるのであったとさ。


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