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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
三章 猫とリハビリギルド

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064 お友達探し


 マーヤさんと楽しくお喋りしたその夜は、家族にも報告。いいお姉さんだったとベタ褒めしているのに、お兄ちゃんは口数がめっちゃ少ない。

 狙っているなら、そりゃそうか。パパとママがニヤニヤ見てるもん。


「いい人に出会えてよかったね」

「うん! 私、あんなお姉ちゃんがほしかったな~」


 ママの質問に私が答えたら、お兄ちゃんはモジモジし出した。


「マジで? マーヤがお姉ちゃんなら、カノは嬉しいか?」

「うん! お兄ちゃんとマーヤさん、交換してくれないかな~?」

「なんで俺のこと追い出そうとしてんだよ!?」

「「「あははははは」」」


 珍しく今日は猫さんの話題はナシ。主役のお兄ちゃんは、からかわれすぎて意気消沈してたけど……



 翌日もお昼からログイン。私は広場のベンチに座り、うり坊を膝に乗せて撫でながら、ステータス画面を眺めていた。


「う~ん……卒業してから6日間で、フレンドが3人。どの人もパーティ組めないのよね~」


 私の登録したフレンドは、猫さん、お兄ちゃん、マーヤさん。ぬいぐるみと身内だけだ。このペースで4人も集められるのか?


「猫さんのやり方を参考にしてみるか……」


 ここは先達の顰に倣(ひそみになら)うのも吉。私は始まりの町を出た。

 そしてモンスターを適当にあしらいながらウロウロしていたら、目に入る新人プレイヤー。たまに足を止めて戦い方を見ていた。


「新人って、こんなにお粗末だったのね……お兄ちゃんが凄いプレイヤーに見えるよ」


 新人プレイヤーの戦い方はグダグダ。モンスターを剣や棒でポコポコ叩いていたり、魔法や弓矢を外す人も多い。

 お兄ちゃんも無駄な動きが多かったが、それでも普通に剣を振っていたので、新人としてはかなりセンスがよかったのかも? 下手クソなんて言ってゴメン……


「これじゃあ仲間にしても足を引っ張られるだけだよ~……いや、教えたらいいだけか。猫さんのようにできる自信はないけど……とりあえずピンチになってるかわいい子がいないか探してみよう」


 そんな都合がいいことが起きるワケがない。それに本当にピンチになっていたら、割って入るのも難しい。助けていいかわからないし、助けを求めるのは男ばかりなの。

 男のピンチは無視してしまいました。絶対にナンパ男だもん。チラチラ見てたの知ってんだよ。そのまま死に戻りしたけど、命を投げ出してまでやるなよ。


 この日は都合のいい展開は私に舞い下りず、ダラダラレベリングしただけで終わったのであった。



「よしっ! リハビリギルドに行ってみよう」


 翌日は、覚悟を決めてリハビリギルドへ。前回行こうとしたら、業者か宗教の人に囲まれそうになったから、1人で行くの尻込みしていたの。

 気合を入れてリハビリギルドがある道を歩いてみたら、誰にも声はかけられず。あんなに群がってきていたのに、何故に?


「あ、服? 初心者装備とか足を引き摺ってたりしてないからか。うん。それだな。でも、心なしか人が少ないような……」


 さぞかし私のことはカモがネギしょってきたと見られていたことでしょう。理由がわかれば気合もいらない。

 でも、リハビリギルドの前を通りすぎてしまった。すっごく大きくて荘厳な教会みたいな建物に気圧されていると言いたいけど、一回断られているから、入るの怖いの。


 もう一度気合を入れ直し、扉をバーンッとは開けずに、開いてる扉からコソコソ入る私。ナース服を着た受付NPCノンプレイヤーキャラクターに声をかけられてビクッとしてしまいました。

 猫さんからは、リハビリギルドではサロンという集まりがあると聞いていたので、そのことを質問していたら、話の途中で若い声が私の耳に入ってきた。


「すみません。少しよろしいですか?」

「ん??」


 横を見ると、同年代ぐらいの女の子。修道女っぽいリハビリギルドの制服を着た背の低いかわいらしい女性プレイヤーが申し訳なさそうな顔をして立っていた。


「いま、サロンのお話を聞いてるところなんですけど……」

「そ、そうですね。失礼しました。待たせてもらいます」

「はあ……」


 受付NPCからサロンの話とパンフレットをもらったが、職員らしきプレイヤーを待たせているので予約はまたあとでにする。


「お待たせしました。何か私に御用でしょうか?」

「いえ、特に用があるのではなくて……少し前に尋ねてきていただいたのに、症状が軽かったために断らざるを得なくて申し訳ありませんでした。その後、大丈夫だったですか? 何かご不便はありませんでしたか?」


 ああ……この人は、私を心配して声をかけてくれたんだ……


「いえいえ。この通り、元気にやってますよ」

「それはよかったです。それにしては見違えましたね。私が見た時は足を引き摺っていたと記憶していたのに、この短期間で自力で克服しているなんて」

「あ~……それはいい出会いがありましたので。その人のおかげですね」

「出会いですか? 参考までに何をしたか伺いたいのですが……あ、自己紹介が先ですね」


 この子の名前はアイ。私と同い年! リハビリギルドの創立メンバーの孫で、私より前にパンゲアヒストリーオンラインを始めて、障害者のサポートをしていたそうだ……

 完全に人の格で負けました。同い年で偉すぎるよ~。


「なんかすいません。私、遊んでばかりで……」

「あっ! 私、そんなに偉くもなんともないですよ? よく買い食いしてますもの。その、よかったら、あちらでお話しましょ。ね?」


 負けた私に選択肢はない。いや、同い年の女の子と出会えたのだ。ここは逃げるワケにはいかない。この出会いを足掛かりに、お友達の輪を広げるのだ~~~!!


 私はメラメラと闘志を燃やして、アイの後に続くのであった……


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