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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
二章 猫の訓練と卒業

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50/60

050 勧誘


 ヌイーダの酒場にて、私は女性プレイヤー3人と意気投合。ここが怪しすぎるから、私が怪しい行動をしていても些末(さまつ)な問題だからだ。

 女性プレイヤーから「お茶でもどう?」と誘われたからには、(やぶさ)かではない。いや、めっちゃ嬉しい。PHOを始めてから、猫と男性とNPCノンプレイヤーキャラクターとしかまともに喋ってなかったもん。


 テーブル席に着いたら、モヒカンの厳ついオッサンがやってきて何か頼めとメニューを出した。


「あ、パフェある。私はこれでお願いします」

「私は紅茶と~……抹茶ケーキにしようかな」

「私も紅茶でショートケーキ」

「同じのお願いします」


 私が欲しい物を頼むと雪崩の(ごと)く。女性プレイヤーも好きな物を頼んだら、モヒカンはすっごく嫌そうな顔をした。


「チッ。ここは酒場だぞ。酒を頼めよ……ったく」


 モヒカンは舌打ちして文句を言ったが、それだけですぐに下がっていった。女性プレイヤーは「だったらメニューに載せるな」と言ってます。私も同意見です。


「たぶんロールプレイをしてるだけで、怒っているとかではないですよ」

「ロールプレイって……演技?」

「はい。ここに入る前に、あそこにいるスキンヘッドの人に優しくされました。でも、気持ち悪くて一緒に入れなかったんです」

「うん。演技だとわかっていても、あれはついて行っちゃダメな顔よ」


 スキンヘッド達は鼻の下を伸ばして手を振っているから余計気持ち悪い。女性プレイヤー(いわ)く、ナンパ男なんだって。



 頼んだお茶等が揃ったら、自己紹介。女性プレイヤーは全員、同じ大学の同級生で、私と同じ時期に始めたそうだ。リーダーっぽい大人な茶髪ロングのお姉さんは、ジュリアさんというらしい。


「カノ…ちゃんでいい?」

「どうぞどうぞ。好きに呼んでください」


 そういえばここにきて、お兄ちゃん以外に初めて名前で呼ばれた……猫さん、私の名前、覚えてるのかな?


「高校生なのに1人で始めたの?」

「いえ。兄と始めた、のですけど……」

「あれ? 聞いちゃダメな感じ??」

「いえ……兄は私をほっぽり出して、1人で先に進んでいるみたいで……」

「あはは。男の子はそうなるか。なんとなく事情はわかったわ」


 本当は猫さんに引き離されただけです。どう言っていいかわからなくて噓ついちゃいました。


「それにしてはいい装備ね。1人でずっとやってたの?」

「いえ。偶然ゲームを教えてくれる人?に出会いまして、その人?のおかげで買えただけなんです」

「その人? 本当に人間なの? なんで疑問符ついてるの??」

「あはは。すんごい変わってたんで。あはは」


 ヤバイ。このままでは猫さんのこと喋っちゃいそうだよ~。


「ジュリアさん達はずっと3人なんですか?」

「うん。私達みんな、ゲームなんて初めてだったから、どうやっていいのかもわからず頑張っていたんだけどね~」


 ジュリアさん達は、とりあえずチュートリアルでやった戦闘メインで狩りばかりしてたんだって。でも、あまり強くならないから、ネットで調べたヌイーダの酒場で自分達よりちょっとだけ詳しい人を仲間に入れようとしてるらしい。


「へ~。戦闘だけなんですね」

「どういうこと?」

「私の師匠は戦闘も教えてくれましたけど、趣味も持てと言われまして。ほら? ここ、自分のやりたいことがなんでもできるでしょ?」


 ジュリアさん達、目からウロコ。生産スキルのことはわからないから触れずにきたってさ。


「なるほどね……裁縫か~」

「生産者ギルドに行けば、体験もできますしミシンも借りられますよ。私は今度、料理人ギルドに行って料理を習おうと思ってるのです。そういうところでメンバー集めをしたらいいと教わりました」

「確かに気の合う人と出会えそうね。為になる話、ありがとう。それにしてもカノちゃんの師匠はいい人ね。私達もそんな人に会いたかったわ」


 ジュリアさん達、愚痴に突入。教えてくれるいい人だと思ったら、リアルの連絡先を聞き出そうとするナンパ男。他にもナンパ男が何人も近付いてきて、男性不信になってるんだとか。だからスキンヘッド達を(さげす)んだ目で見ていたのか……


「それは災難でしたね。でも、よく逃げられましたね。そういう人達ってねちっこそうなのに」

「ああ。それは後ろからブスリとね。生きてたらみんなでグサグサ、とね」

「そ、それは、もう近付かないですね……」


 災難だったのどっち!? 意外と武闘派だよこの人達!?



 私がジュリアさん達のリンチ話をパフェ片手に顔を青くして聞いていたら、話が変わる。


「カノちゃんもメンバー募集してるのよね? よかったら私達と戦わない? カノちゃん、けっこう詳しいから頼りになりそうだし」


 確かに私というブレーンが入ると、いい感じがするけど、その誘い方は気になる。男を狩ろうとしてません? 比喩的にではなく、血を見る方向で……


「たぶん私達は合わないかと……」

「どうして?」

「ジュリアさん達に必要なのは、後衛です。後ろから攻撃してくれる人と、回復してくれる人です。私も前衛なんで」


 そりゃ4人アタッカーでは、バランスが悪すぎる。あと、男を串刺しにする趣味は私にはありません。


「そっか~。残念。カノちゃんもかわいいし前衛だから、後衛に男が1人だけってシチュエーションが作れたのにな~……」

「はい? ま、まさか……」

「「「フフフフフフフ……」」」


 趣味がPK!? わかってやってますよね!?


 私はこの時、猫さんに言われた「1人だけ募集しているパーティの中にはヤバイパーティがいる」という言葉を、初めて思い知らされたのであったとさ。


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