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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
二章 猫の訓練と卒業

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049 ヌイーダの酒場


「あ、あの~……私、そんなに怪しく見えますかね?」


 生産者ギルドの男性プレイヤーに怪しまれた私は冷や汗。猫さんやロッコさんに比べればモブにしか見えないはずなのに、絡まれる理由がわかりません。


「第4フィールドの素材さえなければ普通だ。あと、NPCノンプレイヤーキャラクターに案内されていなければ。その装備だと、第2フィールドで通用するぐらいだからな。見た目は普通なのがおかしいんだよな~」


 要するに初心者丸出しに見えたのに、いい服着てもっといい物を持っていたから絡まれたっぽい。露店で売らなくてよかった~。絶対に悪者に絡まれてるよ。


「私、兄がいまして、先にやってたんで。過保護なんでイロイロくれたんです」


 言い訳第一弾発射! 嘘は人間じゃないってだけだ。


「ああ。なるほど。それほど差があるなら、数十万ゲアぐらい余裕か。でもな~……」


 いけそうでまだいけない? 何が悪かった??


「ゾンビやミイラの素材が取れる場所、めちゃくちゃ不人気なんだよな~」


 場所! 猫さんのせいじゃん!?


「あ、兄はそこでレベリングしてたと言ってたんですけど……」

「マジで? あそこくさすぎて、長時間いれないとか言われてるぞ??」

「マジです……」


 猫さ~ん! どうりで誰ともすれ違わないワケだよ! 今までそのことに気付かなかった私のバカ~~~!!


「兄は鼻がバカなんで……」

「ふ~ん。そんなヤツいるんだ……まぁその件はいいや。ミイラとかの素材、まだ持ってるだろ? ここには全然持ち込まれないから、高値で買うぞ?」

「なんでまだあるってわかったんですか?」

「商人の勘? というより、あれだけ悩んでいたら誰でもわかるって。カマカケにも引っかかって答えちゃってるし」

「うぅぅ……売ります~~~」

「まいどあり~」


 私、とことんわかりやすい性格をしているらしい。2割増しで買ってもらえたことにも喜んでいたら「顔に出すぎてるよ」と注意までされたのであったとさ。



 いらない素材を高値で買い取ってもらえたし、一度で終わらせられたのだから、結果オーライ。次は何をするかな~?

 とりあえず私は生産者ギルド内を探索してみる。また買い取りしてもらう時に、素人丸出しにならないように……


 今は素人で構わないので、受付NPCにお願いだ。表情も心を読まれないから、安心して会話ができるね。

 生産者ギルドでは、薬師、裁縫、鍛冶、錬金等々の生産スキルを持っている人は無料で登録できて、必要な道具がある部屋を貸してくれるとのこと。そのかわり、ここで作った物を3割は収めないといけないそうだ。


 ヤクザな商売してるなと思ったけど、使用料としては妥当なんだとか。販売場所のないプレイヤーの場合は、全部、委託販売もしてくれるなんて、いいギルドだ。手数料は取られるけどね。

 軽く生産者が作業しているのを見て回ったけど、あまり仲良くなりたいとは思わない。なんかブツブツ言ってる人が多いもん。


 あとは生産者ギルドで依頼を張り出している掲示板を見て終わりだ。時間がかかりそうだから、受付NPCにはお(いとま)いただいた。


「素材の買い取りがメインか……薬草とかも買い取ってもらえるみたいだけど、新人限定? 私、新人に見えるかな??」


 新人なのに、簡単な依頼は受けられなさそう。受けたら、皆に白い目で見られそうだから却下するしかない。

 他には何か面白そうな依頼はないかと見ていたら、ひとつの依頼を二度見して私は吹き出してしまった。


「プッ……プププ。猫さん、生産者ギルドに追われてる。1億ゲアって……」


 猫さんがウォンテッドされてたからだ。せめて生け捕りにしてあげてください。あれ、UMAに見えてプレイヤーなんで……プププ。



 依頼ボードの前で笑っているからか、他の人に変な目で見られていたから、そそくさと撤退。受付NPCに貰った地図を見ながら路地を歩く。


「ここ? ここが猫さんが言ってたヌイーダの酒場??」


 出会いの場と聞いていたのに、どう見ても怪しい酒場。あ、店名に酒場ってなってるから合ってるか。でも、雰囲気が怪しすぎるよ~。

 どうしようかと店の前で悩んでいたら、後ろからスキンヘッドでトゲトゲの黒革ベストで鼻ピアスの男に「邪魔、どけ」と言われて私は飛び退いた。


「あ、怖がらせてゴメンな。ここ、俺みたいな格好のヤツが多いけど、みんな優しいから安心しな。怖いなら、一緒に入ってやろうか?」

「い、いいです……」

「ま、気が向いたらきな。女の子もよくきてるから」


 見た目に反して優しそうだけど、断ってしまった私。だって、怖い人に優しくされたら怖いじゃない! 疑ってすいません!!


 またどうしようかと酒場の入口を見ながら悩んでいたら、3人の女性プレイヤーが歩いてきた。この人達もヌイーダの酒場に用があるみたいだけど、中に入るのを躊躇(ためら)ってる。やっぱり怪しいんだよ。

 私はそんな女性プレイヤーの(そば)にツツツーと忍びより、「入れ~入れ~」と念を送っていたら、意を決して入った。やったね!


 しれっと後に続いて中に入ったら、やっぱり怪しい酒場。薄暗いし、ガラの悪い野郎共が「よしっ! 俺の勝ちだ!!」と賭け事してるし……

 私が中に入るか賭けてたな。あのスキンヘッドめっ!


 ガラの悪い人達は騒いでいるだけでこちらに近付いてこないので、私は女性プレイヤーに付かず離れず。微妙な距離を取って後に続く。

 止まった場所には掲示板。猫さんの言う通り、パーティメンバーを募集している。


「う~ん……ヒーラーが人気か~」


 1人だけを募集しているパーティは、ほとんど回復職狙い。たまにアタッカーもあるけど、「アットホームなパーティ」って文言が気になるのよね~……文字だけ見たら、ホームパーティーみたいだもん。


「ねえ、あなた……」


 私が女性プレイヤー達の後ろでブツブツ呟いていると、声をかけられた。


「え? あ、はい。なんでしょうか?」

「ずっと私達のあとについてきてるけど、何してるの?」

「あっ……あはは。ここ、1人では怖くって……すいません」


 そりゃこんなに長く一緒にいたらバレるに決まってる。私も空笑いと平謝りだ。


「「「だよね~?」」」

「ですよね~?」

「「「「あははははは」」」」


 でも、大丈夫。みんな仲間でした!


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