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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
二章 猫の訓練と卒業

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034 雲の上からの助言


 猫さんのセンスは置いておいて、今日も元気にレベリング。いや、げんなりレベリング。ミイラとゾンビとしか戦わないもん。素材も汚いし布しか手に入らないしくさいし……

 ただし、猫さんの戦闘だけは目を離せない。たぶん、私に見えるようにスキルは少ししかセットしていないはずだ。魔法よりも剣を見ろと言っていると思う。


 猫さんは私と違って、木剣を数度振ると、ミイラとゾンビはバラバラに。私の振る速度と猫さんの振る速度は、なんであんなに違うんだろう?

 それに一太刀で体を切断する方法。これにも何かトリックがあるはず。私がやっても半分しか切れなかったし。ムムム……


「にゃに難しい顔してるにゃ?」


 おやつ休憩で私がかりんとうをポリポリ食べていたら、猫さんから質問がきた。心は読まれてないっぽい……まだ疑ってるけど。


「猫さんの剣と私の剣は何が違うのかと思いまして」

「ああ。にゃん度かマネしてたにゃ。今はまだ早いとしか言えないんだけどにゃ~……」

「ということは、私でもできるってことなんですね?」

「うんにゃ。誰でもできるにゃ。達人にゃら」

「それは誰でもに入りませんよ~」


 最後の一言で、私はガックシだ。


「冗談にゃ~。モンスターとかプレイヤーの細い部分は切断可能なんにゃ。ただ、動いている相手の(わず)かにゃ細い線をブレなく真っ直ぐ斬るのが難しいってだけなんにゃ」

「冗談ではありませんよね? それを達人の技と言うはずです」

「スパルタス以外でもトッププレイヤーはやってるけどにゃ~?」

「トッププレイヤーって言ってるじゃないですか!?」


 猫さんの基準、おかしすぎ。スパルタスは達人技ができて当たり前。トッププレイヤーでも達人技ができない人はザコなんだって。


「ま、こんにゃことできなくてもゲームは楽しめるにゃ。自分が楽しい遊び方を探したほうがいいにゃ~」

「それはそうですけど……」


 正直、猫さんの遊び方は楽しいのか疑問。暇潰しとか言ってるから楽しいとは思えない。私は何をしたらいいんだろ……


 なんだか猫さんと一緒にいるせいで、遊び方がわからなくなる私であった。



「あ、そうにゃ」


 猫さんは休憩の終了を告げたのに、私をまた座らせた。


「どうしました?」

「スキルポイント、溜まってるにゃろ? 力とHP。あと、魔法剣ってのが増えてるから、取ってしまえにゃ」

「みっつも取れるんですか!?」

「本当は言い出すの待ってたんだけどにゃ~……」

「なんかすいません……」


 昨日の今日よ? こんなに増えてるとは思ってなかったの。猫さん(いわ)く、訓練中から経験値がチマチマ溜まっていたらしいけど……


「取りましたけど……魔法剣ってのは、どんなスキルなんですか?」

「そのままのスキルにゃ。セットしてる属性の魔法を剣に(まと)えてカッコイイにゃよ~?」

「ああ! 魔法剣士っぽい!!」

「スキル枠1個増えてるから、そこにセットしにゃ」

「本当だ! 増えてる!!」

「いちいち驚かないで、自分で気付こうにゃ~?」


 スキル枠は、初回はスキルを合計10個取得すると増えるらしい……次からは6個、7個と、条件がひとつずつ増えるんだって。ゲーム初心者でお兄ちゃんに言われてやり始めたから、知らなくても許してください。


「あの……知らないついでに聞いていいですか?」

「にゃに?」

「私の体感なんですけど、経験値が急激に増えたような……」

「第4フィールドで妹ちゃんには無理させてるんにゃもん。そりゃ経験値は多いにゃ~」

「スパルタ指導だったんですね……」


 猫さんが優しいからあまり実感はなかったけど、私はとんでもないところにいたんだね。てか、露店で大金持ってる時点で気付くべきだった! 私のアホ~。


「まぁ吾輩の貴重にゃ時間を使ってるんにゃもん。早く終わらせたいと思ってもいいにゃろ?」

「はい……重ね重ね申し訳ありません……」


 本当に申し訳ないとは思ってますけど、貴重な時間?? 暇潰しにしか使ってないよね!?


「んじゃ、魔法剣の使い方だけ説明しておくにゃ~」


 私のツッコミを防ぎたいのか、猫さんは魔法剣スキルと使い方を教えてくれたけど、今日は使わないとか言うからモヤモヤする私であった……



 休憩を終えてミイラやゾンビと戦っていたら、さっきよりダメージの通りがいい。おそらく攻撃系のスキルが増えたからだろう。猫さんに聞いたら正解をもらえるはずだから楽しみだ。


 そんなことを考えていたら、7回目の戦闘で事件が起きる。


「あれ? あんまり回復してない……」


 HPが半分切っていたから初級回復薬を使ったのに、回復量がいつもの半分しか行かなかったのだ。


「止まるにゃ! 考えるのは敵を倒してからにゃ!!」

「は、はいっ!!」


 久し振りに怒鳴られた私は、接近してきたゾンビにファイアーボールをぶつけて距離を取る。そして体勢を整えれば、あとはいつもの通りヒットアンドアウェイでゾンビを倒した。


「猫さん。初級回復薬の回復量が減ってたんです~。私の作り方が悪かったんですかね?」

「いんにゃ。回復制限に引っかかったからにゃ。休憩の時にスキルをいっぱい取ったにゃろ? スキルが合計10個になると、回復制限に引っかかるんにゃ」

「ということは……猫さんのせい?」

「そうにゃけども、こういうことがあると教えただけにゃ。また同じことがあるから、次からは足を止めちゃダメだからにゃ?」

「は、はい……」


 猫さんのせいなのに、私が叱られる不条理……先に言ってくれればよかっただけなのでは? いや、私、失敗しないと覚えられないと思われてない? ……ウンウン頷いてる!?


「あ、ダメージが増えてることに気付いたのはよかったにゃ~。よく気付いたにゃ~。エライエライにゃ~」

「取って付けたように褒められた!?」


 アホの子と思われていると察した私を猫さんは褒めてくれたけど、素直に喜べない私であったとさ。


「絶対、心読めますよね?」

「顔に書いてるから悪いんにゃ~」

「私の心を読めるのはママだけです! なんでわかるんですか~~~」


 だって全てを見透かされてるんだもん!!


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